3.経営方針
(2)会社の対処すべき課題
 わが国経済は、今後、緩やかに回復することが予想されるものの、デフレの状況に加えて世界経済の下振れなど、景気を不安定化させるリスクに留意する必要があると思われます。
 情報通信市場においても、企業の設備投資が下げ止まりつつも低水準で推移すると想定されることに加え、ネットワークのIP化、ブロードバンド化・ユビキタス化の進展に伴い、固定通信と移動通信、通信と放送などのサービス融合が一層加速するなど、激しい競争が続くものと思われます。
 このような厳しい事業環境のなか、NTTグループは、平成20年5月に策定した中期経営戦略「サービス創造グループを目指して」に基づき、お客様志向で、フルIPネットワークの基盤を活用したブロードバンド・ユビキタスサービスを創造、展開してまいります。具体的には、以下の3つの取り組みを推進し、IP系やソリューション・新分野を軸とする事業構造への転換を推進し、当連結会計年度において連結売上高の約6割を占めているIP系・ソリューションなどの割合を、さらに引き上げることを目指してまいります。

《サービス創造の推進》
 固定通信・移動通信ともに世界最先端のブロードバンドネットワーク基盤の構築を進め、この基盤を活用したサービスの創造に、グループの総力をあげて取り組んでまいります。
 固定通信分野ではNGNの更なるエリア拡大を進めるとともに、集合住宅などにおける光配線方式の推進によってサービスの提供機会の拡大を図ります。移動通信分野については、既に全国に展開しているFOMAに加え、平成22年12月にはより高速・大容量のLTEを導入し、更なるブロードバンド化を推進してまいります。
 この世界最先端のブロードバンドネットワーク基盤を利活用し、クラウドサービスやホームICT、eラーニングなど、お客様のニーズに沿ったサービスの充実を図るとともに、様々な業務分野のビジネスパートナーとの協業を通じて新たなサービスの創造を推進し、ICT利活用の促進やブロードバンドサービスの普及に貢献してまいります。

《グローバル事業の展開》
 データセンタ、セキュリティオペレーションの更なる充実などによってグループトータルでのICTサービスラインナップおよび提供エリアの拡大を進めてまいります。また、データ通信ネットワークの充実や移動通信における国際ローミングサービスの拡大などのグローバルネットワークサービスを拡充するとともに、コンテンツ配信などのアプリケーションサービスに一層力を入れてまいります。

《社会的課題への対応》
 少子高齢化、医療・教育の質の向上、環境問題などの様々な社会的課題への対応や、道路や水道などの公共インフラの運用・管理においてICTを利活用し、他分野のパートナーとのコラボレーションを通じて新たな社会システムを創造することにより、課題の解決に貢献してまいります。
 こうした取り組みのうち、世界共通の課題である環境問題については、「Green of ICT」、「Green by ICT」、「Green with Team NTT」の3つの柱による取り組みを強化してまいります。
「Green of ICT」
 データセンタや通信設備などの省電力化、自然エネルギー発電の推進など、ICT自体における環境負荷の軽減に取り組みます。
「Green by ICT」
 テレワーク、テレビ会議など、ICTの利用促進によって社会全体の環境負荷の軽減に取り組みます。
「Green with Team NTT」
 NTT社員一人ひとりの活動で、職場、家庭および地域における環境負荷の軽減に取り組みます。

 以上の「サービス創造の推進」、「グローバル事業の展開」、「社会的課題への対応」の3つの取り組みを進める一方で、グループ全体で業務プロセスの見直しを進め、拠点の集約や業務のアウトソーシングなどによる経営の更なる効率化についても、引き続き取り組んでまいります。


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