(報道発表資料)
平成24年9月11日
日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦 博夫、以下「NTT」)が運営する、NTT技術史料館所蔵の「D10形自動交換機(電子交換機)」が、日本の科学技術の発展を示す貴重な史料として、独立行政法人国立科学博物館の重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)*1に登録され、本日、登録証が授与されました。
D10形自動交換機は、高性能な処理装置を持つプログラム制御方式の電子交換機*2で、それまでのクロスバ交換機に比べ、小形化と大容量化を同時に実現しました。 また、ソフトウェアの変更で新たなサービスに容易に対応できるようになり、その後の電話サービスの高度化・多様化に大きく貢献しました。さらに移動体通信への機能も有し、自動車電話サービスの提供に大きな役割を果たしました。
電子交換機の研究開発は、1964年から当時の日本電信電話公社電気通信研究所が中心に、交換機製造会社との共同研究で進められ、1972年には、東京の銀座局など4局でD10形自動交換機によるサービスが開始され、その後順次全国に展開されました。
このD10形自動交換機は、全国の加入者線交換機が全てディジタル化される1997年までの四半世紀にわたり、高度化する電話サービスの担い手として活躍しました。

NTT技術史料館所蔵のD10形自動交換機
D10形自動交換機の制御方式は、「ストアードプログラム制御方式*3」と呼ばれ、交換機用プロセッサで構成された制御部が、蓄積されたプログラムによって動作しました。このため、ソフトウェアの変更で新たなサービスに容易に対応できるようになりました。通話路部は、電気通信研究所が独自開発した「小型クロスバスイッチ*4」を用いた空間分割形*5で、小型化と高速化を図りました。その後、「多接点封止形(SMM)スイッチ*6」を採用し更なる小型経済化を実現しました。
また、D10形自動交換機は、一般電話と自動車電話および自動車電話相互間の交換接続、自動車位置の登録・更新、追跡交換制御や通話中のチャネル切替、課金処理など、現在の移動体通信の原点ともいえる機能を有しており、1979年に開始された、世界に先駆けたセルと呼ばれる無線ゾーン構成による本格的な自動車電話サービスに大きな役割を果たしました。
NTT技術史料館は、日本電信電話公社発足(1952年)以降の半世紀を中心に、NTTグループの電気通信における技術開発の歴史的資産を系譜化し集大成したものです。
歴史の流れを追って技術と社会の関わりを大きくとらえる「歴史をたどる」と、技術分野ごとに技術発展の系譜を詳しく解説する「技術をさぐる」の2部構成になっています。
NTT技術史料館HP:http://www.hct.ecl.ntt.co.jp/
NTT技術史料館には、今回登録された「D10形自動交換機」のほか、これまでに以下の技術史料が『未来技術遺産』に登録されております。
| (1) | 内航船舶無線電話装置 NS-1号 JAA-333 | (2010年度登録) |
| (2) | ワイヤレステレホン(大阪万博出展の携帯電話) | (2010年度登録) |
| (3) | 自動車電話 TZ803A | (2010年度登録) |
| (4) | マイクロ波4GHz帯用進行波管(4W75A) | (2011年度登録) |
企画部 広報担当
TEL: 0422-59-3663
E-mail:inlg-pr@lab.ntt.co.jp
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