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NTT持株会社ニュースリリース

2014年4月7日

世界初、「Range Extensions対応」のHEVCソフトウェアエンコードエンジンを開発
〜HEVCを用いて4Kの「素材映像」の高圧縮伝送が可能に〜

 日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦 博夫)は、放送局等で用いられる素材映像の圧縮を可能にする映像符号化国際標準HEVC(High Efficiency Video Coding)のRange Extensions(以下、RExt)※1に対応したソフトウェアエンコードエンジンを世界で初めて開発しました。

 今回開発したエンコードエンジンは、素材映像に必要な色成分精度の高い色差フォーマット(4:2:2フォーマット)や、高ビット深度(12bit)に対応しています。素材映像は、配信に用いられる映像と比較してデータ量が1.3倍以上になるため、圧縮時間の短縮および圧縮率の向上が求められていました。そこで、NTTでは、圧縮時間の短縮および圧縮率の向上をはかり「Range Extensions」に対応したソフトウェアエンコードエンジンを開発しました。HEVCを用いることにより、放送局やコンテンツプロバイダ等の4Kの素材映像を、従来より少ないデータ量に圧縮して伝送することが可能となります。また、素材映像を高圧縮で蓄積することも可能とし、伝送コストやストレージコストを削減することができます。

 NTTでは、素材映像の伝送から映像配信をサポートするエンコード技術を提供することによって、今後の4K/8K映像市場の活性化に寄与するとともに、さらなる高精細映像配信サービスの発展に貢献してまいります。
 なお、本エンコードエンジンは、米国ラスベガスで4/7〜10に開催される世界最大の放送技術展である「NAB2014」※2にNTTブース(South Hall Upper Level, SU5021)にて展示いたします。

1.研究開発の背景

 近年、映像の世界では、「4K」あるいは「スーパーハイビジョン(8K)」といった高解像度映像の需要が高まっています。特に、素材映像は、編集等による影響を小さくするため、色成分精度が高い色差フォーマット(4:2:2フォーマット)※3や高ビット深度(12bit)※4保存されます。しかし、このような映像は、非常に膨大なデータ量となり、素材映像の転送には膨大な時間がかかっていました(図1 )。このため、素材映像を効率的に扱うためには必須となる、HEVC RExt規格の策定作業が進められています。

2.開発の成果

 今回NTT研究所が開発した、RExt対応HEVCソフトウェアエンコードエンジンは、色差フォーマットは、4:2:0.4:2:2に対応し、最大ビット深度は12bit,最大解像度は8Kまで圧縮が可能です。
 昨年8月に発表したソフトウェアエンコードエンジン(http://www.ntt.co.jp/news2013/1308/130808a.html)は、主に放送局やコンテンツプロバイダからの配信に用いられる映像圧縮を目的としていましたが、今回のエンコードエンジンは、「素材映像」の伝送・蓄積も含めた幅広い領域へ適応可能となりました(図2 )。

3.技術のポイント

 素材映像では、配信に用いられる映像と比較するとデータ量が大幅に増えるため、圧縮時間の短縮および、圧縮率の向上が必要となります。そこで、NTT独自の高速化技術および、高圧縮技術を開発しました。

(1)高速化技術

映像のデータ量が増加すると、映像圧縮のための演算量が増加するため、より高速な圧縮技術が必要となります。そこで、NTT独自のイントラ予測方向高速判定技術(図3 )を開発するとともに、エンコードプログラムの最適化を実施し、昨年開発したソフトウェアエンコードエンジンと比較して最大40%の速度向上を実現しました。

(2)高圧縮技術

素材映像では映像データ量の増加に伴い、圧縮後のデータ量も増加するため、圧縮率を向上させる高圧縮技術が必要となります。そこで、映像の中の前景と後景が境界部分で適切に分割されるように映像符号化に用いるブロックサイズを最適化する技術(図4 )等を開発し、主観画質の向上を図るともに、最大で18%圧縮率を向上させました。

本技術は、素材映像の圧縮に限らず、配信用映像の圧縮時間の短縮や圧縮率の向上も実現します。

4.今後の予定

 本製品についてはNTTグループ企業を通じて2014年後半に商品リリース予定です。今後は、IPTVをはじめとした、より臨場感のある映像配信サービスの更なる発展に向けて、本映像圧縮技術の高速化、高圧縮技術の研究開発を推進していきます。

用語解説

※1H.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)  Range Extensions
最新国際標準であるHEVCが2014年6月に規格化を予定。
※2NAB(National Association of Broadcasters)
毎年4月に米国ラスベガスで開催される、 テレビやラジオの放送設備やアプリケーションに関する世界最大規模の展示会。
※34:2:2フォーマット
YUV形式の信号フォーマットの一種。輝度信号(Y)と2つの色差信号(U,V)から構成される。配信用映像に用いられる4:2:0フォーマットと比較して、色差の情報量が2倍となり、色に関する情報量が多い。
※4高ビット深度
輝度および、色差の信号のサンプリング時のビット数。高いビット深度でサンプリングすることによって、信号空間を細かくサンプリングすることが可能。なめらかな階調表現や高いコントラストの映像表現が可能。
別紙・参考資料
図1 HEVCを使うメリット 
図2 HEVCの適応領域 
図3 イントラ予測方向高速判定技術 
図4 ブロック分割を最適化し主観画質を向上 

本件に関するお問い合わせ先

日本電信電話株式会社

サービスイノベーション総合研究所
企画部広報担当
TEL: 046-859-2032
E-mail: randd@lab.ntt.co.jp

Innovative R&D by NTT
NTTのR&D活動を「ロゴ」として表現しました

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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