(ご参考)

平成11年1月25日



香港テレコムとの協力によりATM(*1)-SVC(*2)接続トライアルに成功
−ATM技術によるインターネット利用の効率化に向けて−


NTTは、アジア地域のマルチメディア・サービスと技術の発展への貢献等を目的にアジア地域の主要な情報通信事業者等により1997年6月に設立されたアジア・マルチメディア・フォーラム(AMF(*3))に設立時より参画、ATM、衛星、インターネットの3つの国際的テストベッドを構築し、さまざまなマルチメディア利用トライアルを展開しています。

このうち、ATMネットワークについては、日本と香港、タイ、インドネシア、マレーシア等との間で国際相互接続トライアルを行っており、この度、その一環としてNTTと香港テレコムが共同でATM-SVC接続トライアルを行い、アプリケーションの使用を前提とした通信事業者によるトライアルとしては、世界で初めて機能・動作の確認に成功しました。


ATM回線の接続形態には常時接続型のPVC(*4)接続と、接続要求のあった場合にのみ接続されるSVC接続の2つの形態があります。

PVC接続の場合は、予め決められた通信先としか接続することができず、複数の通信先との接続には、複数のPVC回線を設定する必要があります。現在の商用国際ATMサービスは、全てこのPVC接続の形態をとっています。


これに対して、SVC接続の場合は、インターネットのように任意の通信先との接続が可能になります。従来、インターネットやイントラネットで大容量のデータを送る場合、経由する各ルータをPVC接続し、ホップ・バイ・ホップで転送すると、ネットワークやルータに過大な負荷がかかることが問題となっていましたが、送信元と送信先のそれぞれの最寄りのルータ間を直接SVCで接続できるようになると、複数のルータ間をフルメッシュでPVC接続するよりも高度で柔軟な接続が実現でき、ルータの負荷を軽減し、ATM網やインターネットのリソースを有効に活用することが可能になります。(別紙1図2参照)


SVCによる商用国際ATMサービスの提供に向けては、国際標準機関や各国通信事業者との連携によるアドレス体系の統一、接続されるATMスイッチのB-ISUP(*5)の実装状況、その詳細機能の一致など、まだ解決すべき課題がありますので、今後は、接続するインタフェースの種別やプロトコルを変えたり、別の国々とトライアルを行うことなどにより、近い将来のサービス提供に向けた検討を進めていく予定です。

また、AMFの国際マルチメディア利用トライアルの各プロジェクトに引き続き積極的に取り組み、アジア・大平洋地域のマルチメディアの発展に貢献していきたいと考えております。




用語解説

*1 ATM (Asynchronus Transfer Mode):非同期通信モード 音声などの低速通信から高速のデータ通信までサポートする、マルチメディア通信に最も適した通信技術。

*2 SVC (Switched Virtual Channel):交換型仮想チャンネル 接続要求に応じてその接続相手との間に設定される回線のこと。

*3 AMF (The Asian Multimedia Forum):アジアマルチメディアフォーラム NTTがアジア地域の通信事業者等16社とともに1997年6月に設立した民間の企業・団体によるオープンなフォーラムで、アジア・太平洋地域におけるマルチメディア・アプリケーション及びサービスの共同開発、利用促進、プラットフォーム構築を目指している。1998年12月現在、会員企業・団体は50を超える。ホームページはhttp://www.asiamf.org

*4 PVC (Permanent Virtual Channel):固定接続型仮想チャンネル 予め決められた相手との間に設定してある回線。決められた相手以外との通信には新たにPVCを設定する必要がある。

*5 B-ISUP (Broadband ミ ISDN User Part) 広帯域網におけるノード間及び網間で規定される信号方式。





別紙1
トライアル構成図
ATM−SVCの応用例

会員企業一覧(1999年1月11日現在)





<本件に関する問い合わせ先>
長距離国際会社移行本部広報室
大久保、稲次
TEL 03-3500-8020

同 国際事業部国際マルチメディア部門
佐野
TEL 03-5353-2901



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