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NTT持株会社ニュースリリース

2019年10月16日

日本電信電話株式会社
Telefónica

NTTとTelefónicaがオープンな伝送/転送技術に関する共同実験をTelecom Infra Projectで開始
〜NTTの独自オープンソースソフトウェア「MSF」と「Beluganos」が実験開始に貢献〜

 日本電信電話株式会社(以下、NTT)とTelefónica社(以下、Telefónica)は、オープンな伝送/転送技術に関する共同実験を開始し、第1回目の実験に成功しました。本成果について、オランダ・ハーグで10月16日に開催される「SDN/NFV World Congress 2019」において発表致します。
 本共同実験は、Telecom Infra Project(以下、TIP) ※1のOpen Optical Packet Transport(以下、OOPT)プロジェクト※2内に、NTTとTelefónicaが共同で2018年10月に設立したConverged Architectures for Network Disaggregation & Integration(以下、CANDI)が推進するもので、オープン且つ汎用的なネットワークの実現により、いくつかの装置について大規模な経済性を実現するとともに、分離(ディスアグリゲーション化)された構成要素のオープンな市場を創出することを目的としています。第1回目の実験では、CANDIが選定したアーキテクチャやオープン技術、各技術を繋ぐオープンなインターフェースに従い、電気通信トラヒックを制御する転送技術とデータを送信する伝送技術が統合されたネットワークを構築することに成功しました。

TIP CANDIについて

 CANDIは、NTTとTelefónicaが共同で2018年10月にTIP内に設立し、2019年には、欧州オペレータであるOrange社、Telia Company社そしてGÉANTが加わり、5者によるエコシステムの議論を開始しました。そしてグループ創設からわずか1年後の今年、アーキテクチャのドラフト(図1)を策定し、9月に、スペイン・マドリードで第1回目の共同実験が完了しました。

図1 TIP CANDIドラフトアーキテクチャ
図1 TIP CANDIドラフトアーキテクチャ

本実験の内容と各社の貢献

 本実験ネットワークは、CANDIが策定したドラフトアーキテクチャに沿ってNTTとTelefónicaがそれぞれレファレンスモデルとなる構成技術を提供しました。(図2

図2 第1回共同実験のネットワーク構成
図2 第1回共同実験のネットワーク構成

 NTTは、本実験ネットワークの転送機能として、MSF(Multi Service Fabric)及びBeluganos※3を提供しました。Beluganosはホワイトボックススイッチのオープンインターフェースを制御するとともに、上位向けインターフェースとして、昨今標準化が進むNetconf/Openconfigを実装しています。一方MSFは、Beluganosを含む異なる3種類のネットワークOSをそれぞれ搭載したホワイトボックススイッチ群を、コントローラが1つの転送装置として管理制御し、更にBeluganosに対してはNetconf/Openconfigによる制御を実現しています。Telefónicaは、転送制御と伝送制御双方を兼ね備えた、オープンな標準インターフェースベースのマルチレイヤコントローラを提供しました。また、構成技術の実装に必要な装置類についてはTIPに参画するベンダであるEdgecore社、ADVA社、IP Infusion社、及びInfinera社が協力しています。更に、伝送機能の実装については、外部連携するオープンコミュニティOpen Network Foundation(ONF)で伝送技術を牽引するOpen and Disaggregated Transport Network (ODTN)及びMetro-Haulが協力しています。
 第1回目の実験では、CANDIで策定したキャリアのユースケースのうち、” Multi-layer provisioning(転送・伝送機能の同時制御)”と”Partial replacement(部品化されたアーキテクチャの部分的な更改)”に基づく制御について実験を行いました。

本実験の成果

 本共同実験は、これまでにない、キャリア共同で技術要件を示すエコシステムの始動となりました。本取り組みを通じ、TIP CANDIにおいて各キャリアが提唱するユースケースの実現性立証を開始すると共に、最終的な全てのユースケースの実現のための機能、スケーラビリティや運用等の課題明確化を推進していきます。

