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社長記者会見

2019年8月6日(火)

社長記者会見の写真

2019年度 第1四半期決算について
澤田代表取締役社長
(同席)廣井取締役財務部門長
    北村取締役経営企画部門長


 会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(澤田社長)

 2019年度の第1四半期連結決算の概況についてご説明いたします。
 一言で申しますと、増収減益の決算です。
 営業収益ですが、第1四半期として過去最高です。9期連続の増収で、国内/海外いずれも増収という状況です。
 営業利益は、主にNTTドコモのお客様還元などに伴う減益により、対前年減益となっています。ただ、四半期ごとの計画値自体は開示していませんが、収益、利益とも第1四半期の計画を上回り、好調な状況で推移しています。
 当期利益ですが、営業利益の6%減に比べて、3%減に留まっているのは、エネットを連結子会社化した際の評価益などがあるためです。
 海外売上高ですが、4月から6月は、NTT Ltd.を設立するための統合業務に手をとられ、受注や収益が落ちるのではないかと懸念していましたが、結果的には海外売上高は対前年2.9%増となっています。一方で海外営業利益率は、統合にかかわる費用や先行的な投資により、昨年度より1.0%低い数字になっています。

 次にセグメント別の状況です。
 営業収益は、移動通信事業と地域通信事業の落ち込みを長距離・国際通信事業、データ通信事業、その他事業でカバーした状況です。特にその他事業に含まれるエネットの連結子会社化による増収、約600億円の影響により、全体が627億円の増収になっている構造です。
 営業利益は、NTTドコモの減益分を他の事業で吸収できず、そのまま全体の減益分に出ている状況です。
 地域通信事業は、減収をコスト効率化でカバーし、若干プラスとなっています。
 長距離・国際通信事業は、グローバル再編に向けた統合費用の計上があり、減益となっています。年間では増益になると考えています。
 データ通信事業も先行投資等の影響があります。
 エネットの連結については、営業収益への影響は大きいですが、電力のリセーラーなので、利益上の貢献はあまり大きくない状況です。

 トピックスとして、5月10日の2018年度決算発表以降、いろいろな取り組みを実行しました。21項目あります。これらを紹介していきます。

 まず、B2B2Xモデルの推進については、北海道大学、岩見沢市と自動運転トラクターで農業のスマート化を図ろうという取り組みをはじめました。
 千葉市とは、電力マネジメント、セーフティマネジメント、デジタルアーカイブ等について、包括な連携協定を締結しました。
 さっぽろ連携中枢都市圏12市町村と「まちづくりパートナー協定」を締結しました。
 さらに先月末には東京メトロと東京の魅力、活力の共創をめざした取り組みをスタートしています。
 8月2日から8月26日まで、京都南座で「八月南座超歌舞伎」を公演しており、かなり好評をいただいている状況です。

 5Gサービスの実現・展開では、今年の秋のトライアルに向けて、いろいろな取り組みをしていますが、持株会社としてもその先のアンテナ整備などをより効率的にできるように、JTOWERに20%の出資をさせていただくことを決議しています。

社長記者会見の様子

 グローバル事業の競争力強化について、7月1日にNTTセキュリティ、ディメンションデータ、NTTコミュニケーションズの海外部門の3つを統合した会社、NTT Ltd.が営業開始しました。
 ロンドンで7月1日に設立セレモニーを実施しましたが、NTTグループのお客さまや日英の政財界高官に参加いただき、イギリスのメイ前首相からも歓迎のコメントをいただきました。CNBCなど世界の各種メディアからも取材いただき、大きく報道いただいています。現実的には、ここがスタートで、2年をかけて統合を実現していくことになります。
 これ以外にグローバルでは、両社ともアメリカの事業者ですが、SAPマネージドサービス事業者のSymmetry、アプリケーションセキュリティサービス事業者のWhiteHat Securityを買収しています。両社とも7月からNTT Ltd.の配下となりました。こういう形で能力を向上させることに取り組んでいます。

