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NTT持株会社ニュースリリース

2014年6月6日

(報道発表資料)

世界最高性能のSDNソフトウェアスイッチをオープンソースソフトウェアとして公開
〜オープンソースソフトウェアをベースとしたSDNのエコシステム拡大を推進〜

 日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦博夫、以下NTT)は、OpenFlow仕様に幅広く準拠し、データセンタから広域ネットワークまで適用可能な性能・機能を備えるSDNソフトウェアスイッチ『Lagopus』をオープンソースソフトウェア(以下OSS)として2014年7月に公開します。
 また、既にOSSとして公開しているSDNコントローラ『Ryu SDN Framework』を活用した、SDNスイッチのテストセンタを設立します。
 これらの取り組みにより、様々な企業、大学、研究機関などの皆様に開発にも参画いただき、SDN/NFVの領域においてOSSをベースにしたエコシステムの拡大を目指します。
 なお、6月11日からInterop Tokyo 2014 (http://www.interop.jp/2014/ )において『Lagopus』の通信性能やインターオペラビリティをアピールするデモの展示を予定しています。

1.背景

 近年、ネットワークの柔軟かつ迅速な構築及び機能追加を実現するため、これまで専用LSIによりハードウェア的に実現されてきたネットワーク機能をソフトウェア化するSDN※1やNFV※2が注目されています。SDNはデータセンタを中心に導入が始まっているところですが、SDNの利点を広域ネットワーク※3にも適用する機運が高まっており、SDNを構成するコントローラとスイッチには、多様な機能と高い通信性能の両面が求められています。
 SDNスイッチについては、未来ねっと研究所(神奈川県横須賀市 以下、未来研)が総務省の委託研究「ネットワーク仮想化技術の研究開発」のO3(オースリー)プロジェクト※4に参画のうえ研究開発を進めており、2013年12月に10Gbpsの通信性能を実現するSDNソフトウェアスイッチ『Lagopus』のプロトタイプ開発に成功しています。これまで、国内外でいくつかのデモ展示・発表を行い、専門家から高い評価を受け、本SDNソフトウェアスイッチへの期待が高まっています。
 SDNコントローラについては、NTT研究所において、2012年にソフトウェアイノベーションセンタ(東京都武蔵野市 以下、SIC)が『Ryu SDN Framework』をOSSとして公開し、以降、様々な企業、大学、研究機関などの皆さまに開発に参画頂くことで機能拡張を活発に行ってきました。具体的には、SDNを実現する代表的な仕様であるOpenFlow※5への対応のみならず、従来からあるネットワーク機器との連携に必要な様々なプロトコルにも対応し、OpenFlow対応LSIを開発するブロードコム社、クラウド基盤を構築するOpenStackプロジェクト※6など、世界有数の採用実績を誇っています。
 これらの取り組みを一層進化させるため、プロトタイプを改良し一般利用に供するレベルに達した『Lagopus』もOSSとして公開することで、『Ryu SDN Framework』とともにSDNのエコシステムの拡大を加速して参ります。

2.SDNのエコシステム拡大に向けた取り組み

 未来研とSICは、SDNに関する開発者と利用者の皆さまの連携の場として、今回、新たに『Lagopus』をOSSとして公開するとともに、OpenFlowスイッチのテストセンタを設立します。プロトタイプよりさらに機能を高めた『Lagopus』と、『Ryu SDN Framework』を合わせてご利用頂くことで、OSSをベースにしたSDNの適用領域が、データセンタから広域ネットワークに向けてさらに広がり、エコシステムの拡大が期待されます。
 具体的な取り組みは次のとおりです。

(1)『Lagopus』のOSS公開

 高機能、高性能SDNソフトスイッチ『Lagopus』をOSSとして公開することで、企業、研究機関、大学などでの広い用途へのSDNの適用や研究開発の活性化を目指します。『Lagopus』は市中で広く販売されているサーバ仕様を前提として設計・開発されているため、用途に応じてサーバの性能・価格を選択することで広範な利用が見込めます。特に、これまでSDNソフトスイッチが不得手としてきた高速な処理性能を実現することができたため、広域ネットワークでの利用をも可能としています。利用者増加により開発者のコミュニティが拡大し、新たな機能追加・ソフトウェアとしての安定化・周辺のツール類の拡充・各種ドキュメントやノウハウの蓄積など、『Lagopus』のエコシステムが更に充実することが期待されます。
 2014年7月に『Lagopus』の初版をOSSとして一般公開する予定です。
http://lagopus.github.io/ 

