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NTT持株会社ニュースリリース

(報道発表資料)

2020年3月26日

日本電信電話株式会社

多様なセンシングデータをリアルタイムに統合し、様々な未来予測を可能とする「4Dデジタル基盤™」

 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田純、以下NTT)は、ヒト・モノ・コトのセンシングデータを、リアルタイムに高精度空間情報に精緻に統合し、多様な産業基盤とのデータの融合や未来予測を可能にする「4Dデジタル基盤™」の研究開発に着手しました。
 4Dデジタル基盤は、NTTのIOWN(アイオン:Innovative Optical and Wireless Network)構想※1における「デジタルツインコンピューティング」※2を支える基盤として、NTT R&D及びNTTグループ会社の技術・アセットを活用し、2021年度からの機能の順次実用化と、継続した研究開発による機能拡充をめざします。

1.背景および目的

 Society5.0等で提唱されるサイバー・フィジカル・システム時代では、多様なソースからデータを収集し、それらをデジタル空間上で統合・蓄積・分析することで、様々な社会問題の解決や、新たな価値創造が出来ると考えられています。
 NTTの「デジタルツインコンピューティング」構想においても、実世界におけるモノ・ヒト・社会に関する高精度なデジタル情報を交換・融合・複製・合成等することにより、大規模かつ高精度な未来の予測・試行や、新たな価値をもった高度なコミュニケーションの実現をめざしています。
 しかし、既に統計化されたデータ同士の連携や、位置・時刻情報にズレがあるデータ同士のマッチングでは、未来予測の精度が高まらないケースがあります。社会実装に向けては、センシングデータをリアルタイムに収集し、その位置・時刻を高い精度で一致・統合させることが課題となると考えています。
 このような背景において、多様なセンシングデータの位置・時刻情報を精緻に統合し、未来予測に資する4D(緯度・経度・高さ・時刻)データを提供する、4Dデジタル基盤を構築します。

2.4Dデジタル基盤とは

 4Dデジタル基盤では、図1に示すように、高精度で豊富な意味情報を持つ「高度地理空間情報データベース」上に、多様なセンシングデータをリアルタイムに統合し、高速に分析処理を行います。

<1> 4Dデジタル基盤の位置基点となる高度地理空間情報データベースの整備

  • 地図事業のデータ/ノウハウを活かした、既存の地図データの位置の更なる高精度化
  • インフラ管理事業でMMS(Mobile Mapping System)等の活用による道路を中心とした高精度3D空間情報の整備

<2> 位置・時刻が高精度なセンシングデータのリアルタイム収集

  • 都市部での測位・時刻同期精度を高めるスマート・サテライト・セレクション®※3等の技術と、5G等の高速/低遅延通信による、精度の良いセンシングデータのリアルタイム収集
  • マッピング技術を用いた高度地理空間情報データベースへのセンシングデータの精緻な統合

<3> 膨大なデータの高速処理と多様なシミュレーションによる未来予測

  • 高速時空間データ管理技術による動的オブジェクトから大量に送信される情報の高速検索、及び分析
  • AI技術による最適化シミュレーション・未来予測と行動変容
図1.4Dデジタル基盤の概念図
図1.4Dデジタル基盤の概念図

3.4Dデジタル基盤が提供する価値

 4Dデジタル基盤は、様々なセンシングデータの位置・時刻情報の整合性を確保しながら空間情報上に統合し、各産業のICT基盤が持つデータと融合させることが出来ます。これにより、移動体の正確な位置の把握や、様々な未来予測が可能となり、図2に示すような価値の実現が可能となると考えます。

図2. 4Dデジタル基盤が提供する価値
図2. 4Dデジタル基盤が提供する価値

4.今後開始予定の取組

 NTTでは、4Dデジタル基盤の2021年度以降、順次機能の実用化をめざし、必要な技術の研究開発を推進するとともに、「高度地理空間情報データベース」の構築を、2020年度より高精度な地図整備ノウハウ活用してゼンリン社(本社:福岡県北九州市、代表取締役社長:髙山 善司)と共同で開始します※4
 また、インフラの維持・管理基盤の整備をNTTインフラネット社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 黒田 𠮷広)と、オフィスビル・街区マネジメントの実証実験をNTTアーバンソリューションズ社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 中川 裕)と、社会基盤としてのソリューション展開に向けた実証実験をNTTデータ社(本社:東京都江東区、代表取締役社長 本間 洋)と、それぞれ2020年度より共同で実施します。

5.将来の展開

 4Dデジタル基盤の各産業への活用に向けた取組を、「デジタルツインコンピューティング」構想の一環として、NTTグループ、各産業分野のパートナ、お客様と推進します。
 また、国立大学法人東京大学(以下東大、総長:五神 真、東京都文京区)工学系研究科 香取 秀俊 教授 (理化学研究所 主任研究員)が考案した光格子時計※5と、NTTグループが東大・理研と共同開発した超高精度光周波数ファイバ伝送網※6を活用し、NTT局舎・ファイバ網を利用した国土の精緻なセンシングについての研究開発を推進します。

  • ※1IOWN(アイオン:Innovative Optical and Wireless Network)は、スマートな世界を実現する、最先端の光関連技術および情報処理技術を活用した未来のコミュニケーション基盤です。
  • ※2「デジタルツインコンピューティング」とは、デジタルツインを大きく発展させ、実世界を表す多くのデジタルツインに対して交換・融合・複製・合成等の演算(デジタルツイン演算)を行うことにより、モノ・ヒトのインタラクションをサイバー空間上で自由自在に再現・試行可能とする新たな計算パラダイムです。
  • ※3スマート・サテライト・セレクション®:NTTが独自に開発したGNSS衛星信号の選択アルゴリズム技術で遅延の大きい不可視衛星のマルチパス信号を選択的に排除します。
  • ※4(報道発表)日本電信電話株式会社と株式会社ゼンリンの資本業務提携による協業の推進について
    https://www.ntt.co.jp/news2020/2003/200326b.html
  • ※5光格子時計は2001年、東京大学 大学院工学系研究科の香取 秀俊 助教授(研究当時)が考案した原子時計の手法。「魔法波長(魔法周波数)」と呼ばれる特別な波長(周波数)のレーザー光を対向させてできる、数十ナノメートル(nm、1nmは10億分の1メートル)の微小空間に原子を閉じ込めて、その原子が吸収する光の周波数(共鳴周波数)を測定する。この光の周波数により、1秒の長さを決めます。光格子全体には多数の原子を捕獲できるので、それらの原子の共鳴周波数を一度に測定して平均をとることで、短時間で時間を決めることができます。
  • ※6(報道発表)超高精度光周波数の240kmファイバ伝送に成功
    https://www.ntt.co.jp/news2020/2003/200318a.html

本件に関するお問い合わせ先

研究企画部門 プロデュース担当
E-mail:contact-nttrd-4ddpf-ml@hco.ntt.co.jp

※報道機関の方のお問い合わせ先
広報室 TEL:03-5205-5550

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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