平成9年4月24日 日本電信電話株式会社 エヌ・ティ・ティ インテリジェントテクノロジ株式会社 「福祉用メール読み上げソフト」の開発について 日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:宮津 純一郎)は、視覚障害を持つ方々のためのコミュニケーションの手段として、パソコ ン通信等をより広く簡単に利用していただくため、NTTヒューマンインタフェース 研究所が開発したテキスト音声合成技術・音声認識技術を活用し、文書作成からメー ル送信、メール受信から読み上げまでの作業を一括してサポートする「福祉用メール 読み上げソフト」を開発しました。 今後は、本ソフトの各機能の動作確認やキー入力の操作性等についての検証のた め、首都圏にある盲学校にご協力いただき、エヌ・ティ・ティインテリジェントテク ノロジ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:小森 和昭)と共同でモ ニター調査を5月上旬より実施します。 1.開発の背景 現在、パソコンの普及は目覚ましいものがあり、単なるワープロ等の利用だけでは なく、パソコン通信やインターネット等、通信手段として幅広く活用されています。 視覚障害を持つ方々についても、コミュニケーションツールの一つとしてパソコン 通信等を活用していこうとする動きがありますが、全体的に見ると利用はまだ少数で あり、専門的な知識が必要なこと、操作が難しいなどの問題がありました。 このような状況のなか社会的な要請もあり、パソコン通信文化をより活性化させる ために、視覚障害を持つ方々がパソコン通信等をより広く簡単に利用していただくた めのソフト等の開発が求められていました。 2.「福祉用メール読み上げソフト」の概要 本ソフトは、視覚障害を持つ方々が文書作成からメール送信、メール受信から読み 上げまでの作業を一括して行うことを可能とするため、主に次の機能を備えていま す。 (1) キー入力読み上げ機能 メール文作成時、入力されたキーは全て読み上げられます。 (2) かな漢字変換読み上げ機能 かな漢字変換時は文字入力に対してはその文字を読み上げ、スペースキーに よる漢字選択時は候補の漢字を詳細に読み上げます。 (3) 文書作成補助機能 作成文は文頭からの読み上げ及びカーソルの移動により該当部分の読み上げ により確認が可能です。 (4) 文書管理機能 文書ファイルの読み込み・保存・削除の各機能を持っています。 (5) 電子メール送受信機能 メール文は自動的に送受信されます。受信されたメールは、読み上げたいメ ールを選択すると題名等が読み上げられ、さらにエンターキーを押すとメール 文が読み上げられます。 (6)音声認識機能 マイクから音声入力し動作指示することにより、文書の保存やメールの送信等 を行うことができます。 3.モニター調査について 本ソフトの各機能の使い勝手やキー入力の操作性等についての検証のためモニター 調査を実施します。 (1)モニター調査期間 5月上旬から2か月間を予定しています。 (2)モニター調査にご協力いただく学校 ・横浜市立盲学校 (神奈川県横浜市神奈川区松見町1-26) ・東京都立八王子盲学校 (東京都八王子市台町3-19-22) ・筑波大付属盲学校 (東京都文京区目白台3-27-6) 4.今後の予定 モニター調査終了後、意見等を取りまとめソフトの改良・改善を行います。その 後、希望される学校に対してソフトの貸出しを行い、引き続き操作性等の検証を行 い、本ソフトの実用化を目指します。 また、本ソフトのテキスト音声合成技術を活用して、WNN(World NatureNetwork)*ホームページの内容の一部を合成音声で提供するテレホンサービス を6月上旬より試行実施する予定です。 *WNN(World Nature Network) URL http://www.wnn.or.jp/ マルチメディアを利用して多くの方々が伝統、文化、自然など身近なテーマに ついて情報交流を行い、そこからマルチメディアの普及・発展の原動力となる 新たな発見と感動を見出していくネットワーク活動です。
