ページの先頭です。
コンテンツエリアはここからです。

社長記者会見

2018年10月15日(月)

NTT都市開発株式会社株式に対する公開買い付けの開始について
澤田代表取締役社長
(同席)北村取締役経営企画部門長


 会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(澤田社長)

 NTT都市開発の公開買い付けの実施および完全子会社化について発表します。

 明日から営業日30日間かけてTOB、公開買い付けを実施します。法律的にはTOBの期間は20日間からですが、30日間をとっています。これは少数株主の方が33%ほどいらっしゃいますので、その方々が判断できる期間を極力長くということで設定をしています。価格は1株当たり1,680円、これは本日の株価終値に対して、プレミアムが大体30%です。

 公開買い付けを実施する会社ですが、これは今後、街づくりの事業推進会社として構成したいことから、今回、ビークルを用意しまして、この会社が買い付けを実施するという構造になっています。この会社は、当社の100%子会社です。

 公開買い付けの後、その全ての株を取得できなかった場合は、別途、完全子会社化にするための手続きをとりたいと考えています。将来的には、NTTグループが考える街づくりというものを推進できる母体にしていきたいと思っています。

 6月末の社長就任時にも少しお話をしましたが、グループ内のアセットを最大限活用して企業価値を向上したいと、こういう考え方に現在立っておりまして、不動産の分野におきましても、私どもの総合力を用いてグループならではの、言ってみれば、街のデジタル化を進める、スマートシティ、あるいはスマートビルディングというものを構成していきたいと考えています。

 なぜ、公開買い付けを実施するかと言いますと、今後、この不動産分野を成長させていくためにも、当社が全国に抱えている不動産資産をうまく活用したい。さらに、この活用に当たっての意思決定を迅速に、かつ機動的に行うため、100%子会社化をめざすべきだろうと考えています。

 NTTグループならではの街づくりという意味では、不動産にICT、特に昨今ではAI、ロボット、IoTなどですが、これを活用した設計であったり、建設であったり、保守であったり、あるいは街やビルに来られるお客さまが非常に楽しんだり充実を感じていただけるような色々なサービスを付加していきたい。そうしたデジタル化された不動産をめざしたいと考えています。

 こういったスマートシティに限らず、例えばファナックとは工場の部分で、日本郵船とは船という部分で、色々なスマートと言われるようなソリューションを現在、一緒に取り組んでいます。ラスベガスでのスマートシティ構想もその1つです。今、こうしたスマートワールドを実現していきたい、という考え方でこの施策を位置付けているところです。

 先ほど申しました保有不動産の利活用、電話局だけで現在7,300局あります。これをどう活用していくか。さらには、不動産、エネルギーに関する人や技術の交流、そしてまた、自治体、あるいは他の開発デベロッパの方々との協業を進めて、Society5.0を実現する一助にと考えています。

 本日はNTT都市開発の完全子会社化を中心に話していますが、不動産、あるいはそのエリアを開発するということだけに留まりません。NTTグループには、NTTファシリティーズというエネルギーと不動産関係のエンジニアリングの100%子会社があります。NTT都市開発とNTTファシリティーズの2つを、街づくり推進会社の傘下として、全体で総合力を活用した街づくりを推進する、コーディネーターを構成していきたいと考えています。当然、NTT東西やNTTドコモなど他のグループ会社は不動産を保有している側ですので、これは連携をしていくという形です。

 私どもNTTグループだけでは全てできませんので、例えば大手町再開発、あるいは品川再開発、それぞれ色々なパートナーの方とご一緒していこうと考えています。

 きょうはTOBの報告ですので、ここを中心に話していますが、このTOBの後に、この街づくり事業推進会社について、これから事業計画や立ち上げに向けての整理をしっかりとしていきたいと考えています。どれぐらいの事業規模でどうしていくのかなどにつきましては、また別途、発表の場を設けたいと考えています。

 私からの説明は以上です。

質疑応答

 今回の買い付けに必要な資金をどのように工面されるのか。

 通常の資金借り入れの枠を増やして対応していこうと考えています。

 今回、NTT都市開発を非上場化される狙いの1つとして、迅速な意思決定を行えるようになるというメリットがあると言っていたが、こういった迅速な意思決定が必要とされるのは具体的に不動産ビジネスにおいてどういう場面なのか教えて欲しい。

 NTT都市開発における迅速な意思決定について、私どもの不動産をどう利活用していくか、あるいは外部の方とどのように協業するかといった、実際の案件の決定において迅速にやっていけることができるだろうと考えています。それはNTT都市開発を100%子会社化することで、株主が1人になるということを踏まえてのものです。

