NEWS RELEASE

                            平成9年12月10日


       イヤホン形超小型通話ユニット“MiMie”を開発
  ─気導音と骨導音をミックスし、高騒音環境下でも高品質音声通信を可能に─


 NTTでは、イヤホン形のボディーの中に2種類のマイクとレシーバを収めた送受一
体形超小型通話ユニット“MiMie”を開発しました。

 MiMieは、空気中を伝わる気導音と、発声者の頭の骨を伝わる骨導音との混合比を制御
することで、静かな環境から騒音のある環境までの明瞭な通話を可能にします。イヤホ
ンスタイルが実現したハンズフリー(通話中に手を使わずにすむ)の形態は、マルチメデ
ィアの使用フィールドを広げる新しい通話ユニットといえます。

 NTTではこのMiMieを、腕時計形PHSと同様に長野オリンピックの期間中、長野オリ
ンピック冬季競技大会組織委員会(NAOC)に提供し、オリンピック運営要員に試用しても
らい、そのデータを実用化に向けた研究開発に役立てていく予定です。


< 開発の背景>

  マルチメディア通信機器の小型化が進み携帯性が向上した結果、これらの機器を従来は
持って行けなかった場所にも持ち出して使用したい、通信機器を意識せずに使用したい、
というニーズが高まりつつあります。このような要求に対して、NTTではこれまでの音
声通信用機器では通話ができなかったような騒音の中でも明瞭にハンズフリーで通話がで
きるユニットの研究開発を進めてきました。


< 技術のポイント>

 人間の声は、声帯の振動が空気を震わせることで周囲や本人に聞こえます。これを気導

音といいますが、もう一つ、発声者の頭の骨を震わせて本人の耳に届く骨導音という音が
あります。

 気導音と骨導音、両者の違いは、前者は明瞭だが騒音に弱い、後者は頭の骨を震わせて
伝わるために明瞭度は低いが周囲の騒音の影響を受けにくい、という点にあります。

 MiMieは、気導音用と骨導音用の2つのマイクでひろった音声を、周囲の騒音に応じて
両者の混合比を最適にして送り出すことで、静かな環境では品質の良い音声を、騒がしい
環境では騒音の混入を抑えた音声を伝えます。これによって90dBA(工事現場で聞こえる
のと同等の騒音)の騒音環境下での通話も可能にしています。

 また、制御回路のLSI化等によって回路ユニット部が約30cc、音響ユニット部が約7ccと
いう、小型化を達成しています。


< 今後の展開>

   MiMieは、PHSや携帯電話など、音声通信用機器に汎用的に利用できる通話ユニッ
トです。NTTでは、MiMieのより広範な利用が可能となるよう、研究開発を進めていく
予定です。



NTT NEWS RELEASE