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社長記者会見

2019年2月7日(木)

社長記者会見の写真

2018年度 第3四半期決算について
澤田代表取締役社長
(同席)廣井取締役財務部門長
    北村取締役経営企画部門長


 会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(澤田社長)

 2018年度第3四半期連結決算の状況について、ご説明いたします。一言で申しまして、増収・増益です。第3四半期として過去最高の決算です。営業収益は2年連続、営業利益は3年連続、当期利益は2年連続で過去最高です。年間計画に向けても、順調な進捗です。

 営業収益は移動通信事業やデータ通信事業が順調な進捗で概ね予定どおりです。
 セグメント別の営業利益ですが、その他の事業などを除きまして、全セグメントで昨年に比べてプラスです。

 まず地域通信事業ですが、継続的なコスト削減努力や、メタルケーブル関連の減損の計上規模が昨年に比べて縮小しており、対前年増益です。今後、年間計画を上回るべく取り組んでいきます。

 長距離・国際通信事業ですが、ディメンションデータの利益改善、および前年度にあった減損が今年度は無いこともあり、対前年増益です。

 移動通信事業ですが、コスト効率化、更にはドコモ光、スマートライフ領域の堅調な成長などにより、対前年増益です。第4四半期におきまして、新たなお客さま還元の影響がどれくらい拡大するか、多めに見込んでいるのと、後年度費用負担軽減施策の実施もありますので、年間計画は見直さない形で考えています。

 データ通信事業ですが、不採算案件の減益はありましたが、国内および海外ビジネスの規模拡大が堅調です。その結果、対前年増益です。

 トピックスを5点ほどお話しします。

 1点目がB2B2Xモデルの推進です。中期経営戦略で、2021年度までに100プロジェクトへの拡大をめざすことを目標にしています。現在13プロジェクトです。これを確実に実行できるように、弊社内にB2B2X戦略委員会を設置します。今月から始めますが、各グループにも参加してもらい、それぞれ各社が取り組んでいる状況の共有と協業を進めていこうと考えています。例えば、新生銀行とのスコアリング、コンタクトセンター向けDXソリューションの提供、あるいは先般発表しました、NTTデータのネットイヤーグループへのTOB、このような部分でB2B2Xモデルを推進していきたいと思っています。

 2点目ですが、中期経営計画では、「パーソナル化の推進」としていますが、この一環として、映像コンテンツビジネスを強化するという観点で、NTTコミュニケーションズの子会社のNTTぷららをNTTドコモの子会社にすると決定しました。これに加えまして、NTTぷららが独立のコンテンツ制作会社ではナンバーワンと言われていますイースト・グループ・ホールディングスに出資をさせていただきます。NTTぷららが番組制作会社と直接連携することで、コンテンツの制作能力を強化します。新しいコンテンツ、パーソナル化されたようなコンテンツ、更には先般NTTドコモが新体感ライブを行いましたが、そういったものと合致する新しいコンテンツを制作していきます。