 NTT-SHがTOBを実施するということだが、新社名については、NTT-SHとは別になるのか。

 名前はもう一度検討したいと思っています。今は、完全子会社化のためのビークルなので、どんな機能をそこに持たせてというのは、これからの議論と考えています。

 街づくり推進事業会社の事業計画を今後出すということだが、これはいつ頃になるのか。また、NTTファシリティーズがその傘下に入るのはいつ頃ごろなのか。

 事業計画含めてどういうタイミングかいうことですが、まず11月の後半まで公開買い付け期間があります。その後、どれほど株式を取得できたかによって違ってきますが、ほとんど100%取得ができていたとすれば、そこからスタートします。検討に数カ月要するということで、年度内という形が1つの目標になるかと思います。 ただ、一般的には100%取得は難しくて、少数の方が残られた場合に、どのような対応をしていくか。その期間を読み込むと、来年度に入ってしまう可能性もあると考えています。それから、ファシリティーズが傘下に入るのは、来年度になりますが、どの時点でこのNTT-SHの傘下に入れるのかは、先ほど言いましたように、株式をどこまで取得できるかでぶれますので、春ぐらいと考えておいていただいてよろしいかと思います。

 安倍首相が本日、改めて消費税増税について決意を述べたが、経済への影響についてどう見ているのか。経済の影響および事業への影響について教えて欲しい。

 消費税に関しては、前回のときほど影響はないだろうという意見をよく聞きます。私どもがコメントする立場にはありませんが、経済対策などを含めて、色々な景気後退への対応とセットで動いていくのが必要ではないかと考えています。影響はおそらくあるが、そのカバー策で影響を打ち消すようになればよいという意見です。

 今回のNTT都市開発のTOBの狙いについて、NTTグループならではのICTを生かしたビルや街づくりという話があったが、具体的に、NTTグループだったらこんなビルや、こんな街づくりができるという具体例を2つほど挙げて欲しい。

 NTTグループならではというのは、色々あります。例えばエネルギーの面では、エネルギーのマネジメントを新しい方式、グリッド含めて、そういうものをどう生かしていくか。このような例を、岩手県北上市で、ファシリティーズが今始めていますが、こうしたエネルギーマネジメントを、ITを使ってやるというものが考えられます。また、遠隔でのビルマネジメントは行われていますが、そういうシステムにセキュリティーをつけ加えているというのがありまして、開発していくビルや、あるいは街の中にセキュリティーを充実していけるというようなパターンがあります。
 それから、これからの話で言いますと、IoT、色々なセンシングを、ビルや街の中にどう入れていくかいうのが、当社のICT技術そのものを入れ込んでいく1つのいい例にもなります。私どもからすると、ネットワークなり、ストレージなり、データセンターなりがここで販売できるようになりますので、そういう意味でのシナジーが高いというような例があります。

 今回街づくりに関する中間持株会社ができるが、NTTグループ内には、例えばエネルギー関連企業だとエネットや、東京電力との共同出資会社であるTNクロスなどの関連する企業がある。こういった会社の持株保有分の株をいずれ、中間持株会社に移管していくなどの構想があれば教えて欲しい。

 構想はありません。まだこれから検討していかないといけません。エネット、あるいは企画会社であるTNクロス、この両者とも電力事業系の会社ですので、不動産やそれのエネルギーマネジメントとは少し毛色の違う構造です。
 また、今回は中間持株会社ですが、事業を行う形ですので、NTT都市開発とNTTファシリティーズの事業部分の一部をこの中間持株会社で持ちます。事業持株会社という考え方に立っています。これはこれから議論をしていかないといけません。

 今回の買い付けを行うNTT-SHについて、このSHは何の略なのか教えて欲しい。

 (北村経営企画部門長) 略称はありません。SHはSHのままですが、スマート、シェアードという意味合いを暗には持たせています。正式にはSHという会社名だと理解してください。

 Sはスマートだと思ったが、Hは何の意味があるのか。

 (北村経営企画部門長) ホールディングスのHです。

 自社の不動産、特に電話局7,300局を保有しているが、街づくり事業推進会社をつくることで、今までと比べてどの程度迅速に活用を促進していかれるのか。また、品川や大手町の再開発における他社との協業や、自社の不動産活用の部分で、この街づくり事業推進会社をどう生かしていくのか、澤田社長の考えを教えて欲しい。

 まず、当社が不動産を保有しているところについて、電話局は各地の中核都市の中心に設置している場合が多いのですが、今は全部通信設備が入っています。この通信設備を、例えばNTT東日本が撤去するインセンティブは基本的にないわけです。そうした中で、街づくり事業推進会社がプロジェクトを企画し、お金の面や段取りの面をカバーする主体としてリードすることで、スムーズに自分の不動産をオーナーとして提供する、そういうフォーメーションをつくりやすくなるだろうと見ているところです。
 他社との協業においては、当社のコア不動産がある場合は、当然、その不動産だけを開発するよりも、そのエリアを開発しようとすると、他社との協業は必ず起こるだろうと思っています。
 もう1つは、他社がリードしているところに当社の不動産はないが、ICTのノウハウを持つデベロッパとして呼んでいただけるとか、そのような協業もあるだろうと。その2パターンはあるということで協業が基本になるだろうという言い方をしています。