(2)OpenFlowスイッチの仕様準拠度のテストツールを開発

 OpenFlow仕様への準拠度の高さから多くのスイッチ開発者に利用されている『Ryu SDN Framework』を利用し、OpenFlowスイッチの仕様準拠度を確認するツールを開発します。OpenFlow仕様は規定の範囲が広くなおかつ更改も頻繁に行われることから、仕様準拠度の高いOpenFlowスイッチの迅速な開発が困難という課題があります。課題の解決に向けて、『Ryu SDN Framework』の開発と同様に、様々な方にも開発に参画頂きながらより良いテストツールの開発を目指します。本ツールは『Ryu SDN Framework』に同梱されていますので、どなたでもご自由にご利用いただけます。

(3)様々なOpenFlowスイッチのテスト結果を公開

 上記のテストツールを利用し様々なOpenFlowスイッチのテスト結果を公開します。(http://osrg.github.io/ryu/certification.html , 図1 )システムやアプリケーションの開発者の方がOpenFlowスイッチを利用される場合には、要件にあわせて、ソフトウェア型やハードウェア型など適したスイッチの調査をする必要があります。本テスト結果をご覧頂くことで、様々なOpenFlowスイッチについて、誰もが共通的に必要とするような仕様準拠度を確認することが可能なことから、OpenFlowスイッチの更なる利用促進が期待されます。
 これらテストセンタの取り組みを通じて、SDNに関する開発者や利用者の皆様との連携を加速し、エコシステムの一層の拡大を目指します。

3.各技術の特徴

(1) 高速SDNソフトウェアスイッチ『Lagopus』(図2 

 広域ネットワークでの利用を目指し、OpenFlowの最新仕様に準拠した高性能なSDNソフトウェアスイッチ

  1. <1>最新の安定版仕様であるOpenFlow仕様バージョン1.3.4に幅広く準拠し、データセンタだけでなく広域ネットワークで利用される様々なプロトコルに対応したSDNソフトウェアスイッチ
  2. <2>マルチコアCPUのような近年のサーバアーキテクチャの特徴を効率的に利用するパケット処理の実装と、I/O性能を高速化するIntel DPDKの技術を利用することで、広域ネットワークで要求される大規模・広帯域な通信処理を可能とする、100万フロー制御ルールのサポートや10Gbpsの通信性能を実現

(2) SDNコントローラ『Ryu SDN Framework』(図3 

 SDNを便利に簡単に組み上げるためのツールやライブラリを提供する基盤ソフトウェア

  1. <1>様々なOpenFlowスイッチのコントロール
     市中のコントローラと比較し様々なバージョン(1.0, 1.2, 1.3, 1.4)に対応するため、より多くのOpenFlowスイッチをコントロール可能。
  2. <2>従来からあるネットワーク機器との連携
     従来からあるネットワーク機器が利用する様々なプロトコルに対応しているため、既存のネットワークの中に段階的にOpenFlowスイッチを導入することが可能
    参考:『Ryu SDN Framework』公開サイト: http://osrg.github.io/ryu/ 

4. 今後の展望(図4 

 NTT研究所では、オープンソースコミュニティを拡大し、技術の普及促進だけでなく、開発者の皆さまの参画による機能拡張、性能向上の一層の加速を目指します。さらに、OSSを活用したビジネスマーケットの拡大も推進し、SDN/NFVに関わる技術発展とビジネスの活性化を目指します。

用語解説

  • ※1SDN: Software Defined Networkingの略。ソフトウェアにより機能や構成を定義・制御することが可能なネットワークのこと。
  • ※2NFV: Network Functions Virtualisationの略。ネットワーク機能をソフトウェアで仮想化して実装する仕組みのこと。
  • ※3広域ネットワーク: 通信事業者が提供する、拠点間を接続するネットワークのこと。
  • ※4 O3(オースリー)プロジェクト:
    ニュースリリース:
    世界初の広域SDN(Software-Defined Networking)実現を目指す研究開発プロジェクト
    『O3(オースリー)プロジェクト』の開始について
    http://www.ntt.co.jp/news2013/1309/130917a.html
  • ※5OpenFlow: Open Networking Foundation(ONF)によって標準化が進められているプロトコル。集中制御を行うコントローラから、OpenFlow準拠のスイッチに対して転送制御の管理を行う際に用いられる。
  • ※6OpenStackプロジェクト: クラウドを構成する物理サーバや仮想マシンの運用管理を一元的、かつ効率的に行うためのOSS開発コミュニティ。NTT研究所では2010年から開発に参画しています。
別紙・参考資料
図1 OpenFlowスイッチのテストセンタ 
図2 『Lagopus』の適用領域 
図3 SDNコントローラ『Ryu SDN Framework』 
図4 今後の展開イメージ 

本件に関するお問い合わせ先

日本電信電話株式会社

先端技術総合研究所 広報担当
a-info@lab.ntt.co.jp
TEL 046-240-5157

Innovative R&D by NTT
NTTのR&D活動を「ロゴ」として表現しました

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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