今後の展開

 今後もTIP CANDIにおいて年2回の実験にて実現性と課題抽出のサイクルを回し、キャリアのユースケースの実現に必要な技術の発展の推進に貢献していきます。分離(ディスアグリゲーション)技術の優位性を最大限に活かし、ベンダロックインを回避すると共に、キャリアが必要な最新技術をいち早く、サービスに影響を与えることなく利用できるネットワークを実現し、ユーザがより良い多様なサービスを早く安価に享受できる通信サービスの実現に貢献していきます。

NTTが取り組む技術

 シリコンバレーに端を発した通信技術のオープン化に向けた取り組みは、ハードウェアとソフトウェアの分離を可能にすることによってネットワークオペレータの自由度を拡大するとともに、Open Compute Project(以下、OCP)※4やTIP等を通して新規企業参入を促し、通信機器に革新をもたらしています。NTTはOCP等のオープンハードウェアを活用したMSFの研究開発に2014年から着手し、ハードウェア/ソフトウェアの分離とそのアーキテクチャ設計、及びシステム化を推進してきました。MSFは、ホワイトボックススイッチを含む汎用品を最大限に活用したアーキテクチャとソフトウェアベースのコントロール技術、更に自律分散型のクラスタ設計が特徴であり、これらは従来のSDN技術に対して通信キャリアの求めるサービス信頼性とサービス開発の柔軟性を向上させる技術です。さらにベンダによる機能実装を促進すべく、2016年からは、オープンインターフェースを活用した、ホワイトボックススイッチ制御用の装置内蔵型のソフトウェア(Network OS)「Beluganos」の開発を世界に先駆けて開始しました。※5
 そしてNTTは、転送分野におけるオープン技術の促進と、キャリア要件のマルチベンダでの反映によるベンダロックインの回避をめざし、2017年からは、MSF/Beluganos双方のオープンソース化を推進しています。併せて同年、台湾大手キャリアの中華電信股份有限公司(中華電信)のオーケストレータとコラボレーションした共同実験において、MSF及びBeluganosがホワイトボックススイッチの機能を最大限に引き出し、キャリアで必要とされるサービス継続性・信頼性を担保する転送機能の構築が可能であることを実証しました。※6 その後、TIP CANDIの活動においても同様の貢献を果たしました。

用語解説

※1Telecom Infra Project
テレコム分野のイノベーションを加速することをめざし、2016年に発足した非営利組織。
※2Open Optical Packet Transport
TIP内プロジェクトグループのひとつ。光/IPネットワーキングのオープン技術、アーキテクチャ、及びインターフェースの定義に取り組む。
※3Beluganosは日本電信電話(株)の商標です。
※4Open Compute Project
データセンタ分野のハードウェアやソフトウェアのオープン化を加速することをめざし、2011年に発足した非営利組織。
※5仮想化ネットワーク上のホワイトボックススイッチでTbps級の転送機能を実現
〜汎用装置を最大活用するネットワークアーキテクチャ(MSF)が、NetroSphere構想を推進〜
http://www.ntt.co.jp/news2016/1609/160928b.html
※6キャリアネットワークのホワイトボックス化に向けた日台共同実験に成功
〜キャリア間のSDNコラボレーションでIP転送ネットワークの汎用化を推進〜
https://www.ntt.co.jp/news2017/1712/171212a.html

本件に関するお問い合わせ先

日本電信電話株式会社

NTT情報ネットワーク総合研究所
企画部 広報担当
TEL:0422-59-3663
Email:inlg-pr-pb-ml@hco.ntt.co.jp

Telefónica

S.A. Directorate of Corporate Communications.
Ronda de la Comunicación, s/n. 28050 Madrid.
Phone number: +34 91 482 38 00
Email: prensatelefonica@telefonica.com
http://saladeprensa.telefonica.com 

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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