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社長記者会見

2020年5月15日(金)

社長記者会見の写真

2019年度決算について
澤田代表取締役社長
(同席)廣井取締役財務部門長
    北村取締役経営企画部門長


 会見での発言のポイントをとりまとめて掲載しています。

(澤田社長)

 このたびの新型コロナウイルスに罹患された方々、生活に影響を受けられている方々に、心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
 NTTグループにおきましても、国内69名、世界全体では356名の社員が罹患をしている状況です。罹患された方の一日も早い回復をお祈り申し上げますとともに、世界各国におきましても、感染症の流行が一刻も早く収まることを祈っています。

 一言で申しますと、営業収益増収、当期利益増益です。業績予想も達成となっています。
 営業収益は、11兆8,994億円ですが、これは3期連続の増収、過去最高を更新しています。
 営業利益は、NTTドコモのモバイル通信サービスの値下げに伴う収入減、さらには海外事業の再編を進めていますが、このコスト増などがありまして、減益です。業績予想は達成している状況です。
 当期利益は、業績予想を達成しています。営業減益にもかかわらず、エネット連結子会社化の際の評価益などがあり、当期利益は増益です。
 結果、自社株買いも実施しましたので、EPSは11円増の231円になりました。
 海外営業利益は、NTTデータにおけるブラジルでの外部環境の変化に伴う事業見直しや、Ltd.における減損、さらには高付加価値サービスへのシフトの遅れなどもあり、対前年165億円の減益、海外営業利益率は0.8ポイントの悪化です。海外売上高はプラスという状況です。
 なお、2019年度における新型コロナウイルスの感染の影響ですが、北米、アジアを中心に新規SIの受注減が発生しています。若干の減益影響も出てきていますが、国内の販売コスト減少などの増益要素もあることから、トータルではその影響は軽微な状況です。

 次にセグメント別の状況です。

 営業収益は、データ通信事業とその他事業が牽引し、増収となっています。その他事業の増収は、エネットの連結子会社化などが要因です。
 営業利益ですが、移動通信事業は、新料金プランの導入の影響によるモバイル収入の減が大きく効いていて、対前年減益です。
 地域通信事業は、前年度に実施したメタルケーブルの関連損の計上がないため増益です。
 長距離・国際通信事業ですが、再編に関わるコスト増がありますが、NTTコミュニケーションズが好調で、セグメントとしては対前年増益です。
 データ通信事業はビジネスの規模拡大がありますが、EMEA、中南米の事業構造改革費用と、ブラジルにおける外部環境変化に伴う事業見直しなどの影響で対前年減益です。

 次に2020年度の業績予想ですが、新型コロナウイルスの影響がありますので、新規SIの受注や、各種サービス、端末の販売などに影響が出ると想定しています。どの時期まで影響が出るか、終息時期が不透明であり、第二波、第三波の到来などの可能性も考えられますので、影響額を今の時点で合理的に算定できない状況だと判断し、この現時点での業績予想は見送りたいということです。影響額の合理的な算定が可能となった段階で、速やかに開示をする予定です。

 NTTグループは、お客さまに対して、新型コロナウイルスの影響下においても通信の安定的な提供をおこなっており、さらに料金の減免、あるいは支払い猶予などの施策をとっています。株主の皆さま方にも還元の意味を込めまして、私どもの株主還元の基本的な考え方である継続的な増配を実施したいと考えており、対前年5円増配の年間1株当たり100円とさせていただく予定です。これにより、10年連続の増配になります。

 主なトピックスについてご説明します。

 新型コロナウイルスに対する主な取り組みについてです。1つは、通信の安定的な提供、お客さまへの支援施策、ポイントの再進呈などです。いくつか取り組んできていますが、特筆するのは5月1日より開始した特別定額給付金の支給支援業務です。支給業務は、各自治体で行われていますが、この業務の自動化ソリューションの無償での提供を始めています。現在、130ほどの自治体から依頼を受けていまして、総務省からも推奨いただいているところです。

 次に教育分野における支援施策です。これまでも、NTTコミュニケーションズ、NTT東西、NTTドコモが、例えばクラウドサービスのおまかせ教室であるとか、あるいは25歳以下のお客さまのデータ通信の一部を無償提供するであるとか、色々な施策を取らせていただいています。新しい施策としては、学校のオンライン教育環境を新たに整備、維持する費用を一定期間無償化するような施策を検討しています。NTT東日本が提供していこうと動いているところです。

