[報道発表資料]
平成8年6月20日
学校法人東海大学
日本電信電話株式会社
通信衛星を利用したマルチメディア共同プロジェクト
実験の開始について
学校法人東海大学(以下 東海大学、本部:東京都渋谷区、理事長:松前達郎)と日
本電信電話株式会社(以下 NTT、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:児島仁)
は、平成7年5月より衛星通信網と地上の通信網を組み合わせた広域通信ネットワーク
を用いた、教育と医療を対象としたマルチメディアシステムの開発プロジェクトを共同
で進めてまいりましたが、手始めとして、東海大学のキャンパスや学生宅を結んでの新
しい在宅型学習、臨場感ある双方向遠隔講義の実現を目指したフィールド実験を平成8
年6月24日より開始します。
本実験では、国内外に拠点を持ち、初等、中等教育の機関も有する総合教育機関であ
る東海大学が持つ教育分野におけるノウハウ及び教育環境と、NTTが持つ通信・情報
処理、社内研修に関するノウハウ及び技術を相互活用して、新しい社会基盤となり得る
教育システムを利用方法、実現技術、コスト等の様々な面から検証します。また、本実
験は、遠隔教育方法の改善を目指すだけでなく、大学における単位の設定や評価方法等
を含めた、教育の枠組みや制度のあり方に関しても検討するとともに、教育、研究、医
療等を支援する学園の運営管理業務面の抜本的改善に資するための試みでもあります 。
1.実験の内容
(1)遠隔講義実験
(a)遠隔での講師と学生間のコミュニケーションの実現
・音声・電子メールによる質問の受け付け
・演習の回答状況をリアルタイムに把握
(b)マルチメディアの活用
・写真、音声、映像を統合したマルチメディア教材による講義
(c)パソコン等を使用した講義
・講師ひとりによる講義が可能
(d)効果的な教材作成の支援
・遠隔地からの教材作成・編集
・講義用教材からの自習教材の容易な作成
(2)在宅学習実験
(a)ネットワークを利用したマルチメディア教材等の取得により自習や演習等が可
能
(b)自由な時間と場所でのマイペースな学習を実現
(c)講師はセンタサーバに自動保存された個々人の理解度などの学習履歴に基づい
た学習指導が可能
(3)情報流通実験
(a)授業のカリキュラムや就職情報、アルバイト情報等の様々な情報を有する大学
内データベースへ高速なアクセスが可能
(b)学生同士の情報交換が可能
2.実験の形態
(1)実験期間
平成8年6月24日(月)から約1年を予定
(2)実施場所
東海大学の代々木キャンパスや沼津キャンパスをはじめ、全国の16の関連機関
などを拠点として実施
(3)対象者
中核となる沼津キャンパスの1600名の学生の中から数百名を対象とし、参加
者を逐次拡大
(4)利用形態
(a)衛星通信網
・通信衛星N−STARを用い、講義映像や学習教材等の情報を伝送速度30
Mbpsの高速でキャンパスや学生宅に配信
・キャンパスや学生宅では、NTTが新たに開発した受信専用の小型アンテナ
/受信機と汎用のパソコンで受信
(b)地上網
・キャンパスや学生宅からはISDNや電話回線を利用してセンターの情報サ
ーバへアクセス
3.実験を可能とするネットワーク技術
ATMを用いた衛星通信網とISDN(又は電話網)で構成される、非対称双方
向ネットワークにより、テキストデータだけではなく静止画、動画等を含む大量情
報の配信・検索や、高速インターネットとしての利用が可能となります。
4.今後の予定
当面は、教育システムを中心に実験を行いますが、今後、医療システムにおいて
も医療情報や診療記録等のマルチメディアの情報のデータベースへの投入・蓄積・
検索方法を確立すると共に、そのネットワーク化をはかり、病院間、病院・診療所
間等での情報の共有や遠隔利用の有効性を検証する予定です。

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