平成9年10月28日 日本電信電話株式会社 NTT協賛 「第6回小川未明文学賞」受賞作決まる 日本近代童話の父と讃えられ、今なお多くの人に読み継がれている作家・小川未明の 没後30周年を記念して、平成3年に創設された小川未明文学賞委員会(会長:岡上鈴 江日本児童文芸家協会顧問)主催の「小川未明文学賞」(上越市教育委員会共催、文化 庁後援、NTT協賛)の第6回入選作品が決まりました。 NTTは、新たな児童文学を求めて、現代の子供たちに、明るい未来を与えようと意 図する本文学賞に協賛しています。 今回は海外在住者からの応募作品3編を含め、487点の作品が寄せられました。回 を重ねるごとに応募作品の水準も高くなっています。これらの応募作から、このほど大 賞と優秀賞が決定しました。 賞の贈呈式は、10月31日(金)午後6時から、東京・日比谷の松本楼(東京都千 代田区日比谷公園1ー2)で行われます。 <受賞作品> ・大賞(正賞:ブロンズ像「赤い蝋燭と人魚」 副賞:200万円) 『風の鳴る夜』 北岡 克子 大阪市在住・自営業(43歳) ・優秀賞 2作(賞金 各20万円) 『トラブル昆虫記』 梅原 賢二 広島市在住・塾講師(37歳) 『フシギ稲荷』 伊藤 遊 札幌市在住・主婦(本名:伊藤恭子・38歳) 「第6回小川未明文学賞」受賞作品概要 大賞 『風の鳴る夜』 北岡 克子 父親が漫才師という大阪っ子の主人公は、父の職業のせいで学校ではいじめられっ子 である。その上、家では母が癌に侵されやがて死んでいく。 そんな暗い家庭を描きながら、作者は、明るくこの家を照らし出してくれる。 ●受賞の言葉 ビギナーズラックって、ほんとうにあるんですね。大賞受賞を聞かされても、すぐに は思考回路がつながらず、呆然の体数十秒(恐竜以下)、その後は絶叫、万歳連呼、跳 躍、嗚咽・・・・・・ああ、うれしや。いまだにその興奮さめやらずです。 優秀賞 『トラブル昆虫記』 梅原 賢二 最近あまり見かけなくなった「いたずら物語」である。 3人の男子グループが昆虫を使っていたずらをする。そうした中から自然との交流を 深めていく。楽しい内容なので、子ども達もついてくるに違いない。 ●受賞の言葉 創作からしばらく遠ざかっていました。わが子が絵本を眺めるようになったころ、ま た書きたくなりました。本に夢中になっている子どものまなざしっていいですよね。楽 しませるぞ、という心意気で書き続けていきます。 優秀賞 『フシギ稲荷』 伊藤 遊 人生どう生きるべきか、に悩む少年の心を描いた作品。 なんていうとオーバーだが、現代の子どもが生き生きと描写されていてとにかく楽し い。こんな題材を扱って、深刻ぶらないところが、作者の力量を感じさせる。 ●受賞の言葉 初めて短い作品を書きました。3年前から創作を始め、産み出したのはまだ数作です が、どれもがある程度の長さを持っています。今回、短い物語を書く難しさを味わいま した。これを励みに書き続けたいと思います。
