NEWS RELEASE

                              平成8年9月11日


        マルチメディアに向けての業務運営の改革について


1.通信事業の変革とNTTの取り組み
   
 情報通信市場は技術革新やお客様ニーズの高度化を背景に、急激にマルチメディア化
、グローバル化(国際化)しつつあり、世界的にも大きな変革期にあります。
 ディジタル化を中心とした急速な技術革新を背景として、インターネットに代表され
るコンピュータ通信や電子ネットワーク上での通商、金融等の情報流通産業(サイバー
ビジネス)の実現を目指した動きが活発化しており、さまざまな情報が距離、時間にと
らわれずネットワークを流通するマルチメディアサービスが発展していくものと考えら
れます。
 一方、情報通信のマルチメディア化、経済・社会の国際化を背景に、海外展開する企
業の国際情報網の構築などのニーズが高まっています。さらに、今後は小規模の企業や
マスユーザまでを対象としたグローバルマルチメディアサービスに発展していくものと
思われます。
 NTTは、このような通信事業の変革に対応した積極的な取り組みを進めていく考え
であり、この取り組みにより、日本の産業・経済の発展、国際競争力の強化に寄与して
いきます。

2.マルチメディアに向けての業務運営の改革のポイント

 マルチメディア化による通信事業の変革に対応するとともに、ネットワークのオープ
ン化や市外料金の値下げなどにより想定される厳しい経営環境に備えるためにはNTT
の業務運営を根本的に改革していく必要があり、以下の項目に積極的に取り組み、経営
の自己改革を図っていきます。

(1)ソフトウェア開発技術力の強化・活用
   マルチメディア時代を迎えて、ソフトウェアのニーズは質的、量的にも著しく増
  大していくものと想定され、世界的な大競争の中でソフトウェアの開発技術力が今
  後の情報通信を制するとさえ言われています。NTTは、これまで蓄積してきたソ
  フトウェア開発技術やノウハウをグループ事業化を通じて他事業者にも提供させて
  頂くことで、今後のネットワークのオープン化やマルチメディアの進展に伴う新た
  なソフトウェアニーズへ対応していくことが、我が国の情報通信産業発展に貢献す
  るものと考えております。さらにグループ事業化により、ソフトウェア関連業務の
  機動的な運営体制の確立が図られ、開発のコストダウン・効率化に資するものと考
  えています。

(2)ディジタル化完了に伴う大幅な人員流動とマルチメディアに向けての人材育成
   平成9年度末のディジタル化の完了に伴う各種オペレーションシステムの機能向
  上により、ネットワーク運営の大幅な省力化が可能となります。この技術革新の成
  果を活かして業務運営の根本的な改革を進めるとともに、マルチメディア化、グロ
  ーバル化に向けての人材の育成、人員シフトを積極的に進めていきます。

(3)グループ経営による機動的・弾力的な事業運営の推進
   今後の事業運営にあたっては、NTTの技術・ノウハウを活用して頂くことによ
  り産業の活性化に寄与するとともに、市場変化に対応した意思決定の迅速化及び効
  率化による経営体質の強化等を図ることが重要と考えており、分社化によるグルー
  プ経営を積極的に推進していくこととします。

(4)各種効率化施策の推進
   番号案内業務については、これまでも事業所集約や広域受付の拡大等各種の効率
  化を進めてきたところですが、新しい案内システムの導入とあわせオペレーション
  業務の全面委託などさらなるコストダウンに努めます。
   通信機器業務についても、TE各社への販売、工事、保守業務の事業化(委託化
  )により、さらなる効率化を進めます。

3.業務運営改革のための施策

 具体的な業務運営改革のための施策は、
 (1)ソフトウェア開発関連業務の事業化
 (2)設備管理、保守業務等の抜本見直し
 (3)番号案内業務等の抜本的見直し
 (4)通信機器の販売・工事・保守業務の抜本的見直し 等

