平成9年4月22日 Webページの自動ブラウジングソフトを開発 ─情報提供者により高度な表現力を、 利用者にはより簡単な情報閲覧を提供─ NTTでは、インターネット上でWebページに音声・静止画・動画・テロップなどを 自由に組み合わせて、自動的ブラウジングを可能にするプラットホームを開発し ました。 このプラットホームは、Webページ、音声、静止画、動画、テロップのスタート/ス トップやそれらの表示時の位置関係、ガイドやスクロール、フォーカスポイント表示 などをスクリプト(進行表)に従って自由にコントロールできるようにするソフトウェ アです。これにより、従来は利用者の能動的な働きかけ(クリック)に頼っていたWeb ページの展開を、情報提供者の意図通りに進めることが可能になります。また、利用 者にとっては、スタートボタンだけを操作するだけであとは見ているだけでWebペー ジを楽しむことができるようになります。 開発したプラットホームは、Microsoft社製ブラウザInternet Explorerに対応した ものですが、NTTでは今後、複数のブラウザへの対応や表現力の向上のための機能強化 など、本プラットホームの強化に努めていく予定です。 <開発の背景と意義> 現在の情報ブラウザは、利用者が目的とする情報のURLアドレスなどのデータを入 力し、1画面ごとに自分の意図に従って選択していくことを前提としています。このよ うな利用者にインタラクションを強要するサービス方法は、始めから目的とする情報 があり、それを探していくというような用途には向いていますが、ただ漠然とおもし ろそうな情報を探す場合や、機器の扱いに慣れていない人には適しているとはいえま せん。これまでもWebページを自動的に巡回表示するシステムはありましたが、それ らはブラウザの状態を検出できず、表示が不完全であっても次のページに進んでしま う、複数ブラウザを表示できない、などの問題がありました。 NTTでは、利用者に求められるインタラクションを減らして誰もが利用することが できる「弱インタラクティブサービス」という概念を提案し、利用者と情報提供者の 双方に実質的なメリットをもたらすサービスの研究を進めてきました。 開発したプラットホームもその一つで、情報提供者側にとっては、Webページでこ れまで利用者のインタラクションに依存していた部分が自動化されることで意図どお りの表現が可能となります。また、この技術はインターネット広告の分野にも大きな 影響を与えることが予想されます。 <機能と技術的特長> 開発したプラットホームは、以下のような機能および技術的特長をも っています。 <<機 能>> 次のような機能が可能となります。 ・複数のブラウザ画面の生成・削除・位置とサイズ指定 ・各ブラウザ画面へのURL表示指示、スクロール、フォーカスポイント表示 ・コントロールパネルへのテロップによる文字情報の表示 ・動画像、静止画像のコントロールパネルへの表示 ・音声ファイルの再生 ・動画像や音声ファイルの開始/終了などに同期したブラウザ表示変更 ・コントロールパネルからのスクリプトの先送り・巻き戻し・一時停止 ・利用者への選択パネル表示 <<技術的特長>> ・記述が簡単で、コンパイル(コンピュータに分かる形に変換すること)も不要な スクリプト記述言語を開発しました。 ・表示されているスクリプトよりも先のスクリプトを先読みし、先行してキャッ シュに取り込んでおくために、転送に要する待ち時間が不要です。 ・該当ファイルがないとき、自動的にその部分の実行だけを回避して先に進む柔軟 性があります。 <今後の展開> 本プラットホームの機能を生かして、インターネットガイドツアーやWebページに よる製品紹介・展覧会、ニュースや天気予報を逐次的に一定時間づつ流すサービス、 検索エンジンと組み合わせて検索結果を自動的に次々と表示する、などのサービスが 可能になります。 NTTでは、開発したプラットホームに、このようなさまざまな用途に応用できるよ ういっそうの機能・表現力の強化と、複数ブラウザにも対応できる汎用性の向上を目 指して開発を進めていきます。 なお、本ソフトウェアのホームページは「http://voyager.sl.cae.ntt.jp/」でご覧 いただけます。
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