 自らの国内事業のデジタルトランスフォーメーションの推進ですが、いろいろな取り組みをしています。グループ内の具体的な取り組みの一端を紹介いたします。
 例えば、国内の故障受付に関する電話問い合わせについて、年間トータルで650万件ほどいただくのですが、NTTドコモ、NTT東日本、NTTコミュニケーションズでは、Webサイトやチャットボットを導入しており、トライアル中のNTT西日本に導入されると、主要会社の故障受付は全て、Webサイトやチャットボットを活用した自動応答ができるようになります。
 2点目は、HRM(Human Resource Management)ですが、国内主要会社20万人規模のグループ共通のマネジメントシステム「SuccessFactors」の導入を決定しました。来年4月の運用開始に向けて、クラウド型のシステムを導入することになります。
 3点目は、RPAです。昨年の11月にお話しした時点より、ロボット数は0.3万増の1.5万、業務プロセス活用数は+350増の850に拡大しています。恐らく日本でもかなり大きな規模だと思います。さらに光ファイバーに関するNTT東西システムは統合を進めていますが、それのみならず、販売・サービス・設備管理にかかわるNTT東西業務システム全体の仕様を統一する営みをスタートしています。

 人・技術・資産を活用した新事業の取り組みについて、7月1日に設立した会社が多いのですが、1つは「NTTアーバンソリューションズ」です。これは都市開発関連の会社ですが、既に博多や仙台の都市開発に取り組んでいます。
 それから、「NTTライフサイエンス」の設立について、これは東京大学との社会連携研究部門である「ゲノム予防医学社会連携研究部門」を開設し、共同研究をスタートしています。さらにNTT研究所内に「バイオメディカル情報科学研究センタ」を設立しました。
 スマートエネルギー事業は、6月3日に「NTTアノードエナジー」という会社を設立しており、現在、経済産業省に免許を申請していします。本日決議をいただき、「エネット」および、NTT西日本とオムロンの合弁会社である「NTTスマイルエナジー」の50%以上の株を「NTTアノードエナジー」に移すことを決めました。これにより、リソース、ノウハウ、ガバナンスを統一化させ、マネージドなエネルギー事業に取り組む体制を整えています。
 また、Smart Infra事業の推進を掲げています。既に7月1日段階で、NTT東日本の子会社であった「NTTインフラネット」を、持株会社の直接子会社にしています。今後この会社によりSmart Infra事業の推進をしていきたいと考えています。その1つは、空間情報をデジタル化するプラットフォームを構築したいということです。この会社はインフラ設備、管路などの屋外設備のエンジニア情報は持っているので、そういう設備のデジタル化を図り、それを利用して、プロセスのバリューチェーンをコネクティッドにしたい。つまり、コネクティッドバリューチェーン化を実現し、効率化を図りたい。さらに、こういうノウハウを、他業界や他企業へ提供できるようにし、他の方のデジタル化の支援をしたい。この3ステップを進めていきたいと考え、取り組みを強化しています。

 研究開発の強化については、グローバル化を進めることと、「オールフォトニクスネットワーク」を包含したIOWN構想を公表しています。
 NTT Research, Inc.が7月に開所し、アメリカでオープンフォーラムを開きましたが、非常に好評でした。今後も世界各地の研究者のネットワークをつくり、量子コンピュータ、暗号、メディカルサイエンスの3つの分野の基礎的研究を進めていきたいと考えています。
 6月12日にInterop Tokyo 2019の基調講演でご紹介したIOWN構想ですが、秋のR&Dフォーラムでより詳細を発表したいと考えています。

 そのほか、地域社会・経済の活性化への貢献としては、NTT東日本が「NTTアグリテクノロジー」を設立しました。また協働型アウトソース、協働型システムをNTT西日本が提供しています。災害対策についても、AIを駆使し、被害想定をできる状態まで進化しています。

 最後に、株主還元ですが、今般、政府からの取得分として、自己株式の取得を本日の取締役会で決議しました。取得総額は、上限3,000億円、株式取得数は5,300万株となっています。市場から買い取り要望がでることを想定し、余裕のある上限設定としています。明日から9月30日までを取得期間として対応いたします。これにより、2019年度のEPS目標を456円から6円増の462円に見直しいたします。

 私からの説明は以上です。

質疑応答

 KDDIがファーウェイの新端末を販売すると発表し、ソフトバンクやMVNO事業者も同様の動きが出てきている。今のところNTTドコモは販売を再開しないと聞いているが、ファーウェイ端末に関してコメントをいただきたい。

