平成10年11月17日
日本電信電話株式会社
日本サイテックス株式会社
広告出版印刷業界間ネットワークサービスの実用化実験開始について
日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:宮津純一郎)と日本サイテックス株式会社(*1)(以下日本サイテックス、本社:東京都中央区、代表取締役社長:来住賢一)は、NTTのPHOENIXプロジェクト(*2)の一環として、PHOENIX推進協議会(*3)(以下協議会、事務局:東京都千代田区)会員の協力を得て、広告出版印刷業界間ネットワークサービスの実用化実験を、平成10年11月24日(火)より開始します。
1.
実験の目的現在、広告代理店、デザイン事務所、出版社、印刷会社等においては、各種出版物の制作段階でのデジタルデータ化は進んでいますが、会社間のデータの受け渡し方法としては、CD−ROMやMO等のオフライン・メディアによるものが主流を占めています。 NTTと日本サイテックスは、今回の実用化実験において、増加するグローバルニーズへの対応や、単なるデータ配信ではない、カラーマネジメント(*4)やリモートプルーフィング(*5)を付加した付加価値ネットワークサービスを提案することにより、広告出版印刷業界全体の活性化につながるサービスについて、商用化に向けての問題点や必要な機能等の面から、検証を行ないます。
2.
実験概要実験では、都内に設置するサーバセンタと、広告代理店やデザイン事務所、出版社、印刷会社等の協議会会員企業間を、協議会提供の、光ファイバを用いた2Mbpsの高速広帯域ネットワーク(*6)で接続し、出版物原稿をネットワーク上にデジタルデータとして流通させます。特に、制作段階のデジタルデータ化が進んでいる新聞広告、雑誌広告の分野を主な対象として、実際に新聞紙上、雑誌上に広告が掲載されるまでの一連の協調作業について、広告原稿の送達確認等を検証し、ネットワーク負荷試験も併せて実施します。 この実験を通じて、納期の短縮化およびコスト削減等によるメリットと、将来的なEDI(*7)化を視野に入れたワークフロー(作業手順)について検証します。
現在、ヨーロッパでは、ブリティッシュ・テレコム社とScitex Corporation Ltd.(本社:イスラエル)の合弁会社「Vio」(*8)が、平成10年9月から同様の付加価値型ネットワークサービスを展開していますが、今回の実験では、ロンドンとアトランタにある「Vio」のサーバセンタと相互接続することにより、ヨーロッパやアメリカとの、グローバルな環境でのコラボレーション(協調作業)についても検証する予定です。
3.
各社の役割
(1)NTT : 本実用化実験の核となるサーバセンタ及びネットワークを一括して管理・運営し業界VANの技術的な運営方法について検討します。 (2) 日本サイテックス : 日本における広告印刷出版業界のネットワーク化を目標に、欧州で商用化されているVioの技術・ノウハウを応用し、実用化に向けた新機能の追加および料金等の仕様について検討します。 (3)各協力企業 : 本実用化実験を通じて、ネットワーク化によるメリットと、将来的なEDI化までを視野に入れたワークフロー(作業手順)を検証します。 なお、本実験は、協議会のサブチームとしてオープンな環境で運営されるため、協力企業の募集および成果報告については、協議会を通じて行われます。
4.
実用化実験協力主要企業株式会社電通 株式会社博報堂
大日本印刷株式会社
凸版印刷株式会社
共同印刷株式会社
三菱商事株式会社
中日新聞社
中日新聞東京本社(東京新聞)
株式会社ソニー・ミュージック コミュニケーションズ ほか 合計17社
5.
実験期間平成10年11月24日(火)〜平成11年3月31日(水)
6.
今後の予定NTTと日本サイテックスは、本実験が終了する平成11年3月までに、さらに利便性を高めて、利用料金を決定し、平成11年4月より、商用サービスとして展開する予定としています。
* 1:日本サイテックス株式会社イスラエルのScitex Corporation Ltd.と東洋インキ製造株式会社との合弁会社として、昭和60年に設立しました。主に、Scitex社製の印刷・製版用システムの輸入、販売、サポートを行っています。
* 2:PHOENIXプロジェクトNTTが推進している、高速・大容量の光ファイバーネットワークを最大限に活用して、あらゆる分野へマルチメディアサービスを提供し、魅力ある街づくりに貢献しようとするプログラム。
* 3:PHOENIX推進協議会東京をはじめとして現実に経済活動を営んでいる都市に、世界に先駆けて光ファイバーを活用した本格的な高度マルチメディアサービスを広く導入・拡大していくにあたり、その趣旨に賛同する各界の企業・団体等からなる任意団体として、平成9年12月に設立されました。
*4:カラーマネージメントモニター、カラープリンター、印刷機など、どんなデバイスを利用しても、同じ色調で出力結果を得られる技術です。今回の実験サービスでは、デジタルカラープリンターからの出力を、高品質にする目的で利用します。
*5:リモートプルーフィングコンピュータで制作された印刷用データをネットワークで配信し、相手先のカラープリンターから、印刷物の仕上がりイメージを確認するための校正原稿として、自動出力させる技術です。これにより、校正作業に要する交通費(配送費)、人件費、時間の省力化を実現できます。
* 6:高速広帯域ネットワーク今回の実用化実験で使用するネットワークは、株式会社エヌ・ティ・ティ・テレコムエンジニアリング東京(本社:東京都中央区、代表取締役社長:須藤正實)が、平成10年7月から提供している高速ネットワーク「マルチメディア・プラットフォームサービス」です。同サービスメニューの一つである、インターネットプロトコル(IP)による高速接続を行なう「高速IPネットワークサービス」を利用します。
* 7:EDIEDIとは「Electronic Data Interchange」の略で、一般的には「電子データ交換」を意味します。グラフィック・アーツ業界では、広告会社や新聞社を中心とした「取引EDI」や「デジタル送稿」の実現に向けて、検討が進められています。
* 8:Vio正式名称は、Vio World Wide Ltd.。イスラエルのScitex Corporation Ltd.とイギリスのBritish Telecommunications plc.の合弁会社として、1998年(平成10年)に設立しました。本社はイギリス。CEO(最高経営責任者)は、Mike Simmonds(マイク・シモンズ)。グラフィック・アーツ市場向けの付加価値ネットワークサービスを、平成10年9月から欧州で、同年10月から北米で提供しています。
参考
・広告出版印刷業界間ネットワークサービス 実用化実験イメージ
NTT NEWS RELEASE