平成10年3月25日 次世代コンピュータネットワークの基盤となる 技術(GMN-CL)の仕様公開を開始 -メガメディア構想に向けた最初の一歩- NTTでは、高速かつ高機能なサービスを低コストで提供するためのコンピュータネッ トワークアーキテクチャ GMN-CL(Connectionless networking technologies for Global Mega-media Networks)を提案し(注1)、それに基づく技術仕様を3 月25日からウェブで公開(http://www.gmncl.ecl.ntt.co.jp/)します(図1)。 近年の企業等における情報化・ネットワーク化の進展は著しく、インターネット/イ ントラネットの普及とともに、品質保証や広域VLAN機能など、インターネット/イン トラネットの高付加価値化が求められています。また、パソコンや情報家電の普及に伴 い、安い常時接続サービスに対するSOHO(Small Office, Home Office)も含めたホ ームユーザのニーズが今後急激に高まるものと予想されます。 GMN-CLは、このように高度なサービス要求を満足し、規模によらず安定的にネット ワークを構築・運用していくための基盤となるネットワークアーキテクチャであり、NT Tのメガメディア構想(注2)の第一段階と位置付けられるものです。GMN-CLでは、従来 のインターネットとの相互接続性が確保されているため,ユーザはこれまでの利用環境 を変えることなく、より多彩なサービスが享受できるようになります。GMN-CLの技術 仕様公開は、この仕様をもとにして通信装置のベンダ各社が主体的にそれぞれの得意と する技術を盛り込んでいくことによって、より良いサービスをより早く提供できるよう にすることを目的としています。 NTTでは、現在、試作機による検証実験の準備を進めており、本年秋には本格的な実 験を開始する予定です。 (注1) GMN-CLの特長 帯域保証や広域VLANなどの高機能なネットワークサービスを創出していくための基 盤となるコネクションレスネットワーキング技術を開発しました。従来の自律分散制御 によるインターネットでは、ルーティング情報を分散管理して自律的にルート解決する ため、ネットワーク故障等に対して耐力をもちます。しかしその反面、ルーティング情 報を全ルータに配布する必要があり、サービスの高機能化に伴ってパケット転送能力の 性能劣化が想定されます。また、ルータ設定、故障分析等も複雑化し、管理も困難にな ってきます(図2)。これらの問題を解決するため、GMN-CLではルータの機能をパケット 転送機能とルーティング機能に分け、パケット転送時のルート解決には分散制御の長所 を活かし、ルーティング情報配布には集中管理の技術を取り入れた、転送の効率化を追 求したアーキテクチャとしています(図3,4)。また、ルーティングに地理的情報を関連付 けたアドレスを用いることでバックボーンネットワークの性能を最大限に発揮すること をねらっています。このアーキテクチャは、ネットワークの大規模化にも柔軟に対応で きるスケーラブルな構造ももっています。 (注2) メガメディア構想(GMN:Global Mega-media Networks) NTTがR&Dの将来ビジョンとして打ち出した3本柱のひとつであるメガメディア構想 では、10Mビットのデータの固まりを1秒程度でエンド・トゥ・エンドに送ることがで きる広帯域のマルチメディアネットワークサービスを月額1万円程度のコストで提供す ることを技術開発目標にしています。