 3点目は、グローバル事業の競争力強化の進捗状況のまとめです。ひとつは、NTTコミュニケーションズ、ディメンションデータ、NTTセキュリティの統合に向けたプロジェクト、IMO(Integration Management Office)と呼んでいますが、60名のコアメンバーを配置し、スタートしています。現在、再編の基本計画、実行計画の策定に取り組んでおり、順調に検討を進めています。NTT, Inc.、中間持株会社ですが、昨年8月の発足後、順次役員体制を拡充しています。今回、一定の目処が立ったため、役員構成について報告します。私、島田、奥野、ブランドン・リーが持株会社との兼務。更には、NTTコミュニケーションズ社長の庄司、NTTデータ社長の本間に加えて、ディメンションデータの幹部2人。外国人の取締役が3名入っています。ほとんどが兼務ですが、社外取締役として、前経済産業審議官の柳瀬さんにも来ていただき、2月1日に就任いただきました。私のほうからお願いに行きました。どなたからも依頼を受けた話ではありません。なぜ柳瀬さんかと言いますと、実質的な経済政策の対外交渉をやっておられた方ですので、NTTのグローバル事業の拡大にあたり、世界的なヒューマンネットワークや能力を活用させていただきたいと考えての構想です。次に監査役ですが、ガバナンスの強化の観点もありますので、前澤、井手の2人は持株の監査役を兼務して、NTT, Inc.も見てもらっていますが、加えまして、元NTTデータの副社長でグローバル事業を引っ張られた榎本さんを常勤の監査役として置く形にしました。
 グローバル事業の進捗ではもう1点、One NTTブランディングを強化したいということで、1月にインディカーレースの冠スポンサーになることを発表しました。2019年のシーズンは3月からですが、NTTがベライゾンに代わりまして、冠スポンサーになります。また、公式テクノロジーパートナーとして、レースやサーキットのスマート化、ファン体験の向上について、インディカーと協業いたします。約30台の全ての走行車両とレーシングスーツに、NTTのロゴが入ります。北米15都市で年間17レースが行われます。大体、1レース平均100万世帯がテレビ観戦するという北米では人気のあるスポーツですので、ブランドを認知していただくという意味で大きな効果があるものと期待をしています。現在、NTTデータの北米事業があまり良くないのではないかという指摘があるわけですが、持株会社としては、こういう営みで事業の底上げを図っていきたいと考えています。
 MWC19にNTTグループ一体となって出展いたします。Smart Worldの実現に向けた事例、2020年の商用化をめざす5Gの新サービス、その他の先端技術の事例を紹介してまいりたいと思います。

 トピックスの4点目になります。中期経営計画の中で、「人・技術・資産の活用」と書いていましたが、その中の1項目として、エネルギー分野の取り組みを進めたいと考えています。AIや通信ビルを活用したスマートエネルギーソリューションを、地域社会に向けて提供していきます。まず、災害時、あるいは平常時の地産地消の推進の観点から、バッテリーを局舎に置きまして、商用電源が断の場合でもバックアップを提供できる構造を実現したいと考えています。このコンセプトにスマートシティ化を推進したい意向をお持ちの千葉市様に賛同していただきまして、今週、共同検討の協定を締結しました。具体的には、千葉市をフィールドにして、災害時のバックアップ、平常時のコスト削減、地産地消、そういうモデルを直流を用いてやっていきたいと考えています。

社長記者会見の様子

 5点目のトピックスは株主還元です。配当につきましては、期末配当を年度当初の配当予想から10円増額いたしまして、95円とすることを本日の取締役会で決議いたしました。年間1株当たり180円の配当、対前年30円の増配になります。前年度も30円の増配をしていまして、2018年度もそれと同額の増配を行うということです。中期経営戦略においても、継続的な増配を基本的な株主還元の考えとする旨を発表させていただいています。今期業績が年間業績予想に対して順調に進捗していますので、その観点からも早い段階ではありますが、増配を打ち出したいという考えです。また、自己株式取得については、昨年11月の取締役会で決議いたしました上限1,500億円の取得を1月に完了いたしました。今年度累計で2,580億円を取得させていただいています。

 私からの説明は以上です。

質疑応答

 グローバルについて、7月の再編に向けて着実に準備を進めているとのことだが、今、体制を作って、その先、実際にNTTがグローバルな会社になるために、どのようにしたら事業を広げられるのか、お考えをお聞かせいただきたい。例えばM&Aが必要なのかなど、お話しいただける限りでお願いしたい。

 色々な施策をやらなければならないと思っています。基本になるのはお客さまに提供していく価値、サービスは何かということですので、そのメインはマネージドITサービスに置いていきたいと。これがひとつです。
 それをご提供するには当然コスト効率の良い構造でないと選んでいただけませんので、自らの効率化やデジタル化を進めていくというのがセットになります。
 ただ、それだけではデジタル化が進んでいる現在の市場環境には追いつかないということになりますので、新しいイノベーションを取り込むために、長期的には基礎的な研究所、中期的にはイノベーションファンド、短期的には革新的創造推進、いわゆるデジタル化を推進するコンサルティングができる組織を今つくろうとしております。そのベースは(スペインに拠点を置くグループ会社の)everisになるのですが、この3つの施策をイノベーションのサイドで追加していきたい。これが基本のサービスラインのところになります。
 ただ、それだけでは駄目で、組織の箱物をつくるだけではなく、当然のことながらインセンティブのルール、言ってみれば、賃金の問題、あるいは採用に至る問題、そういうHRM関係を合わせてやっていかないといけません。そういうもののシステムが今、ばらばらですので、そこも統合化を図っていくということになります。
 ブランドについて、イギリスの調査会社ではNTTの場合は28位あたり、昨年で言うと20位あたりにおり、フォーチュン500では、今55位です。あまりブランド力が強いというわけでもありませんので、そこの強化を持株側からも図っています。そういう複合的な取り組みの中で、お客さまに選ばれ続けるようにしていきたいというのが基本的な戦略になります。