 今状況は見ています。5月15日にトランプ大統領が大統領令にサインし、ファーウェイ及び68の関連会社をエンティティリストに追加しています。ところが、急激な措置は良くないということで、一時的一般許可証といいますか、Temporary General Licenseという形で90日のモラトリアムがなされています。8月19日がその期限ですが、昨今の米中のさらに第4次というような関税の問題やあるいは為替操作国指定、それに対抗する中国の農産物、金融などの政策を考えると、一般論として、延伸されたり、変更されたりという蓋然性は低いと思います。NTTドコモとNTTレゾナントがもともと販売していますので、状況をフォローしていきたいというのが回答です。一言申し添えさせていただくなら、このような状況の中でファーウェイ端末を売るということは、お客さまに迷惑をかける可能性が高いのではないか。非常に同業者としてもおかしな取り組みではないかとこのように感じています。

 収益、利益とも第1四半期の計画を上回って好調に推移したということだが、想定よりも特に良かった事業は何か。第2四半期以降の見通しについて、例えばNTTデータも北米の受注状況は足元のパイプラインも含めて順調そうだが、受注や事業環境を踏まえて第2四半期以降の見通しについてもコメントをお願いしたい。

 NTTドコモも計画を上回っていますが、SI系において非常にパイプラインが大きく繋がっていて、これは国内外問わず好調です。第2四半期以降も世界的な経済のリセッションみたいなものが無い限り、今のところパイプラインも好調ですし、この傾向が持続するのではないかと考えています。ただ国内の移動通信事業については、楽天の参入によって競争がかなり激しくなると思いますので、その影響を一応見込んではいますが、そこは見えない要因かもしれません。

 第1四半期の営業減益というのは何年ぶりか。

 2014年度に2013年度から見て減益となって以降の減益ということになります。5年ぶりです。

 NTT Ltd.とNTTアーバンソリューションズの設立が営業収益、営業利益の部分で寄与してくる時期はいつ頃と見ているのか。

 NTT Ltd.とNTTアーバンソリューションズの利益への貢献ということですが、まずNTT Ltd.の方は今年、来年が統合時期にかかっており、統合費用がアディショナルにかかってくるので、その分で利益が下がるというのが一般的な見方です。先ほども少し言いましたように、営業活動自体は非常に好調ですので、今年は難しいかもしれませんが、来年以降はむしろ利益貢献が出てくるのではないかと考えています。
 NTTアーバンソリューションズは、新しい街づくりをしていこうという構造ですので足は長いです。今取り組んでいる博多や仙台にしてもやはり2022年や2023年に竣工する状況です。そういう意味では基本的には3、4年かかります。ただ足元で取り組んでいるものや海外のプロジェクトに資金を投入していくということも併せてやっていますので、そういったものは即効で利益が出てくる可能性があり、来年くらいから上向いてくる部分も期待しています。

 自社株買いは、政府の売却に併せてということだが、これは期首の段階から予定していたものか。EPSの上方修正があったがこれは計画内か。

 計画外です。政府としては予算化されていましたが、弊社としては時期が特定できず計画には入れていなかったという状態です。市場からの自社株買いを先行させましたが、政府からの取得については計画に入れていなかったというのが事実です。

 政府の売却株数と取得予定の株数の上限とに少し差があるが、この差分は市場から取得するのか。また、買い取った株はその後どうする予定か。

 市場から出てくるだろうと見ています。4,900万株が政府からの買い取り分で、過去の例からすると400万株くらいは買い取り要求が出てくるのではと見ています。買い取った株式については、基本的には時機を見て消却します。それが基本の考え方です。タイミングよく何か大きな案件が、投資案件なり株で対処するようなものが出てくればそれは別ですが、基本は消却します。

 下期の営業利益の方向感について、先ほど楽天参入による競争をある程度見込んでいるということだったが、それを踏まえて、特にNTTドコモの部分において現段階でかなり保守的に予想を立てているということか。下期の状況次第では上振れの余地もあるという考えか。

 基本保守的だというように私どもも感じています。下期については、上振れの余地もありますが、下振れの可能性もあると考えています。

 下振れのリスクもあるとのことだが、具体的にどういう影響を考えているのか。

 下振れの可能性は大きく分けると2つです。1つ目は一般的なことで米中の経済摩擦、これは大きいものですから、それによる景気や需要の冷え込み、これは全世界的にということになります。2つ目は、国内において楽天の参入により各社の取り組みが加速することによって、私どもがお客さまをより取れなくなる、という下振れリスクというものは出てくると。大きくはこの2つかと考えています。

