(ニュースリリース)
平成23年9月27日
日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:三浦 惺、以下「NTT」)が運営している、NTT技術史料館所蔵の「マイクロ波4GHz帯用進行波管(4W75A)」が、このたび日本の科学技術の発展を示す貴重な資料として、独立行政法人国立科学博物館の重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)に登録されました。
「マイクロ波4GHz帯用進行波管(4W75A)」は、1951年に、当時の日本電信電話公社電気通信研究所(現、NTT研究所)が発明した、周期永久磁石*1(PPM:Periodic Permanent Magnet)を初めて適用し、それまでの進行波管*2を大幅に小型・軽量化されたもので、1955年に実用化され、日本のマイクロ波多重通信発展の礎となった技術です。
今回登録された「マイクロ波4GHz帯用進行波管(4W75A)」は、NTTの武蔵野研究開発センタ(武蔵野市緑町)内にある、NTT技術史料館に展示しており、この他に、NTT技術史料館に所蔵している技術史料「内航船舶無線電話装置(NS-1号JAA-333)」・「ワイヤレステレホン(大阪万博の携帯電話)」・「自動車電話(TZ803A)」が、昨年「重要科学技術史資料」に登録されています。
なお、今回の「重要科学技術史資料」として、現在逓信博物館(東日本電信電話株式会社)が所蔵している「ポケットベル B型 RC11」2台が登録されました。

日本の無線通信技術は、1896年に無線通信実験の成功が世界に発表されたとほぼ同時期に始まり、短波による無線電信から発展しました。1935年ごろには、無線通信を長距離の電話伝送に利用する研究が始まり、 超短波からマイクロ波へと高い周波数の技術開発が進み、無線技術による大容量の多重伝送が可能になります。
1954年、4GHz帯の中長距離用のアナログマイクロ波方式である、SF-B1方式*3が開発され、テレビ放送と電話サービスに導入されました。1961年には11GHz帯の短距離用SF-T1-1方式*4が導入されるなど、アナログマイクロ波による中継伝送路が各地に設置され、全国を網羅する無線通信網が整備されました。
SF-B1方式の開発では多くの新技術が投入されましたが、アメリカのTD-2方式*5で用いられていたような板極管は、当時の日本の技術では製造できなかったため、やむなく進行波管を採用することになり、これが結果的にのちの大容量方式の技術を先取りすることになりました。
その後もアナログマイクロ波技術の研究開発が進められ、今日のデジタルマイクロ波方式へと引き継がれています。
NTT技術史料館は、日本電信電話公社発足(1952年)以降の半世紀を中心に、NTTグループの電気通信における技術開発の歴史的資産を、系譜化し展示しています。
歴史の流れを追って技術と社会の関わりを大きくとらえる「歴史をたどる」と、技術分野ごとに技術発展の系譜を詳しく展開する「技術をさぐる」の2部構成となっています。
NTT技術史料館:http://www.hct.ecl.ntt.co.jp/
企画部 広報担当
TEL: 0422-59-3663
E-mail: islg-koho@lab.ntt.co.jp
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