 今、仰った革新的創造推進組織は、例えば、どこにぶら下がるのか、どのような組織か。

 NTT, Inc.にぶら下げるつもりです。現実は母体がeveris、スペインの会社になりますが、これを、ヨーロッパもないがしろにしませんが、アメリカも強化して、グローバル的な組織にして、その組織自身はeverisから移行して、NTT, Inc.の所属にしていきたいと今考えています。

 先日、NTTぷららをNTTドコモに移すというのがあり、コンシューマの方を強化していこうということかと思っているが、国内の組織の再編など、これからどのように進めていくのかを教えていただきたい。

 まず、コンシューマを強化するという視点で今回寄せているわけではなく、NTTドコモから見た新しいビジネスの可能性とすれば、NTTぷららを取り込むことで自分のお客さまにより高度な、あるいは価値のあるコンテンツ系のサービスを提供できるという部分があります。また、NTTぷららから見ると、NTTドコモの基盤をうまく使って自分のベースを広げていける相乗効果があるということで、そういう意味で言いますと、ビジネスの出口としてビジネス向けにもあり得るということです。
 今回はコンテンツ事業を強化していく一環だというふうに考えておりまして、今後の再編という切り口よりも、純粋持株会社でもありますので、新しい事業をどう広げていくかという視点で、組織や構造を変えているというふうに考えています。ですから、再編というと、ちょっとなじまないかもしれません。

 今月、スペインでMWCもあるが、スマートワールドの進捗など、今後の国際事業の展開について、今考えていることをお話しいただきたい。

 12月7日にラスベガスで共同記者会見を行いました。その後、2月から商用サービス化しております。ただ、ラスベガス市としては、これは実験の位置付けで、本格化するのは夏の予定になっています。今、限定されたエリアで色々な状況確認をされています。
 ネバダ州が非常に関心を持っていただいていますので、リノ市のほうでも、同じようなものというので議論が始まっています。それ以外に、実はラスベガスにどういうものかを見に来られるアメリカの各都市の方が、30ぐらい、もう既にあるそうで、我々も10以上の都市と、商談をスタートしているのが北米での状況であります。
 このモデルは、画像認識を中心にした、データ収集基盤など解析のアプリケーションになっていますが、これは着脱可能ですし、都市においてスマートシティというのは非常に範囲が広いので、どこまで広げることができるかを戦略的にも、営み的にもトライして、B2B2X戦略委員会でもそういう議論を深めていこうという段階にあります。ですから、まだ各国でやるというところまで広がっているわけではありません。

 デジタル人材のグローバルでの獲得の話があったかと思うが、グループとして、例えば共通の何か制度を設けるなど、そういうことで人材の採用強化を図っていくのか。

 移行検討組織の中でも議論していかないといけないことでもあります。かつ、役員層の報酬もそうですし、それぞれの社員も会社別でしたから、そのレベリングをどうするかといった制度を議論していかないといけない。当然、海外の場合は、特に新しい人材が入ってくれるような、ESGにも非常に良い会社のイメージをプロモートしながら、入った人をトレーニング、あるいは同じ意識になってもらうように合わせていくような、そういうプロセスをつくっていくというのは始めています。採用で、どういう人を、どこのエリアでというのは、今まで各社が行っている分しか、今は動いていません。

 今後、統一も視野に今検討を進めているのか。

 HRMは、グローバルでは統一していかないといけないというふうに思っています。

 第3四半期、海外の売上高が約3%伸びているかと思うが、この中で、具体的に何が貢献して海外の売上高が伸びているのか、教えて欲しい。

 海外はどの会社も頑張ってくれています。
(廣井取締役財務部門長)
 今、グループ会社全体で伸びているという話がありましたが、特にその中でもデータの、地域でいうとヨーロッパのほうが好調です。

