日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:三浦 惺、以下「NTT」)が2000年に三菱電機株式会社(本社:東京都千代田区、執行役社長:下村 節宏、以下「三菱電機」)と共同開発した128ビットブロック暗号※1アルゴリズム「Camellia(カメリア)」が、昨年OpenSSLに採用されたことに続いて、LinuxやFirefoxなどの国際的にも主要なオープンソースソフトウェアに相次いで採用されました。これにより、安心・安全な高度情報化社会を支える国際的な次世代の基盤技術として、名実ともに初めて国産暗号が本格的に利用できる環境が大きく整ってきたことになります。
また、大手企業によるCamellia搭載製品の開発、リリースも加速しており、日本セーフネット株式会社のQuickSec Toolkitをはじめとして、セキュリティ製品やサービスでの利用も急速に進展しています。 |
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<背景とCamellia普及の意義>
NTTは、安心・安全な高度情報化社会の健全な発展を図るべく、国際標準暗号・推奨暗号に選定されたCamelliaを国際的な基盤技術として広めていくとの基本的な方針のもと、2006年4月13日にオープンソース化を実施し、Camelliaを自由に利用できる環境を提供してきました。また、オープンソースソフトウェアコミュニティに対してもCamelliaのソースコードを提供、提案する活動を行ってきました。
その結果、2006年9月にリリースされた暗号ツールキットOpenSSL 0.9.8c版にCamelliaが採用されたことを皮切りに、LinuxやFreeBSDなどのOSカーネルや、WebブラウザFirefox(次期版)など、多くの国際的に主要なオープンソースソフトウェアに相次いで採用されました(表1参照)。これは、国産暗号として初めての快挙であり、次世代暗号として名実ともにCamelliaが国際的な信用も獲得した証明といえます。
特に、一般に流通しているWebブラウザであるFirefoxに新規暗号としてCamelliaが今回採用されたことは、十分に国際的な信用を得た暗号でない限り追加採用をしないMozillaが米国政府標準暗号AES※2を採用して以来、約5年ぶりの異例な出来事になります。Firefox次期版もしくは開発版(Gran Paradiso alpha7以降)で、Camelliaに対応したWebサーバ(下記のアドレス)にアクセスするとCamelliaでWeb暗号通信(SSL/TLS通信※3)を実際に行っていることをご確認いただけます(図参照)。 |
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さらには、日本市場をはじめとしてCamelliaの利用が期待される状況になりつつあることを反映して、NTT/三菱電機グループ以外にも、QuickSec Toolkit(日本セーフネット株式会社)のほか、Netcocoon Analyzer(松下電工株式会社)、SH7781グループ(株式会社ルネサステクノロジ)、netHSM・nShield (エンサイファー株式会社)など、大手企業によるCamellia搭載製品の発売・開発が急速に進展しています。また、株式会社ミクシィなど大手企業の情報システムでのCamelliaの採用も進んでおります(詳細は、各社のニュースリリース・ホームページ、またはCamellia ホームページの製品情報・採用実績をご参照ください)。
このように、様々な環境でCamelliaが実際に利用できるようになったことで、暗号利用製品やサービスにおいてAESとCamelliaという2種類の次世代暗号アルゴリズムを選択できるようになり、一つの暗号技術だけに依存しない、より安全性の確保された高度情報化社会の実現に国産暗号が大きく貢献することが期待できるようになりました。 |