社長記者会見の様子

 アフター・コロナに向けては、4つポイントを挙げさせていただいています。
 1点目は、ソーシャルディスタンスを確保していく、これを継続していかないといけないと考えています。リモート型社会というのが定着していくだろうと想像していますので、それを支援していきたいと考えています。さらには、電子政府、いわゆる行政手続きや企業取引などのオンライン化を支援していきたいと考えています。オンラインやテレワークなどの場合、セキュリティが大事になりますので、お客さまが安心してお使いになれるセキュリティソリューションの提供を考えています。
 2点目は、デジタルトランスフォーメーションにより働き方改革や業務の変革を行い、生産性向上を図っていきたいと考えています。特に農業、建設、製造業などにソーシャルディスタンスを要求された場合、かなり人手がかかるにも関わらず、人手が少ない、そういう産業ですので、リモート化を支援することで、人手不足解消にも対応していきたいと考えています。
 3点目は、新型コロナウイルスの影響を受けて、グローバル化がある面で変質をするでしょうし、ブロック化経済が台頭すると考えています。その結果、産業の国内回帰、つまり、サプライチェーン、バリューチェーンのデジタル化、コネクテッド化、こういうものが求められてくるだろうと考えています。これを支援していきたいと考えています。私ども自身も現在5Gを導入し始めていますが、次のシステムとしては、オープンな無線システムの推進を加速したいと考えています。その際のサプライチェーンというのは、国内回帰の推進を推奨したいと考えています。さらに、経済安全保障という言葉がかなりクローズアップされると思いますが、その場合、日本では食料あるいはエネルギーの自立というのが大事になります。自らも再生可能エネルギーの拡充を図りたいと考えています。
 そして4点目は、ゲームチェンジを可能とするような技術開発を進めたいということです。私どもの場合、IOWN構想を推進したいと考えています。

 中期経営計画の進捗についてです。

 B2B2Xのプロジェクト数ですが、プロジェクト数を数え始めた2018年秋のプロジェクト数は13でした。そこから53プロジェクト増えました。目標は2021年で100プロジェクトですが、現在、順調に増加し、66プロジェクト、目標の3分の2のところまできています。
 今回、執行役員制度を導入しようと考えておりまして、併せて、取締役会を有効な議論の場にするため、人数を絞り、独立社外取締役の比率を半分にまで上げる構造に変えようと考えています。

 環境エネルギービジョンを策定しています。環境負荷ゼロをめざしたいと考えています。お客さまや企業、社会の環境負荷の低減へ貢献したいと4つの施策を考えています。
 1点目は、グリーン電力、NTTグループ全体で現在利用している電力の4.5%が再生可能エネルギーですが、これを2030年までに30%以上へと持っていきたいと考えています。また、SBT(Science Based Targets)、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)、あるいはグリーンボンドの発行など、環境を改善していこうという色々な営みに賛同し、参加をしたいと考えています。
 2点目は、ICT技術そのもので社会の環境負荷低減を図りたいということです。テレワークもその1つですが、バリューチェーンのデジタル化、電子化でもエネルギーを抑えることができると考えています。プラスチックの利用削減・循環利用、さらには、光発電素子技術、これは、私どもと連携しているinQsという日本のベンチャーが開発した透明なガラスで、遮熱・発電ができるものです。これの独占販売をNTT アドバンステクノロジが行います。このような色々な技術を社会に提供していきたいと考えています。
 3点目、4点目は将来のことで、3点目は、環境エネルギー技術を開発したいと考えています。宇宙環境エネルギー研究所と呼びますが、7月を目途に新しい研究所を設立します。日本の民間企業として初めて、ITER国際核融合エネルギー機構と包括連携協定を結びました。核融合、これは将来の夢のエネルギーですが、この管理技術や通信技術に対し、IOWNを使って貢献をしていきたいと考えています。2025年のファーストプラズマ達成をめざして、核融合実験炉が始まります。そのシミュレーションをデジタルツインで提供したいと考えており、その研究を、新しく設立する研究所でサポートしていきます。
 4点目は、既にIOWNグローバルフォーラムで連携しているインテルと光電融合のチップを作っていきます。3年間の共同研究契約を結びました。

