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NTT持株会社ニュースリリース

(ニュースリリース)

2011年11月11日

グローバルな高品質仮想ネットワークをダイナミックに構築する技術を世界に先駆けて開発
〜ハイビジョン映像制作のための日米欧3拠点間仮想ネットワークの運用をSC11にて公開実験〜

 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:三浦 惺、以下NTT)は、グローバルな高品質仮想ネットワークをダイナミックに構築する技術を世界に先駆けて開発しました。世界各国のネットワークをオンデマンドなパス設定技術により仮想的につなぎ合わせて、利用者の要件に最適な経路選択や経路切替などの制御を品質測定技術に基づきダイナミックに行うことにより、迅速・高速・大容量な世界規模の仮想ネットワークの構築を可能としました。
 将来的に高精細映像や大容量データの伝送を必要とする高度なアプリケーションサービスの創出につながるものと期待しています。
 また本成果については、2011年11月12日から米国シアトルで開催される国際会議SC11*1 において、大阪・ロンドン・シアトルの3拠点間を結ぶ仮想ネットワークを活用したハイビジョン映像コンテンツを制作する公開実験を実施します。

背景

 インターネットの発展により、現在では世界中の様々な地点と通信が可能となりましたが、高精細映像や大容量データの伝送など将来期待される高度なアプリケーションを実現するためには、世界規模での通信帯域の確保や通信経路・性能の把握による通信品質の管理が必要となります。
 NTTの研究所ではこれまでに、占有的に利用できる高品質なパス*2 をつなぎ合わせて仮想ネットワークを柔軟に構築・最適化する技術や、そのような仮想ネットワークを単一の物理ネットワーク上に複数構築し、同時に運用できる技術を開発してきました。このような技術は、単一の物理ネットワークのパスのみを対象とした技術であったため、世界規模の大容量通信を可能とする複数の物理ネットワークに跨る仮想ネットワークの構築技術を実現する研究開発に取り組んできました。

今回の成果

 近年国内外において、ネットワークの外部からの要求に応じて必要な地点間の通信帯域が確保されたパスをオンデマンドに設定する機能のプロトタイプ開発や標準化(NSIプロトコル)*3 が進んでいます。今回の成果は、ある物理ネットワーク上に仮想ネットワークを構成する技術に加え、各国の物理ネットワークに対してもNSIプロトコルを活用してパスの設定を要求し、それらのパスをつなぎ合わせることで仮想ネットワークを世界規模に拡張することを可能とするものです。単純なパスのつなぎ合わせではなく、柔軟な制御が可能な仮想ネットワークとして構築し、通信品質の監視・測定・制御を行うことにより、多様な品質要件を持つアプリケーションに対して最適な経路を選択したり、ネットワーク混雑時ならびに障害発生時の経路切り替えや通信帯域の確保など、品質が管理されたネットワークとして利用可能となります。
 本成果を実証するため、2011年11月12日から米国シアトルにて開催されるSC11にて実施される実験では、日米欧のテストベッドネットワーク(研究・教育機関向けの実験用ネットワーク)*4 上に世界規模の仮想ネットワーク(北半球一周分)を構築します。本仮想ネットワーク上にて、大阪・ロンドン・シアトルの3拠点に設置したライブカメラで撮影した高精細な映像を、高速に処理及び伝送する映像コンテンツ制作の公開実験を実施します。(SC11開催期間中の11月14日から11月17日に実施予定)

技術の特徴

(1)オンデマンドなパス設定機能を活用し、広域な仮想ネットワークを迅速に構築

 各国の物理ネットワークにパスを設定し、設定された各国のパスによって各地に分散したルータ間をつなぐことで、世界規模の広域な仮想ネットワークを形成します(図1 )。複数のネットワークの物理的な接続構成を把握してルータ間をつなぐパスの経路計算や、パス設定要求とルータの設定処理を統合的に行う機能の開発により、従来は単一の物理ネットワーク内でのみ可能であった仮想ネットワークの迅速な構築や最適化を、世界規模でも行えるように拡張しました。

