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NTT持株会社ニュースリリース

(報道発表資料)

2012年7月4日

世界最高密度の多心光ファイバケーブルを開発
〜究極に細く、軽量化した光ファイバケーブルで光通信網の構築を効率化〜

 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦 博夫、以下「NTT」)のNTT アクセスサービスシステム研究所(以下、NTTの研究所)は、光通信に用いる世界最高密度の屋外配線用多心光ファイバケーブルを開発しました。
 高密度実装を実現する為に新たに開発した光ファイバテープと、曲げによる光損失を抑制した光ファイバを用い、これまでのケーブル構造を抜本的に見直すことにより、光ファイバケーブル内の実装密度を極限まで高める事に成功しました。
 本光ファイバケーブルは、本年7月下旬を目処に、東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社において順次導入する予定です。光ファイバケーブルの高密度化に伴う軽量化および細径化により、敷設作業の効率向上や光ファイバケーブル敷設スペースの有効利用等が今後期待されます。

1.開発の背景

 光通信に用いる光ファイバケーブルは、基本的な伝送特性*1や機械特性*2を確保す ることに加えて、可能な限り細径・軽量であることが求められます。特に屋外配線用の光ファイバケーブルは、数百メートル以上の距離に渡って敷設することがあります。光ファイバケーブルの軽量化は、敷設時の牽引力を小さくできるため、例えば人力による少人数での敷設が可能となる等、建設作業を効率化できます。また、光ファイバケーブルの細径化は、光ケーブルを敷設するスペースを有効に利用できるため、管路などを新たに増設する工事を回避し、経済的かつ迅速な光ファイバケーブルの敷設工事を可能とします。
 光ブロードバンドサービスの更なる普及拡大のため、NTTの研究所では、光通信網のより効率的かつ迅速な構築を目指して、光ファイバケーブルの細径・軽量・高密度化に向けた研究開発に取り組んできました。

2.今回の成果および技術のポイント

 NTTの研究所では、光ファイバ実装密度を極限まで高めた世界最高密度の光ファイバケーブルを開発しました。本光ファイバケーブルは、電柱間および引上管路区間(図1 )に適用することを目的に、24心〜200心の光ファイバが実装されており、従来のスロット型光ファイバケーブル*3と比べて最大約30%の細径化と約60%の軽量化を実現しました(図2 )。このため、光通信網の効率的な構築が実現できます。
 ガラス材料である光ファイバケーブルは、引張などのひずみによる破断および外力が加わる事による光損失の発生といった課題があります。そのため、従来の光ケーブルは、スロットロッド*4や緩衝材によって光ファイバを外力から保護するよう設計されていました。

  • 技術のポイント<1>:低曲げ損失光ファイバ*5の適用による光ファイバの高密度集合化
     光ファイバケーブルを極限まで細く軽くするためには、光ファイバのみを可能な限り高密度に集合する必要があります。光ファイバに加わる微小な曲げなどによる光損失を抑制することが重要な課題であったため、本光ファイバケーブルでは、低曲げ損失光ファイバを新たに採用することで、安定した伝送特性を実現しました。
  • 技術のポイント<2>:新構造の光ファイバテープを開発(図3 
     多心光ファイバケーブルを用いて光通信網を構築する場合、光ファイバ接続作業の効率化のため、複数の光ファイバを一括して接続する技術が不可欠です。そのため従来から複数の光ファイバを並列させ一括被覆を施した光ファイバテープが国内外で広く用いられています。しかし、従来の光ファイバテープは、構造上柔軟に変形しにくいため、高密度に収納した場合、光ファイバに大きなひずみが加わり破断や光損失増加の可能性が高まります。このため、多心光ファイバケーブルの細径・高密度化においては、ひずみ抑制と一括接続性の両立が重要な課題です。本光ファイバケーブルでは、現在広く用いられている外径0.25mmの低曲げ損失光ファイバ心線4本を並列させて間欠的に接着した、間欠接着型光ファイバテープを限りなく高密度に実装しました。間欠接着型光ファイバテープは高密度実装時に光ファイバケーブル内で柔軟に変形できるため、ひずみを抑制することが可能で、かつ従来の光ファイバテープと同様に一括接続が可能です。

3.今後の展望

 今後は光ファイバ心線数や他の適用領域に応じた構造の光ファイバケーブルについて検討を進め、より効率的な光通信網の構築を目指すことにより、光ブロードバンドサービスの更なる普及拡大に向けて取り組んでいきます。

用語解説

*1伝送特性
 光ファイバ中を進む光のパワーがどの程度減衰していくかを示す光損失を指す。光損失が小さい程、遠くまで光信号を送ることができる。光通信システムにおいて、伝送可能距離や光信号の安定性を決定する重要な要素である。
*2機械特性
 光ファイバケーブルが敷設時や実使用環境下において受ける曲げ、引張・圧縮、側圧、衝撃などの機械的な外力に対する強度を指す。通信に影響を与えるような損傷や疲労破壊を引き起こさないように十分な強度を確保することが重要である。
*3スロット型光ファイバケーブル
 円柱状のプラスチックロッドに溝(スロット)を設けたスロットロッドを用いた光ファイバケーブルの総称である。光ファイバ心線はスロット内に収納されており、光ファイバケーブルに外力が加わらないようにスロットロッドの形状を適切に設計し、光ファイバケーブルに求められる諸特性を確保している。
*4スロットロッド
 スロット型光ファイバケーブルを構成する部材であり、光ファイバケーブルを収納するための溝(スロット)が設けられた円柱状のプラスチックロッドである。
*5低曲げ損失光ファイバ
 光通信に用いられる一般的な光ファイバは、2つの異なる屈折率を有する石英ガラスから作られている。光ファイバの中心部には、「コア」と呼ばれる高屈折率部が形成され、その外周に「クラッド」と呼ばれる低屈折率部が形成されている。このような構造にする事で、光は高屈折率部であるコアに閉じ込められて進む。低曲げ損失光ファイバとは、「コア」と「クラッド」の屈折率差を相対的に大きくする事で、光の閉じ込めを強くした光ファイバであり、一般的な光ファイバと比較して曲げによる光損失が生じにくい。
別紙・参考資料
図1 本光ファイバケーブルの適用領域 
図2 光ファイバ実装密度を極限まで高めた世界最高密度の光ケーブル 
図3 高密度実装と一括接続が可能な間欠接着型光ファイバテープ 

本件に関するお問い合わせ先

NTT情報ネットワーク総合研究所

企画部 広報担当
TEL: 0422-59-3663
E-mail: inlg-pr@lab.ntt.co.jp

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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