平成8年8月26日 報道発表資料                              日本電信電話株式会社                       NTTアドバンステクノロジ株式会社       超はっ水材料を用いた着雪・着氷防止塗装サービスの開始について  日本電信電話株式会社(以下、NTT、本社所在地:東京都新宿区、代表取締役社長 :宮津純一郎)では、かねてより接触角*145度以上という超はっ水材料について開 発を進 めてきておりますが、このたび、材料の基本性能を向上させると共に、着雪・ 着氷防止効果をフィールドテストで検証することができました。  これを機に、NTTでは、今回のフィールドテストで検証の得られた技術を、超はっ 水材料の試作協力会社であるNTTアドバンステクノロジ株式会社(以下、NTT−A T、本社所在地:東京都武蔵野市、代表取締役社長:池上徹彦)に開示しました。NT T−ATではこれを受け、商品名「HIREC(ハイレック)」として商品化し、8月 28日(水)より販売開始します。  なお、本商品ははっ水性能の保証のため、当面、塗装工事を含めて提供します。 1. 超はっ水材料の技術改良ポイント  通信用アンテナへの着雪、着氷による回線故障を防ぐため、NTTでは、雪や氷の着 きにくい材料として超はっ水材料が有効なことを見出し、プロトタイプの超はっ水材料を 開発(平成6年6月22日発表)しました。  しかしながら、この材料には、水に浸し続けた場合に1週間程度ではっ水性能が低下 するという問題がありました。このため、主に材料の改良ならびに組成の最適化に力を 注ぎ、このたび水中に1ヵ月浸し続けた後も水滴の接触角が140度以上の性能を維持 し、はっ水効果が低下しない超はっ水材料を開発しました。 2. 着雪・着氷防止効果の検証結果  超はっ水材料は、水をはじく性質の他に雪や氷が着きにくいという性質があり、この 性質を利用した着雪・着氷防止用塗料としての効果を確認するため、アンテナや建造物 等に超はっ水材料を塗装し、フィールドテストを実施してきました。  その結果、傾斜角が45度以下の構造物については、雪質や環境の違いにより着雪・ 着氷防止効果に差違があるが、傾斜角が概ね45度以上のアンテナ等の構造物について は、積雪防止・つらら発生防止効果があることが検証されました。 3. 着雪・着氷防止塗装サービスの概要 HIRECは、塗装条件等により効果に違いが生じる場合があります。例えば 、超は っ水材料は、本来、水のみならずその他の物質に対しても接着性が小さいため、塗膜と して用いる場合、剥がれ易い傾向があります。このため、接着力を向上させ超はっ水材 料塗膜を保持するための下地処理が必要になります。 そこでNTT−ATでは、当分の間は塗料のみでは出荷せず、剥がれにくく所 定の効 果を有する塗膜を形成する下地塗装及び本商品の塗装工事を含めて提供します。  HIRECは、鉄、アルミ等の金属材料及びエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等のプ ラスチック材料に塗装可能です。また塗装物としては、主として寒冷地の傾斜角概ね4 5度以上の構造物、例えばアンテナ、鉄塔等が対象となります。 4. 価格    本塗装サービスの価格は約3万円/Fを予定していますが、塗装物の設置条件により 異なります。 5. 今後の予定  NTTでは、今後様々な環境条件、塗装条件を想定した超はっ水性材料の一層の高性 能化と新用途の開拓を目指して、さらに技術検討を進めていきます。  用語解説  接触角  液滴が固体試料上に存在する場合の図に示す角度θのことです。θが小さいほど濡れ やすく、θが大きいほどはっ水性があります。なお、理想的なはっ水状態はθが180 度ですが、液滴に重力がかかるため実現できません。水滴が転がり始める時の接触角は 経験上120度程度であり、接触角が140度を越えれば水滴を水平面上に静止させる のが困難な状態になります。 960826.gif                               

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