 NTTドコモは今春に大幅な値下げを予定していて、来期の減益は避けられないというような予想を示しているが、グループ全体としては影響をどのように読んだら良いか。

 まずグループ全体でどれぐらいの規模の値下げ、これは4,000億円規模というふうに言っていますが、最大4,000億円規模という言い方をいたしましたし、値下げを実施する時期によっても、その数字はぶれる、あるいは、どのセグメントでどれだけ値引きするかによってもぶれるわけです。それは現在、NTTドコモが検討している項目のひとつにあるわけですが、既に、来年度の事業計画を策定していくにあたって、事前の議論は実施をしております。
 今は、NTTドコモの中で3月までに来年度の計画を積み上げていくという段階に入っておりまして、NTTドコモも、下がったとしても下がり方が少ないように、あるいは下がったとしたら戻りが早いように、どうするのかという知恵を出し合っていかなければいけないということになるのですが、そのレベルによってグループ全体も影響を受けます。基本的に、下がったとしてもグループは変わらない、あるいは増益になるような手立てを考えていくように我々も並行して検討していく、そういう段階になります。

 NTTドコモの値下げに対して、ソフトバンクはまだ姿勢を示していないが、KDDIについては追従するような姿勢を見せている中で、過当競争のような形に陥ってくるのではないかという懸念があるわけだが、何か対抗策であったり、それを緩和する手立てはあるのか。

 良いサービスと、お客さまがずっと使っていただけるような関係性をお客さまとの間でつくるというのが王道になると思います。値段を単に下げるだけではなくて、信頼感や安心感、あるいは災害時の対応や、色々なものの総合力で対応していきます。
 もし値段だけで物事が決まるなら、歴史的に言えば、NTTドコモはシェアがゼロになってしまいます。NTTドコモしかいなかった市場に、他社に2割、3割安いサービスで参入されましたが、シェアを全て取られているわけではありません。
 そうした総合力の勝負にいくということだろうと思っています。他社が料金値下げに追随されるかは、我々にはわかりませんが、追随されなければラッキーですし、追随されるにしても、NTTドコモは既に5,000億円のお客さま還元を実施しております。今回、4,000億円のお客さま還元を実施しますと、累計で9,000億円のお客さま還元となりますので、他社にそこまで追随されることはないかもしれません。
 いずれにしましても、我々はお客さまに選ばれるサービスを出したいと思います。

 仮に来期、NTTドコモが減益になったとしても、NTTグループ全体として、他の分野で補って、増益基調をめざすということか。

 それは、NTTドコモがどの程度減益になるかによって変わってくると思いますので、現時点では、よく見えない状況ですが、利益確保に全力を尽くします。

 世界経済の減速の懸念について、今期の決算で、下方修正する企業が出てきている中で、どのように見通しているか。

 NTTは、遅行指標と言いますか、間接的に、あるいは最後に影響を受ける場合が多いです。設備投資の減速が始まって、すぐに当社の事業に影響するわけではないという構造です。一方で、現在の世界環境をどう見るかについては、不確実性が高く、読み切れないということだと思います。それぐらい、火種になるようなイベントが、世界規模であります。
 日本の中では、今年の前半はポジティブなイベントが多いと思いますが、世界規模では、特に中国に関係している企業の収益が落ちていくと思いますので、我々も安倍首相が言及された「しなやかな猪」のようにならなくてはいけないという意識でいます。

 NTT, Inc.のガバナンス体制の柳瀬氏について、誰から依頼されたものではなくて社長ご自身でという話だったが、きっかけというかどういう経緯で依頼したのか、いつ頃どんな形でしたのかを教えて欲しい。

 まず、知り合いでした。全然知らない人ではない。色々なことがありましたが、顧問というかそういう立場になり、恐らく退官されるという蓋然性が高かったのですが、秋に私からメールを出し、話をしましょうと打診し、話をしました。その際、グローバルを強化したいという話をしました。即答ではなかったが、少し期間をあけて返事をいただきました。