 吉本興業と共同出資会社を設立し、10月以降には事業開始ということを4月に発表している。昨今の騒動を踏まえると、吉本興業にはコンプライアンス上の問題や労基法上の問題がありそうな感じだが、吉本興業との提携を今後どういう方向性で考えているのか。

 吉本興業についてですが、確かにいろいろなことがあり、大変遺憾なこともありますが、8日にコンプライアンスに関するアドバイザリーを立ち上げられると伺っています。これまで暴対法、暴排条例の流れを受けながら、上場廃止もされて、大崎会長がかなり体制を変えられてきたと思います。ただここに来ていろいろな部分があるということでしょうから、そういうアドバイザリーの中で対応策を整理されて、より良いコンプライアンスと働き方の改革をなされるのだろうと考えています。その状況を見た上で合弁についてはまた考えていきたいという考えです。

社長記者会見の様子

 NTT Ltd.への統合だが、NTT Ltd.という会社を新たに作り、傘下にNTTコミュニケーションズの海外事業とディメンションデータ、NTTセキュリティを合併させる作業を2年間かけて進めるということか。

 基本的にはそうですが、国別に3つのラインがある構造です。国別にどういう組織体にするか、それを地域別でどうまとめるか。つまり今作ったのは頭の方だけなので、ぶらさがっている多くの会社をこれから地域別、国別に整理し直していきます。

 NTTコミュニケーションズの海外事業、ディメンションデータ、NTTセキュリティの統合により、事業が拡大したり、利益が上がるのか。それは、効率化が図れるからなのか。

 まず、共通部門をひとつにすることで効率化が図れます。加えて、お客さまへサービスを提供するバックヤードのプロセスもものすごい数があるので、これをまとめることでコストが落ちます。それから、今まではディメンションデータの営業担当は同社の商品、NTTコミュニケーションズの営業担当は同社の商品を基本的に売っていました。クロスセールスも実施していましたが、例えばディメンションデータの営業担当がNTTコミュニケーションズの商品を販売するというより、NTTコミュニケーションズの営業担当と一緒にお客さまに届けるという体制でした。これが一社になったので、どの商品でも良いわけです。どの営業担当者がどれを売っても良いことになるので、利益率の高い商品から販売するようにインセンティブを変えました。これは今まで会社体が違ったので、できていなかったことです。したがって、共通業務の効率化、サービスのバックヤードのシステムの効率化、それと営業の能力向上、この3つにより利益向上につながるのではないかと考えています。

 合併した上で、買収とかM&AなどはNTT Ltd.で判断して積極的にやっていくということか。

 そういう理解で良いです。

 NTT Ltd.という会社の規模や利益について、統合を進めるこの2年間の計画があれば教えて欲しい。

 中期経営計画としては、海外事業全体の目標を設定しています。NTT Ltd.のみの中期計画はこれから作るところなので、現時点ではありません。現在のNTT Ltd.の規模は従業員が4万人で、売上高は1兆2,000億円ほどです。2023年までに、売上高2.5兆円(250億USD)、利益率7%にするというのが、NTTデータグループを含めたグローバル全体、NTT Inc.として発表しているものです。NTT Ltd.の中期計画はこれから出す予定です。

 NTTデータは上場企業だが、海外部門はNTT Inc.と連携することになるのか。

 既に持株会社の下にNTT Inc.という中間持株会社を作り、そこにNTTデータグループは入っています。NTT Ltd.とNTTデータが、7月1日からNTT Inc.の両輪になっています。既に地域での連携を行っており、今後も加速していきます。上場有無にかかわらず、NTTデータのグローバル系の幹部とNTT Ltd.の幹部、我々の持株会社は、一緒に次の戦略を議論するなど、連携を進めようとしています。