 これまで、街づくりにNTTグループとして関わる際に、どの会社がどのように関わっていたのか。それが、今回街づくり事業推進会社が入ることで、どのように変わるのか教えて欲しい。また、澤田社長ご自身がこの都市部や地方の街づくりで、どのようなところを大事にしているのか、どのような点を重点に、今後街づくりを担っていきたいかというところを教えて欲しい。

 NTT都市開発は、今も独自に購入した不動産について、他社と組んだりして再開発をやっています。ただ、規模はそう大きくはありません。もともとNTT都市開発がつくられた背景として、私どもから非常に安い簿価で不動産を譲渡して、それを再開発して広げてきたというのが実態です。しかし、もうそのような不動産はありません。よって、購入してどう開発するかという構造になっていて、かつ規模も大きくありません。また、NTTファシリティーズとの連携は、それはそれでケース・バイ・ケースですが、このようにフォーメーションを組んで必ずいい提案をしようとか、いいソリューションにしていこうという動きは初めてになります。ですから、今回の取り組みは、フォーメーションをしっかりして、プッシュしていくという話になると見てもらえれば良いと思います。
 それから、都市部や地方の街づくりについて、日本全体が抱えているような少子高齢化であるとか、あるいは昨今でいいますと災害への強さ、あるいは外国人がたくさんいらっしゃるというような課題があります。外国人への優しい対応であるとともに、災害のときに外国人をリードできるような、いわゆる非常に賢い街が、それぞれのエリアごとに異なると思います。地方に行けばコンパクトシティの話もあろうかと思います。よって、一概にスマートシティと言ってしまうと語弊があると思いますので、街づくりという言い方になっています。
 私は、各地の人に優しい自然な街づくりをめざしていければと思っています。色々なパターンが出ると思いますが、そのように感じています。

 今回の新しい街づくり事業を、NTTの中でどのような位置付けの事業にしていきたいのか。例えば、インフラですと、鉄道会社が少子高齢化を見据えて不動産へシフトする動きが非常に加速している。そうした柱をつくっていくということなのか、あるいはICTを活用した街づくりをベースにしていきたいことなのか、どういう方向性の事業にしていきたいのかということを教えて欲しい。

 長い目では柱です。柱の一つにしていきたいと思っています。ただ、実力的にはまだまだこれからですので、ICTを入れ込んだショーケースとしての入り口からスタートになるだろうと思います。私どもの事業としては、現在も、NTT都市開発とNTTファシリティーズを足したら4,000億円ぐらいになります。かなり長い先になりますが、それをもっと広げた柱にしていきたいと思っています。

 先ほど中間持株と言いながら事業持株会社だという話もあったが、フォーメーションとしては、2018年8月に発表した、海外事業を見据えた中間持株会社と似ているようにも見える。こうした形は、すり合わせという意味では非常に優れていると思うが、一方で、中二階ができることで、果たして実際に迅速な判断ができるのかどうか、その点について、考えを教えて欲しい。

 先般8月に発表した海外のほうは非常に薄い中間持株会社です。一方で、街づくり事業推進会社は、事業意思決定を行うことになります。持株会社とこの新しい事業推進会社と、今までのNTT都市開発やNTTファシリティーズ、三層構造に見えますが、現実にはこの街づくり事業推進会社と持株の関係は、今までのNTT都市開発とあまり変わらないような設計をしていきたいと考えています。そういう意味では、この街づくり事業推進会社がNTT都市開発とNTTファシリティーズをうまく連携させる、また、上部組織との関係は現状と同じような形で対応したいと思っています。

 今後、国内法人事業もこうしたフォーメーションを視野に入れているのかどうか、現時点の考えを聞かせて欲しい。

 国内の法人事業は視野に入れておりません。そういう検討をしておりません。

 なぜNTTがこういった街づくりをやらないといけないのか、鉄道会社が少子高齢化を見据えてといったような文脈があるのか、7,300局ある今の局舎をどうするのかを含めて教えて欲しい。

 不動産事業は今もやっていますが、もっとフォーメーションをよく、魅力のあるものに変えようということですので、これからスタートするわけではありません。鉄道会社と同じ比喩で言いますと、メインはインフラ、鉄道というインフラに対して当社が電気通信やITのインフラを持っていまして、それを入れたりする、あるいはその車両を置いたりするために土地があります。その土地をうまく高度利用しようというのは同じ文脈になります。そういう意味で言うと、事業会社として自分の持っているアセットは活用して企業価値を向上したいという一般的な動きということになります。

 今回のNTT都市開発の完全子会社化をした後に取り組もうとしているインフラ関連事業について、何か具体的な事例があれば教えて欲しい。

 これから事業計画の中で議論をしていくことになりますが、現在取りかかっているもので言うと、例えば、NTTコムウェアとNTTデータとNTT東日本が土地・建物を品川に持っていまして、その再開発を今、NTT都市開発が検討しています。それをもっと広げて、色々なソリューションも入れて加速をするというのが、例としてお話できることです。

以上