 元々知り合いというのは、どういう関係か。

 直接的な仕事というより、色々な勉強会を通じて、お会いしたり、ということはありました。

 柳瀬氏は社外取締役ということか。

 そうです。社外取締役、非常勤となります。

 そうするとガバナンス全体だが、NTT, Inc.の体制は常勤取締役がいないということになるか。

 常勤取締役という表現の定義が難しいですが、奥野は、持株所属だが、所属している部門をNTT, Inc.に全員出向させているので、常勤といえば常勤となります。

 NTT, Inc.下の再編について、アメリカの対米外国投資委員会の審査が中国の関係でいろいろ厳しくなっていると報じられているが、NTT, Inc. 傘下で7月にいろいろと再編が進む中で、この対米投資委員会の影響で遅れる恐れがあるのかどうか、感触を教えて欲しい。

 CFIUS(Committee on Foreign Investment in the United States、対米外国投資委員会)の話になりますが、おそらく審査期間が長くなるのではないかと思います。
 実際アメリカではパブリックコメントが出て、CFIUSの強化が動いているようですので、今の時点で我々の再編に影響が出るかはわかりませんが、ご説明もなるべく早めに緻密にできるように動き始めています。通常のパターンで最後に持ち込むというよりも、事前に相談しながら、話をしたいと思っています。また同様に、アメリカに研究所を作ろうとしていますので、それもやはりCFIUSのマターになりますので、考慮していきたいと思っています。

 柳瀬氏の取締役の件について。たしか、加計学園の問題で渦中にあった方かと思うが、影響は加味しなかったのか。

 それは全然考えていなかったです。そういうことよりも、メリットが非常に大きいからです。特にアメリカに強い方なので、彼の人脈をお願いすることで我々のグローバルの商売は必ず広がるというふうに思っています。

 コンテンツの強化について。今回NTTぷららをNTTドコモの子会社にしたとのことだが、Netflixがコンテンツ制作費1兆円を計上しているとも言われており、コンテンツ制作の競争が激しくなっている。今後さらに提携や買収などを考えているのか、教えて欲しい。

 たしかに仰るように、巨大な現在のメディア対応、例えばテレビや映画に出すコンテンツとなると巨大な規模になると思います。それにより、コンテンツの構造が変わっていくのではないか、という意識で見ていて、それでパーソナル化という言葉も使っています。場合によってはCtoCやCtoBや、視聴者がコンテンツを作るという構造が多くもなると思いますし、バラエティのあるコンテンツ、それもスマホやタブレット、あるいは新しいメディア向けのものに対応していきたいという意味なので、お金をかけて既存メディア、あるいはコンテンツと対応していくという考えではありません。

 インディカー・シリーズの冠スポンサーになったことは、一レースファンとしては大変うれしいことだが、御社がインディカーの冠スポンサーになった理由をあらためて聞きたい。また、One NTTブランディング展開について、NTTデータの北米事業が振わないという点が先ほどあったが、北米事業のブランディングをどのように強化していくのか、合わせて教えて欲しい。

 まず前提として、我々がグローバルで展開している事業は法人向けあるいは政府機関、組織向けであって、個人向けではない事業です。ブランディングをするときに効果的なメディアやイベントを選ぶべきだと思っています。
 実は、インディカーというのは個人向けに見えて、ビジネス向けです。現在NTTデータ自身も、チームを持っており、17あるチームのひとつはNTTデータのチームです。そういう意味で、このイベントは使える、という予感がありました。それから、ブランドをきっちり立てて、北米の事業を底上げしていきたいという目的でスポンサーをしていこうと考えています。
 さらにその交渉の過程で、バックエンドのスマート化やさらなるソリューションをさせて欲しいということも了承いただいているので、ビジネスチャンスでもあるという構造になっています。今後、こういうもの以外でも考えていきたいのですが、効果を見ながら進めていくということで、現時点ではVerizonの後に冠スポンサーとして、すべてNTTの名前が出るというのは、非常に効果的だと捉えています。

 公式テクノロジーパートナー契約も結んでいるようだが、レースやサーキットのスマート化や、ファン向けのサイトの開発などしてくれるのではと思っている。また、それがひとつNTTの技術を北米に打ち付けるチャンスになるのかもしれないが、具体的にインディカーを通じてNTTの技術をどのように適用していきたいと考えているか。

