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NTT持株会社ニュースリリース

(報道発表資料)

2020年5月29日

日本電信電話株式会社

「低軌道衛星-地上間の20Gbps超通信と超広域なIoTデータ収集」実現に向けた技術実証案が革新的衛星技術実証テーマとして採択
〜世界初の低軌道衛星MIMO技術等の軌道上実証〜

 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下「NTT」)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(本社:東京都調布市、理事長:山川 宏、以下 「JAXA」)の革新的衛星技術実証3号機※1のテーマ公募に対して、「衛星MIMO技術※2を活用した920MHz帯衛星IoTプラットフォームの軌道上実証」を応募し、採択されました。本テーマでは、世界初の「低軌道衛星MIMO技術」の実証、および「衛星センシング技術」の実証に取り組みます。今後、要素技術の検討・検証、衛星搭載装置の設計・開発等、2022年度の小型実証衛星打上げ、および2023年度にかけての技術実証実験に向けて、引き続きJAXAと協力し取り組むとともに、低軌道衛星-地上間通信の大容量化(伝送速度20Gbps超)、地上通信網の未整備エリアを含む全世界あらゆる場所における低コストでのセンシング(超広域衛星IoTプラットフォーム)の実現をめざします。

1.提案の背景

 NTTは、社会課題の解決につながる革新的な光ネットワーク・インフラの構築等の社会インフラ創出をめざした協力協定を、2019年8月にJAXAと締結して以降、NTTの「IOWN※3構想実現に資する光・無線ネットワーク技術」とJAXAの「宇宙機のシステム構築技術」との掛け合わせにより、「地上と宇宙をシームレスにつなぐ超高速大容量でセキュアな光・無線通信インフラの実現」等に向けた共同研究※4に取り組んでいます。
 今回の提案テーマの主要要素技術である「低軌道衛星MIMO技術」については、本共同研究の1つであり、このたび当該技術の衛星軌道上実証に向けた見通しが立ったことから、並行して検討していた920MHz帯を用いた衛星センシング技術検証と組み合わせて、NTTが代表で革新的衛星技術実証3号機への提案を行いました。

2.提案テーマの概要

 本提案テーマでは、低軌道衛星-地上間通信の大容量化、超広域衛星IoTプラットフォームの実現に向けた2つの要素技術について、小型実証衛星への搭載性を勘案し,スケールモデルを用いて衛星軌道上での技術実証に取り組みます。

  • 要素技術<1>:低軌道衛星MIMO技術(低軌道衛星-地上間通信の大容量化)
    受信タイミング・周波数誤差が異なる複数信号を干渉補償して分離する「時間周波数非同期MIMO干渉補償技術」と、衛星軌道を考慮して通信容量を解析可能とする「衛星MIMO通信路モデル化(通信容量推定)技術」を組み合わせた、世界初の「低軌道衛星MIMO技術」による、低軌道衛星-地上間通信の大容量化の技術実証に取り組みます。
    本技術を実証・確立することで、アンテナ数に応じた通信容量の向上が可能となり、より広範囲で高精細な地球観測データ等の大容量データを地上へ高速に伝送し、タイムリーなデータ活用(高度な災害予測等)を可能とする通信インフラ整備に貢献します。
  • 要素技術<2>:衛星センシング技術(超広域衛星IoTプラットフォームの実現)
    データ収集のターゲットとなる地上IoT端末からの微弱な電波を抽出し、ターゲット外のIoT端末からの干渉を軽減する「衛星ブラインドビーム制御技術※5」と、複数の通信方式の同時受信を可能とする「マルチプロトコル一括受信技術」を組み合わせた「衛星センシング技術」により、920MHz帯に代表される安価なIoT端末からのプロトコルフリーで超広域なセンサデータ収集を実現する衛星IoTプラットフォームの衛星軌道上での技術実証に取り組みます。本技術の実現には膨大な演算量を必要としますが、前述の「低軌道衛星MIMO技術」による低軌道衛星-地上間通信の大容量化と組み合わせることにより、衛星でキャプチャした受信波形データをそのまま地上へ転送し、地上の計算機処理能力を活用した演算が可能となり、衛星への実装機能を受信波形の転送に限定することによる衛星開発の低コスト化も見込めます。
    本技術を実証・確立することで、地上通信網が整備されていないエリアでのIoTセンサの活用(海洋や山間部における各種監視・観測等)を含む全世界あらゆる場所でのセンシング実現に貢献します。
図1:本テーマにおける技術実証イメージ
図1:本テーマにおける技術実証イメージ

3.今後の予定

 要素技術の検討・検証、衛星搭載装置の設計・開発等、2022年度の小型実証衛星打上げ、および2023年度にかけての技術実証実験に向けて、引き続きJAXAと協力し取り組んでまいります。

  • ※1革新的衛星技術実証プログラム(3号機)に関する報道発表
    テーマ公募:http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/news/202002_1.html 
    選定結果:https://www.jaxa.jp/press/2020/05/20200529-1_j.html 
  • ※2MIMO(マイモ:multiple-input and multiple-output)技術
    無線通信において、送信機と受信機の双方で複数のアンテナを使い、通信品質を向上させるための技術
  • ※3IOWN(アイオン:Innovative Optical and Wireless Network)
    スマートな世界を実現する、最先端の光関連技術および情報処理技術を活用した未来のコミュニケーション基盤
    https://www.rd.ntt/iown/ 
  • ※4NTTとJAXAの共同研究に関する報道発表
    https://www.ntt.co.jp/news2019/1911/191105c.html
  • ※5衛星ブラインドビーム制御技術
    教師信号を利用しないビーム制御により通信方式に依存しない干渉軽減を可能とする技術

本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

日本電信電話株式会社

広報室
ntt-cnr-ml@hco.ntt.co.jp

ニュースリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。

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