 中期経営計画の数値について、個々の説明は省略させていただきますが、おおむね想定どおりに進捗している状況です。

 今回の役員人事についてです。
 主要会社の社長人事については、NTTコミュニケーションズの庄司社長が退任します。後任には、NTTコミュニケーションズの丸岡副社長が就任する予定です。
 NTT都市開発の中川社長は、NTTアーバンソリューションズの社長を兼務していますが、このNTTアーバンソリューションズの社長に専任することとし、後任には、NTTドコモの辻上副社長が就任します。
 NTTファシリティーズは、一法師社長が退任し、後任には、同じNTTファシリティーズの松原常務が就任します。
 持株会社の人事につきましては、3月27日に公表したとおり、取締役会の議論の活性化のため、取締役会の規模を見直します。社外役員比率を50%とします。また井伊副社長がNTTドコモの副社長に就任し、その後任には、NTT東日本の澁谷副社長が就任する予定です。これらの人事を株主総会に提案していく考えです。

 私からの説明は以上です。

質疑応答

 新型コロナウイルスの2020年度業績への影響について教えて欲しい。マイナス面について、特にどういった地域、業界での影響が大きく、今期に最大でどれくらい収益の影響が出そうか。プラス面について、データ通信の増加やリモートワークとかDXの需要が増えているが、事業でプラスになる面があれば教えて欲しい。また、プラス面とマイナス面、どちらが大きくなりそうか。

 マイナス面については、大きく影響があるのは、SI事業、特に海外が大きいのではないかと心配しています。昨日のNTTデータの決算説明でも、国内は受注残もあるということで、当面大きな部分の影響対象は海外になります。NTTデータ以外に、海外にはNTT Ltd.もありまして、やはりここもSIが中心です。NTTデータが最大で5,000億円の影響と言っていました。規模的にはNTT Ltd.がその半分と考えると、最大で2,000〜3,000億円ですので、NTTグループ全体では、最大で7,000〜8,000億円の影響が出る可能性があります。ただすべてというわけではないでしょうし、今時点で、どの業界に影響が大きいかというのは見えないところです。製造業においても既に稼働が始まっている部分もありますので、そこの影響は見ていきたいと考えています。
 プラス面については、リモート化に伴う各種サービス、あるいはソリューションの需要は旺盛です。電話のトラフィックも旺盛でございますが、あまり大きな規模にはなりにくいという部分があります。さらに、これを契機にデジタル化を進めようというお客さまも多いですから、先ほどとは少し矛盾した言い方ですが、デジタル化を進める案件がSIとして出る可能性もあります。
 プラス面、マイナス面でどちらが大きいかということですが、当然ですが、プラス面が多い構造に持っていきたいと考えています。配当も増配をしますので、考え方としては、ポジティブな面を広げていくという考え方です。

 新型コロナウイルスが終息した後のNTTの社員の働き方について、どのように考えているか教えて欲しい。

 39県で緊急事態宣言が解除されていますが、基本的に5月中は今までの状況で続けたいと考えています。もし東京都を含めて5月末の時点で解除されたとしても、解除するのは段階的にやっていきたいと考えています。具体的にはまだ細かくは決めていません。他国の例でも中国の吉林省なり、韓国でもさらに第2波が来ているというような状況もありますので、状況を見ながら対応していきたいと考えています。

社長記者会見の様子

 段階的に解除されるということだが、恒久的に見た場合、今回の新型コロナウイルスというのはNTTの働き方にどのような影響を与えると考えるか。

 例えば週のうち何日かはテレワークにしよう、あるいはシフト勤務を徹底的にやろうなど、色々な新型コロナウイルス対策、ソーシャルディスタンス対策を定着させることも併せて考えていきたいと思っています。以前の何もやっていない状況に戻るという考えはあまり持っていません。
 もう少し長い時間、組合サイドとの議論も必要ですし、経団連も週休3日などいろいろなご提言もされているようですけれど、そのあたりも踏まえて働き方について検討していく必要があると考えています。

 設備投資と研究開発費の内容や方向性について聞きたい。2020年度の業績予想が現時点で非開示だが、設備投資や研究開発費の方向性として横ばいなのか、減らすのか、増やすのかを教えて欲しい。また注力したい投資分野、新型コロナウイルスの影響により投資を変更したり減らしたりすることはあり得るかといった方向性について教えて欲しい。