 いくつかの分野があって、一般的なwebなどのプロモーションは既にNTTデータがやっています。それを拡張していくということで今回合意いただいているので、実際見に行きましたが、レースそのもののオペレーションはかなりスマート化されていました。
 でも、そのうえで、撮った映像やデータを一般の人に見せてはいない。そういう映像処理、見せ方でどのようにしていくかというのが2点目にあります。
 3点目は、ツール・ド・フランスやマクラーレンのテクノロジーパートナーとしての実績もありますので、それぞれにある技術、ツール・ド・フランスでいうと実はデータをミックスさせながら放送に出していくコンテンツの編集などもやっていますので、色々な部分でデジタル化されたソリューションのお手伝いができるのではないかと思っています。ドライバーについては、hitoeのような、生体情報をリモートで検索できるものもありますので、そういうものをどうするか。また、ファン側からしてみたら、オリンピックでも導入予定の「高密度Wi-Fi方式」というものをスマートサーキットに導入するかどうかといった部分もあるので、かなり色々な議論の宝庫になると思います。

社長記者会見の様子

 B2B2X戦略委員会の設置だが、B2B2Xのような戦略的な柱のものを、あらためて設置するのは、どういう狙いなのか。たとえば調整を行うとか、光卸など実績の上がっているものもあるのでそういうものを作るとか、あるいはもっとレベルの易しいところでやるのか、あらためて今設置する理由を教えて欲しい。

 一言で言うと強化推進したいという思いです。自分達で目標100プロジェクトを掲げている中で、それを実現していくためには、各グループも参画しながら目標に向かって積み上げていくマネジメントが必要というのが一番大きいポイントです。ですから、実行を推進するフォーメーションだということになります。中身的にはそういうマネジメントの話だけではなく、各社がばらばらに動いている商材利用、どういう商材なら共通的に使えるだろうかという議論、あるいは、今入れているものをその業界の中で標準化していくような、より高度なソリューションを出していくトライ、それから日本で入れたものでしたらグローバルへ、グローバルで動いているものでしたら日本へ、というようなカントリーオーバーするようなもの、そういう商談の議論、サービスの議論、マネジメントの議論を中身的にはきっちりしていきたい、ということです。

 CDOを前に設置されていたが、そういうことではなくて各事業会社からの責任者レベルの話なのか。

 B2B2X戦略委員会はビジネス、お客さまもいる話なので、そういう責任者と一緒にやるということになります。CDOは各社のインナーをどうデジタル化していくかという視点になります。間接的にはB2B2Xにつながりますが、基本は自分の見直し、という少し違う視点になります。

 先ほどの柳瀬さんの件、人脈がという話だったが、どういう人脈か、政府関係なのか、通信関係なのか、B2B2Xということで幅広い産業なのか、もう少し詳しく教えて欲しい。

 彼の人脈なので、私の口からは言いにくいですが、米国にはロビイング構造というのがありますので、ロビイストだったり、コンサルタントだったり、そういうリエゾンを取れるような人、それと当然各国の政府関係の経済関係の方というのもあると思います。それ以上は、彼の個人の人脈を聞きながら対応していかないといけないと思っています。

 携帯電話の関係で、ファーウェイが5Gのネットワークからは排除されると思うが、端末はNTTドコモも昨年は扱っていたと思うが、今後も扱うのか、どう考えているか。

 基本はお客さまが選ばれるかどうかというのがまずあります。その状況をみてNTTドコモとしては扱い方を考えていきたいというのが1点目です。
 2点目は我々、アメリカで事業もやっておりますので、2020年8月にはアメリカの国防権限法でファーウェイなど5社の機器を使わないという方針が出ております。アメリカの状況が今後、そのままなのかどうかもまだわからないので、引き続き注視していこうと思っています。

 動画コンテンツの充実について、先ほどイースト社の株式取得の話があった。イースト社は番組制作では老舗といわれている歴史も長くて、コンテンツもたくさん持っている会社だと思うが、たくさんある動画関連の会社の中でイースト社と関係を深めようと思った理由を教えて欲しい。

