平成9年3月17日 報道発表資料                             日本電信電話株式会社                      ヒュ−レット・パッカ−ドカンパニ−    NTTとHP社が通信網管理システム構築用ミドルウェアの共同開発に着手           ─TMN国際標準準拠製品を共同開発─  日本電信電話株式会社(以下NTT、社長:宮津純一郎、本社:東京都新宿区)とヒ ューレット・パッカードカンパニー(以下HP社、社長:ルー・プラット、本社:米カ リフォルニア州パロアルト)は、共同でTMN*に準拠した通信網管理システム構築用 ミドルウェア“TNMS for HP Open View”の開発をこのたび開始 します。  ミドルウェアとは、オペレーティングシステム(OS)とアプリケーションソフトの 間に位置するソフトウェアの総称です。従来のミドルウェアは、相互接続性・生産性等 の点で一長一短があり、通信網管理システムの開発では適用するミドルウェアに統一性 がなく、その結果アプリケーションソフトの再利用を図るのが難しい状況でした。  今回開発に着手するミドルウェアが完成すれば、これをベースにして用途に応じたア プリケーションソフトが開発でき、ある通信網オペレーションシステム上で作られたア プリケーションソフトが他の通信網オペレーションシステム上でも使えることになり( アプリケーションソフトの流通)、市場の要求に短期間に対応できます。また、これに よってネットワーク相互間の接続が容易になり、通信網のオープン化を促進できます。 こうした状況下で、国際標準であるTMNに準拠したミドルウェアの開発は、世界中の キャリアや、プライベートネットワーク事業者に待ち望まれているものです。  NTTおよびHP社では、今回の共同開発合意にもとづき、“TNMS for  HP Open View”の製品化に向けて開発を進めていきます。   <開発の背景>  電気通信ネットワークの世界では、1980年代前半から数多くの通信網オペレーシ ョンシステムが作られてきました。しかし、当時はネットワーク相互間の通信が現在ほ ど重視されていなかったため、各オペレーションシステムはそれぞれのネットワーク内 に閉じたものであり、他のネットワークに対しては下位の通信プロトコルを合わせる程 度にとどまって、それよりも上位に位置する通信プロトコル、及びアプリケーションレ ベルにまでは共通の仕様が定まっていませんでした。  NTTでは、キャリアとしての豊富な経験を基に、TMNに基づくキャリア網オペレ ーションシステム構築のための“TNMSカーネル”というミドルウェアを開発しまし た。しかし、これはあくまでキャリア網の装置/ネットワークレベルの管理を主目的と したものであり、さらに上位のサービス管理レベルやLAN/プライベート網の管理ま でを考慮したものではありませんでした。  一方、HP社は、上位の管理システムやLAN/プライベート網管理システムの分野 では世界トップのシェアを持つ“HPオープンビュー(Open View)ファミリ ”という業界標準のネットワーク/システム管理製品をもっております。また、テレコ ム系管理ミドルウェア製品として、“HP Open View Destribut ed Management(DM) ”を販売しています。 <開発の意義>   今回共同開発を開始する“TNMS for HP Open View”は、NT Tの“TNMSカーネル”のキャリア網に対する長所を、HP社の“HP Open View DM”に付加することにより実現されます。これにより、通信網の規模の大 小にフレキシブルに対応できるオペレーションシステムを構築することができ、かつ業 界標準と同等のサポート体制を備えた製品となります。 ○TNMS for HP Open Viewの特長(TNMS:Telecomm  unication Network Management Systems)   テレコム通信網の監視・試験・制御、トラフィック分析等を行う管理システムを構  築するためのミドルウェアで、特にTMN国際標準に準拠するオペレーションシステ  ムのプログラム開発を効率化することを特長としています。   具体的には、次のような特長をもっています。   1.TMN国際標準に完全準拠      TMN国際標準に完全準拠しており、通信網同士の相互接続が円滑に行えま     す。   2.オブジェクト指向を採用      オブジェクト指向(さまざまな処理機能を部品として用意しておき、それら     を取捨選択して組み合わせる手法)を採用することで必要とする処理が容易に     実現できます。   3.3倍以上のプログラムを自動生成      コーディング作業が総プログラム量の約30%で可能となります。   4.スパイラル型開発モデルにも適用でき、さらに生産性の飛躍が可能      スパイラル型開発モデルは最初にできたプロトタイプを何回も繰り返し改良     を行うことにより最終製品を作る方法で、少人数・短期間のソフトウェア開発     に最適です。         <用語解説>  *)TMN(Telecommunication Management Net        work :電気通信管理網)    通信網同士の相互接続を円滑に行えるようにするためITU−Tによって定めら   れた国際標準で、通信装置のマルチベンダ化と、オペレーションシステムの相互接   続を目指しています。   *ITU−T(ITU−Telecommunication Standard          ization Sector;電気通信標準化部門):    ITU(International Telecommunication   Union:国際電気通信連合)内の機関で、182か国の電気通信主管庁、通信   事業者、メーカーが参加しています。

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