(2)品質測定に基づき、利用者要件を考慮した最適経路を選択

 利用者のアプリケーション特性によって、パケットが到着するまでの伝送遅延、損失率、実効スループットなどについて高い伝送品質が必要となりますが、グローバルな仮想ネットワークでは伝送経路が長距離に及ぶため、これらの要件を充足できない場合があります。これに対し、各仮想ネットワークに設置された伝送品質の測定装置の制御によって必要な区間の品質を把握し、利用者の要求する品質条件の様々な項目を考慮した経路の計算を行うことにより、多様な品質要件を持つアプリケーションのそれぞれに対して最適な経路を選択する機能を開発しました。(図2 

(3)自由に仮想ネットワークを運用できるオペレーションソフトウェアを開発

 ネットワークの接続構成や品質状態を可視化し、さらには混雑度合いに応じて最適なネットワーク構成を自動計算する機能などを提供するソフトウェアを開発しました。複雑かつ多様な技術で構成されるネットワーク装置の構成情報を一元的に管理し、直感的に理解できるネットワーク構成図として表現する事で、ネットワーク技術や装置の仕様に精通していない利用者でもパスの設定や変更を簡易に操作できるようになります。これを利用して、品質劣化の兆候を把握して経路を切り替えて通信を分散させたり、重要な通信には冗長経路を用意して障害発生の影響を回避するなど、安定的なネットワークの運用が可能となります。

今後の展望

 本成果の実用化に向け、実運用に必要な機能の拡充や実証実験、および標準化への寄与を進めていきます。
 本成果の実用化により、国際的な広域ネットワークを必要とする技術の発展に寄与するとともに、新しいグローバルサービスの創出につながるものと期待しています。

用語解説

*1SC11
 高速コンピューティング及びネットワーキングに関する世界有数の国際会議。2011年11月12日から18日まで、米国ワシントン州シアトルで開催予定。本成果の実験は、SC11会場内のNICT(独立行政法人情報通信研究機構)が出展するブースにおいて公開実験として動態展示を行う予定。
http://sc11.supercomputing.org/  (公開実験は11月14日から11月17日に実施予定)
*2パス
 通常のIPパケット転送では、ネットワークを構成するIPルータにおいて、到着したIPパケットの宛先アドレスを読み込み、経路表を確認して次の転送先を決定する。これに対し、送信するデータの「ラベル」に対する転送先を予め経路上の複数の伝送装置やルータに設定しておくことで、各装置で宛先アドレスを確認することなく、ラベル情報だけで転送する固定的な通信路を設定することができ、これをパスと呼ぶ。ラベルとしてどのような情報を扱うかによって、波長パス(光パス)、MPLSパスなど様々な形態のパスが用いられる。
*3NSIプロトコル
 国際標準化団体Open Grid ForumのNSI (Network Service Interface)ワーキンググループで標準化に向けて仕様策定が行われている、ネットワーク間でパスの予約やオンデマンド設定の要求を行うためのプロトコル。
*4日米欧のテストベッドネットワーク
 日本ではNICTが運用するJGN-X、NTTの研究所が運用するGEMnet2、欧州ではDANTEが運用するGEANT、米国ではInternet2が運用するIONを利用する予定。NSIプロトコルに未対応のテストベッドネットワークでは、「DCN」(Dynamic Circuit Network)など、それぞれが提供するオンデマンドなパス設定機能とのプロトコル変換を行う。
別紙・参考資料
図1 迅速な仮想ネットワークの構築 
図2 利用者要件を考慮した最適経路選択 

本件に関するお問い合わせ先

NTT情報流通基盤総合研究所

企画部広報担当
TEL:0422-59-3663
E-mail:islg-koho@lab.ntt.co.jp

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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