 まず研究開発費については、新型コロナウイルスの影響などに関わらず、減らす考えはありません。
 設備投資に関しましては、まず2021年度に向けて、中期経営計画の中でCapex to Salesを13.5%以下にするという目標を持っていますので、国内のネットワーク投資については、維持または削減の努力をするというのが基本の考え方です。
 当然データセンタとか、不動産の投資などはその対象にしていませんが、昨今の新型コロナウイルスの状況下ですので、なかなか投資をけん引しにくい状況ではあるだろうと考えています。
 さらに、事業計画を各事業会社と詰めていますけれど、その過程で新型コロナウイルスの影響がかなり大きいです。現在、4月、5月については、工事もなかなか難しいという部分もありますので、今はあまり施策を進めないようにというお願いは既にしています。そういう意味で新型コロナウイルスの影響による収入減に応じて設備投資サイドも下がるというのが自然な考え方だと考えています。

 株主還元について、業績を見通しづらい中で増配を決定した理由を教えて欲しい。また、2020年度も自社株買いをしていく方針があるのか、どういった場合に自社株買いをするのかというところについて教えて欲しい。

 まず、私ども自身は、継続的な増配というのを株主還元の基本的な考え方にしています。NTTドコモ、NTTデータは、2019年度は減益でしたが、NTTグループ連結の当期利益は、僅かですけれど、増益であり、2018年度と同等レベルを保つことができましたので、基本的に株主還元をしていくべきであろうと考えました。これが理由の1つです。
 さらに、やはり、今は新型コロナウイルスで厳しい社会状況にあるわけで、そういう中で利益を維持させていただいたわけですから、株主の皆様方にも還元という意味で増配をしていきたいというのが2つ目の考え方でした。これによって、10年連続の増配ということとなります。
 自社株買いですが、弊社の場合は、増配と自社株買いを組み合わせて株主還元を行ってきています。当然、自社株買いによって株式数が減りますと、配当総額を抑えることもできますし、かつ目標にしていますEPSも上げることができますので、自社株買いは機動的に、タイミングを見て実施していきたいと考えています。今の時点では自社株買いを公表しませんでしたが、いつ、自社株買いを実施するかというのは、ぜひお任せいただければと思っています。

 ラスベガスなどのスマートシティ事業の今後だが、グーグル系のスマートシティがトロントで断念という報道があった。新型コロナウイルスは逆風になるのか、それとも追い風になるのかを教えて欲しい。営業のパイプラインが成約に至るまでに時間がかかることが想定されるが、そのあたりの感触を教えて欲しい。

 新型コロナウイルスの影響がスマートシティ事業にあるかということですが、以前からご説明していますように、B2B2XのセンターBがそういう街や団体で、私たち自身は、それを1つ目のBとして、触媒なり、黒子として支援する、支えるという考え方ですので、新型コロナウイルスの影響で私どものパートナーであるセンターBが考え方を変えるということはあり得ると思います。ロックダウンみたいな状況であったり、色々ネガティブな状況であったりする中で先送りされてしまうということは考えられると思います。
 ただ、新型コロナウイルスの影響により、ソーシャルディスタンスなり、触らない、触れない、あるいは距離を置いて色々なことがなされるという新しい機能が、街や交通、商業など色々なものに、要求されるようになると思います。まさにそういうものは、スマート化をしていくべきだと思いますので、新型コロナウイルスのインパクトはポジティブに働いてくるものじゃないかと考えています。

 研究開発費は減らす考えはないという説明があったが、今期、IOWNの研究開発が本格化する中、IOWNに今期どのくらい投資するのかも教えて欲しい。

 IOWNの研究開発費が、どこまでNTT側の研究開発費に乗るかというのは、パートナーやIOWNグローバルフォーラムでの議論ということにもなるので、現時点で開示していません。

 組織の在り方と、社長交代を含む役員の異動を発表した。執行役員制度の導入、役員の色々なところへの異動、そして社長交代、これらはNTTをどのような方向に進めていくための一手なのか、何かメッセージみたいなものがあれば教えて欲しい。

 大きく組織を触ったという印象がないものですから、キャッチフレーズを考えているわけではありません。執行役員制度の導入については、取締役会での議論をどう活性化するかという、いわゆるガバナンスの強化という観点です。人事についても、結構長い方が多くて、それぞれタイミングを見てやらせていただいているということですので、特に何らかの違う文脈、あるいは方向感を持って、今回、それを演出しているというわけではありません。強いて言えば、「世の中に貢献できるNTT」ということなのかもしれません。