 IOWN構想は非常にスケールが大きく、スパンも長いと思うが、今後のプランや取り組みを教えて欲しい。

 IOWNを構成する大きな要素は3つあります。1つ目は「オールフォトニクスネットワーク」、基盤です。その上に5Gや6Gなどのサービス網が乗ります。さらにその上に10年のレンジで言うと、デジタルツイン同士が連携をする「デジタルツインコンピューティング」というネットワーク、機能体が乗るだろうとみています。3つ目はそれがきちんと同期を取って動かないといけないので、「コグニティブ・ファウンデーション」というAPIあるいはインターオペラビリティをとれるような基盤です。すなわち、「オールフォトニクスネットワーク」と「デジタルツインコンピューティング」、「コグニティブ・ファウンデーション」の3つでIOWNは構成されます。「コグニティブ・ファウンデーション」は既にラスベガスで導入されており、これを今後どう拡張していくかという議論になります。「デジタルツインコンピューティング」はまだ議論段階ですが、実質的にMaaSやスマートアグリの中では、その前提にあるものが進みつつあります。ファナックとのFIELD systemという取り組みでも、リアルとフィールドのデジタルツインはできており、それ同士をどう規定していくかはこれからです。「オールフォトニクスネットワーク」については、さらにこれからという状況です。まずは2024年には仕様を固めたいと思っており、11月にお伝えする中でその詳細なステップなどをお話しできたらと考えています。

 地方創生では農業は非常に大きな役割を持っている。NTTアグリテクノロジーへの期待や、今後、この分野をグループとしてどのように進めていくのか、教えて欲しい。

 山梨でNTT東日本が実証ファームを作っています。大規模なビニールハウス、一種の工場、そういったものを作る経験をNTT東日本は積んでいます。そこにはITが入っていますが、それを作ったりコンサルするだけではなく、自分もその事業に入ろうというのが、今回の山梨の例です。この取り組みを各地で広げてほしいと持株会社としても思っており、これからNTT東日本の井上社長が力強く広げていくひとつの施策になっています。地方創生において自分たちも一緒に入りながら、地方を活性化していく取り組みの実例になれば良いと考えています。

 Smart Infra事業について、数年後にどれだけのコスト効率化、収益化が図れるなど数値的な目標があれば教えて欲しい。

 いろいろな諸条件が整っておらず、まだ数値的な目標化は十分にできていません。ただ、NTTインフラネットという会社は、NTTの土木設備のエンジニアリング以外に、他社や世の中の市場でもさまざまな事業をやっていまして、その部分を大きく拡大していって欲しいということでもあります。例えば、MMS(モービルマッピングシステム)、いわゆるデジタルデータ、弊社グループの電柱なり、路面なり、管路なりは既に3Dでデジタルデータ化しているので、その次の部分ではかなり期待ができます。不動産事業のように何千億円という規模ではありませんが、期待できるエリアだと思っています。

 5Gのサービスの実現展開について、以前より設備共用は志向していたと思うが、KDDI、ソフトバンクの共用や総務省などの動きもある。複数の企業が共用すればするほど効率的だと思うが、その点における今の考え、またどのように他社との連携を進めていくのか教えてほしい。

 大きな時代の流れで言うと「所有」から「利用」のクラウドの時代になっているのに、なぜか電気通信だけは「設備を持つ」というマインドセットと法律の基本があります。これからの世の中を考えると、共用できるところは競合他社とも共用することで、効率性を高めていくべきだろうと思います。JTOWERにしても、一社の色がつくよりも事業をやっていない持株会社からの出資の方が良いのではないかということでもあったわけですが、ビル内の設備共用だけでなく、屋外でも共用が基本になっていくのではないかと思います。ソフトバンクとKDDIが田舎で共用するのも1つの解でしょうが、それに留まらず、さまざまなボトルネックがある都市部ではJTOWERの出番が増えると考えており、それをエンジニアリングの面からもサポートできると思っています。

 ヒューマンソリソースマネジメントの観点で、海外の幹部の処遇や、国内外の人材の流動性、全体で人材戦略をどう考えていくのか。

 NTT Ltd.について言うと、全体の従業員が4万人いる中で、500人ほどがNTTコミュニケーションズからNTT Ltd.に所属が変わっています。日本人対外国人とか国内対国外というのを、どうやって乗り超えようかという意識はあまりないです。事業を推進できる人には、さまざまな国の人がおり、その中に日本人もいると考えています。今、NTT Ltd.に送っているのは十分にいろいろな国の人に交じって、NTT Ltd.の中で仕事ができる人です。基本的には職が人を作るということもありますが、入ってもらいながら人材育成していく形を考えていかないといけないと思っています。時間が経てば、日本から送るというよりも現地で日本人が手を挙げて採用するという形もできてくると思います。基本的には日本とは別の人材配置なり、体制なりにしていきます。

以上

関連情報
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