であり、これらの施策を着実に実施していくことにより、平成12年度末の従業員数
は15万人程度となる見通しです。
 なお、具体的施策の内容を別紙に示します。

 (参考) 平成7年度末従業員数 18.5万人



(別紙)
                          業務運営改革のための施策           1.ソフトウェア開発関連業務の事業化           2.設備管理・保守業務等の抜本見直し           3.番号案内業務等の抜本的見直し           4.通信機器の販売・工事・保守業務の抜本的見直し 1.ソフトウェア関連業務の事業化 (1)施策の意義・目的    NTTは、これまでNTTが蓄積してきたソフトウェア開発技術・ノウハウを、   グループ事業化を通じて他事業者にも提供させて頂き、今後のネットワークのオー   プン化やマルチメディア通信の進展に伴い想定される新たなソフトウェアニーズへ   対応していくことが、我が国の情報通信産業発展に貢献するものと考え、現行のソ   フトウェア本部で実施している業務を対象にソフトウェア関連業務の事業化を図る   こととします。    これにより、ソフトウェア関連業務の機動的運営体制の確立が図られ、開発のコ   ストダウン・効率化に資するものと考えています。 (2)施策の概要  a.現行のソフトウェア本部において実施している交換機等の通信ソフトウェア開発    業務、CUSTOM等業務支援システムの開発並びに運用を行う情報システム業    務、交換機ソフトウェアの故障対応等のフィールドサービス業務、料金請求書発    行等業務を事業化することとします。  b.新会社においては、上記のようなNTT向け業務を中心とした事業展開のほか、    NTTグループ各社や電気通信事業者等を対象として、以下のような事業展開も    図っていくこととします。   (i)国内外電気通信事業者に対するシステムの提供  (ii)マルチメディア分野におけるミドルウェアを中心としたソフトウェアの提供 (iii)LAN等の設計、施工、運用サービスの提供 2.設備管理・保守業務等の抜本的見直し (1)施策の意義・目的    交換・伝送無線の設備運営業務においては、ディジタル化推進等にあわせ、遠隔   で実施可能な業務は広域保守拠点(原則、1県1カ所)に集約を図るなど効率化を   図ってきましたが、今後はオペレーションシステムの機能向上による設計等の自動   化、フロースルー化、遠隔監視機能の充実、現地密着業務の事業化などにより、更   なるお客様サービスの向上、経営の効率化等を図ることとします。 (2)施策の概要  a.事業化する業務    回線開通や故障修理等の現地密着型業務について、TE会社に事業化することと   します。    なお、TE会社に事業化する業務については、お客様サービスに責任を持つNT   Tの指示並びにコントロールにより行うオペレーショナルな作業で、TE会社はア   クセス業務に加え、ネットワーク保守・設備運営業務を一元的に実施することによ   り、業務の効率化を図ります。  b.NTTで実施する業務    ネットワークやノード設備の監視・制御、回線・パス網計画といったエリアフリ   ー型の業務については、エンド・エンドのサービス品質の向上、業務の効率化を図   るため、全国ブロックまたは概ね地域ブロック1カ所程度に更なる広域集約を実施   します。    また、設備企画業務及びエンジニアリング業務等については、効率的な業務運営   を図るために、支社単位または概ね県単位に集約して実施します。 3.番号案内業務等の抜本的見直し (1)施策の意義・目的   番号案内業務については、これまでもオペレーション業務のパート化、事業所集約  、広域受付の拡大等の合理化を行い、コストダウンに努めてきたところですが、番号  案内収支は依然大幅な赤字となっているため、新しい案内システムの導入とあわせ、  以下の抜本的経営改善施策を行い、更なるコストダウンに努めます。   また、これにあわせ、接続業務の見直しを行うこととします。 (2)施策の概要  a.番号案内   (i)オペレーション業務の全面委託       オペレーション業務については、グループ会社への全面委託を推進し、徹      底したコストダウンに努めます。  (ii)深夜・早朝時間帯における「104」サービスの見直し       深夜・早朝時間帯における番号案内については、利用が非常に少なく、コ      スト高のうえ、利用がごく一部のお客さまに限られていること等から、「1      04」提供時間の見直しを行うこととします。       なお、緊急の問い合わせ等については、別番号で受付を行うこととします      。 (iii)自動案内の普及・拡大       自動案内については、パソコンを中心としたマルチメディア社会への対応      として、検索用ソフトの提供拡大の実施、1通信当たりの検索回数制限の撤      廃等により、お客様によりご利用しやすいサービスとし、更なる普及・拡大      を推進します。  b.接続業務    接続業務については、番号案内の全面委託にあわせ、オペレーション業務の全面   委託等を図ります。 4.通信機器の販売・工事・保守業務の抜本的見直し (1)施策の意義・目的    販売業務の一層の公正有効競争の確保、販売から工事・保守を含めた業務の一体   的運営によるお客様サービスの向上、業務の効率化を図るため、TE各社に販売・   工事・保守業務を事業化(委託化)することとします。 (2)施策の概要  a.販売業務、工事・保守業務の事業化    公正有効競争の確保並びにお客様サービスの向上を図る観点から、TE各社に事   業化することとします。  b.NTTにおける通信機器事業  (i)事業企画、商品の開発、調達等についてはNTTで継続して行います。 (ii)現行の通信機器営業支店は廃止しTE会社で通信機器の販売を行いますが、地     域支店の窓口等では工事の必要がない簡易な商品については、お客様の利便性     を確保するために販売することとします。                               

NTT NEWS RELEASE