 ブロック化経済、あるいは国内回帰という話があったが、アフター・コロナ、ウィズ・コロナも含めて、NTTの今後の調達の在り方、あるいはパートナーの在り方、強化している米国でのビジネスはどうなっていくのか、あるいは中国とのつき合い方がどうなっていくのかを教えて欲しい。

 基本は、調達にはオープンに臨んでいこうというスタンスですが、当然のことですけれど、パートナリングをする国の法律なり、動きなりに沿っていかないといけないということになります。特に、アメリカが国防権限法や輸出入管理を強化していますので、それに応じた対応をするということになりますと、弊社の調達、あるいは販売において中国系などは使えない、あるいは売れないという部分が出てくるだろうと考えています。これが1点目です。
 別に中国のみをどうだという意識で見ているわけではありませんし、お客さま自身が中国へ展開をされる場合には対応をしていくというような考え方になるのではないかと思っています。
 1点目と2点目をまとめて言いますと、結局、法律に沿っていくとなれば、アメリカの流れに沿って対応するということですので、必然、中国との距離は出るということになろうかと思います。

 新型コロナウイルスの影響もあり、トラフィックが増大している。リモート化の進展でさらに定着すると思うが、固定回線については、使い放題ということで通信料金の値上げは難しく、モバイルについても、5Gの時代になってくるとアンリミテッドということで、なかなか通信量、データ量に応じて料金収入が上がってこないということになる。そういった中で、ネットワークへの投資や、コストのコントロール、収益化はどのように考えているか教えて欲しい。

 固定もモバイルも定額化が基本ですので、やはりエンドポイントを増やす努力というのをしないといけないと思います。人が見るというだけではなく、センサーであったり、あるいは機械類がエンドポイントになったりします。そういう部分を広げることでライン数を増やすというのは一つありますし、今度は若い方や年配の方含めて、人の利用についても一家に1本というよりも、容量の太い線に変えてもらって、ハイレゾリューションな画像が見られるとか、アプリケーションと一緒になったような売り方も必要になると認識をしています。
 現状、トラフィックは伸びていますが、昼間の伸びが大きいので、パイプの容量的には、今はそこまで大きく投資をしなくてむしろ良いです。早晩、5Gが増えていくと詰まりますので、開発により大容量ネットワークをより効率的にコストダウンして、入れていくことになろうと思います。
 数を増やすということと、プラスアルファはアプリケーションで収入を得たいという、この2本です。

 今回、新型コロナウイルスの影響で景況感がかなり悪化しているところをどのように見ているのか、また経済に対して、今後、どう貢献していくのか教えて欲しい。

 景況については非常に心配です。諸数値を見ても、先行きは、非常に落ちていますし、これは新型コロナウイルスの前から消費税増税の影響があって、日本の場合、GDPもマイナス側に振れています。デフレに戻ってしまう危険性が高いので、政策的にはアンチデフレな政策を取っていただきたいと考えています。私どもができることというのは、当然、ニーズに対応して、迅速に、低廉で、良いリモート型のサービスなどを展開し、さらには安定的に提供していくこと、そして、会社の維持や雇用の維持というものもきちんと配慮していくこと、そういうことが大事なことであろうと認識しています。

 インフラを保持していく、あるいは拡張していくというところで新型コロナウイルスの影響というのを、どのくらい深刻に見ているかを教えて欲しい。関連して、先ほど楽天モバイルが5Gの商用化を3カ月繰り延べするというような発表をしているが、その件に対する受け止めも教えて欲しい。

 緊急事態の状況の中では、外出の自粛でなどにより、工事が思うようにできませんので、この1、2カ月は進捗が厳しい状況だというのは、各社ともに、そうだと思います。ただ、今、サプライチェーン上の問題があるとは聞いていませんし、日本の場合はかなり良い状況、緊急事態宣言が解除される状況に動いていますので、これからは基地局設置というのは柔軟に行くのではないかと考えています。NTTドコモも、年度末までに500都市に導入するというのは、コミットであるというような形で対応してくれていますので、状況がさらに好転すれば加速すると思います。
 楽天の3カ月延伸は、他社のことですし、伺っていませんが、やっぱり足元の状況を見ると、そういうこともあり得ますし、そこは慎重にやられるというのは意味があるのかなとは感じます。

以上

関連情報
2019年度決算について