 やっぱりこういう芸術的な世界は、人の関係も大事ということがあると思います。現在、イースト社とNTTぷららも色々な協業をさせていただいております。事業連携も色々ありますので、ひとつはその延長上ということ。2点目は、NTTぷららが出資をさせていただくにあたり、非常に良い会社であるというのが大きいです。かつ独立系であるということもあるので、そういう意味で言うと、我々のように新しくこういう分野にという場合は適しているのではないかと思っています。

 柳瀬氏はもう就任しているのか。また、非常勤とのことだが、具体的にどういう業務を担うのか。

 2月1日付けで就任しました。まず柳瀬氏は社外取締役なので、これをやってくださいというミッションはありません。NTT, Inc.は上場会社ではありませんが、外から見た目でガバナンスをきっちり強化したいと思っています。基本的にはその部分を見ていただくことが、社外取締役の任務になりますが、先ほどから申しているとおり、能力はそこではなく海外に使っていただきたい。非常に国際的な知見のある方なので、企業全体を引っ張っていくお手伝いをして欲しいというのが要望です。

 総務省の審議会委員に対してNTTドコモが寄付金を払っていた。審議会では業界を規制するような方針も決まったりするが、審議会委員への寄付についてどう考えているか、また今後の寄付の方針について教えて欲しい。

 総務省の審議会の議論は、文脈が違うと思いますが、我々は例えばNTTドコモの例で、40人の先生に寄付しています。それは審議会の先生であるかどうかを意識していません。学術振興ということでもありますが、一種のフィランソロフィー、社会的な活動の一環として、私立大学の先生を含めて、色々な分野の先生に寄付をしています。あなたにこれを頼むから、ちゃんと返してね、という性格の関係ではないです。非常に一般的な意味での学術振興を支えたい。ただ、審議会の先生になられる方は非常に優秀な方で、被ってしまうということもあります。例えば、モバイル研究会の委員の方は10人いらっしゃって、このうちNTTドコモが寄付金を出している方が4名です。国立大の先生はそのうち2名。私どもは審議会を動かしたいためにやっているわけではないということ。そのように考えているので、基本的には現状を変える必要は無いのではないかと考えています。

 NTTぷららに端を発する事業の組み換えだが、相乗効果で、NTTぷららにもNTTドコモの会員基盤を活用することで拡大できるとのこと。NTTドコモの会員ビジネスを強化していく上で、他にもNTTコミュニケーションズのOCNの会員基盤も会員基盤だと思うが、これを見直す方向感はないのか。

 基本的なフォーメーションとして、実はNTTドコモもドコモ光をやる上で、ISP部分を持っているわけですが、このバックエンドはNTTコミュニケーションズがやっています。NTTぷららの一番後ろの部分もNTTコミュニケーションズがやっています。今、グループ内でいうと、バックがNTTコミュニケーションズで、フロントが各社という状態になっています。では、フロントの部分をNTTコミュニケーションズに集めるのか、NTTドコモに集めるのか、NTTぷららに集めるのか、幾つもありますが、それをやるとお客さまが落ちてしまう可能性もあるので、基本的には後ろでシナジーをとりながら、現在はさわらないというような考え方で対応しています。

 今期の人件費が減っており、大半がNTT東日本のようだが、この背景は。

(廣井取締役財務部門長)
 セグメントの人件費は、ご指摘のとおり、NTT東西のところで減っています。これは今までもずっとそのまま継続していますが、やはり、50代ぐらいの人たちの従業員構成が多いので、その方々が退職していく一方、採用を絞っておりますので、それによって人件費が減っています。それは今回、NTT東日本に限ったことではなくて、NTT東西で起こっていて、これは過去からの傾向と変わりません。

 NTTコミュニケーションズのクラウド基盤事業が伸びているが、比重としてはデータセンターが多いのか、あるいは海外国内どっちが多いのか。

 基本的には、仰るように、データセンターとクラウド部分を包含しているが、どちらも伸びています。

(廣井取締役財務部門長)
 今、社長の説明したとおりですが、NTTコミュニケーションズのクラウド基盤のところは、今期は、増収額としては、データセンターとクラウドほぼ同程度です。ただ、もともとは、データセンター自体の収入規模が大きく、そういう意味で、増収率としては少しデータセンターの方が小さくなります。実額としては、両方とも同じ程度伸びています。

以上

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