平成9年2月25日
報道発表資料
神奈川県伊勢原市
日本電信電話株式会社
学校法人東海大学
伊勢原市災害シミュレーション会議における
衛星利用マルチメディア実験の実施について
神奈川県伊勢原市(以下伊勢原市、市長:堀江侃)は、神奈川県西部地震における復
旧対策会議を想定した災害シミュレーション会議を2月27日(木)に行います。また
、この会議において、日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都新宿区、代表
取締役社長:宮津純一郎)と学校法人東海大学(以下東海大学、本部:東京都渋谷区、
総長:松前達郎)は、救急医療支援を目的とした衛星利用マルチメディア実験を行いま
す。
1.背景
NTTと東海大学は、平成7年5月より衛星通信と従来の地上網とを組み合わせた
複合ネットワークによるマルチメディア情報通信システムの検討を行っています。
この検討の一つとして、全国どこにでも大容量の回線を即時に提供できること、お
よび、地上回線を利用せずに情報を多地点に配信(同報情報配信)することが出来る
といった衛星通信の特長を生かして災害時の救急医療や復旧活動支援の実験を行うこ
とにしました。
2.実験概要
大規模災害を想定した演習を通じて災害時の医療と情報通信の連携に関して検証し
ます。具体的には、伊勢原シティプラザ(対策本部と想定)、伊勢原消防南分署(被
災地と想定)、伊勢原市を一望する大山の3カ所に可搬型のISDN小型衛星通信地
球局及び衛星インターネット*1端末を設置し、衛星・地上複合ネットワークによる
各種医療情報、被災情報の相互伝達と効果的利用について検証します。
*1:大量の情報を低コストで配信できる衛星通信と,少量の情報を低コストな設備
で発信することの出来る従来の地上系とを組み合わせた複合ネットワークを用
いて高速なインターネット接続環境を提供します。また、地上回線を利用せず
に衛星から情報を多地点に配信(同報情報配信)することが出来るようにし、
災害時への適用をはかっています。
3.実験項目
(1)衛星インターネットによる医療・被災情報同報配信
被災地内で医療・復旧活動を進める上で必要とされる、医療情報や現場への復
旧活動の指示等を衛星により同報配信します。被災地では、随時、WWWブラウ
ザによって配信された情報を検索・読み出しをすることによって、被災者の救護
に役立てることができます。これは被災地が完全に孤立し、既存のネットワーク
が使用できない場合を想定した情報伝達方法の検証です。
(2)衛星インターネットによる医療情報の発信と検索
現地の被災状況を災害対策本部に送り、この内容を救援活動や@で送信する情
報配信内容に反映させます。あるいは、東海大学の実験用医療・被災情報データ
ベースにアクセスし、情報検索を行います。これは、上り回線に電話回線や携帯
電話を使える場合を想定した被災現場での情報流通の検証です。
(3)被災地情報の共有
災害対策本部と地上通信網の利用できない被災地とを可搬型のISDN衛星通
信地球局とテレビ会議システム「フェニックス」で結び、復旧作業の状況報告・指
示を映像と音声によって行う実験をします。
(4)映像情報送受信
可搬型のISDN衛星通信地球局からMPEG圧縮を行ったリアルタイム動画
(大山中腹からの市街地映像中継)を対策本部に送り、被災状況概要を把握する
実験を行います。
4.日 時
平成9年2月27日(木)
午後1時30分から午後3時30分まで
5.場 所
伊勢原シティプラザ3F 研修室(災害対策本部)
神奈川県伊勢原市伊勢原2ー7ー31 TEL.(0463)95ー5671
6.出席者
伊勢原市長 堀江 侃
NTTマルチメディアビジネス開発部担当部長 水野 秀樹
東海大学医学部教授 太田 保世
他 防災関係団体 19団体を予定(別紙参照)
7.その他
当日、「インターネットカー」を伊勢原シティプラザ玄関前に展示し、デモンスト
レーションを行います。「インターネットカー」は、可搬型衛星通信地球局、発電
機、バッテリー等を搭載し、災害時に被災地の情報発信の拠点となります。
別紙
○「伊勢原市災害シミュレーション会議」出席団体一覧
1.企業庁水道局伊勢原営業所
2.東京電力株式会社神奈川支店厚木営業所
3.日本電信電話株式会社神奈川支店
4.厚木瓦斯株式会社
5.社団法人神奈川県エルピーガス協会北相支部伊勢原部会
6.小田急電鉄株式会社本厚木駅
7.神奈川中央交通株式会社伊勢原営業所
8.伊勢原市自治会連合会
9.伊勢原市防犯指導員部会
10.秦野食品衛生協会伊勢原地区
11.社団法人伊勢原建設業協会
12.建築士事務所協会伊勢原地区
13.伊勢原警察署
14.伊勢原交通安全協会
15.伊勢原市医師会
16.社団法人秦野伊勢原歯科医師会
17.社団法人伊勢原市薬剤師協会
18.消防団
19.伊勢原消防本部
○「インターネットカー」の概要
概要:「インターネットカー」はルータ、LAN、パーソナルコンピュータ、ワークス
テーションはもちろん、衛生通信地球局、携帯電話、発電機、バッテリー等を搭載
し、イベントや災害時の情報発信の拠点として活躍することが可能です。
特徴
(1)移動先で固定しての使用
電源としてPTO発電機*2、安定化電源装置を搭載し、衛生通信地球局やルータ、パー
ソナルコンピュータ、ワークステーションに電力を供給することが出来ます。また
ポータブル衛生通信地球局を搭載し、パラボラアンテナを屋根部分に固定できるよう
に工夫しています。
*2:車両走行用のエンジンを利用した発電機
(2)移動しながらの利用
移動中はPTO発電機が利用できないため、電源としてバッテリー、直流交流インバータ
を搭載し、移動中も電源供給を可能としています。また振動による装置の故障を防止
するため、防振ゴムを配置したラックを搭載しています。
災害シミュレーション会議における衛星利用マルチメディア実験の概要

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