音声品質評価法

5.音声品質評価特性

5.4.エコー

ハイブリッド回路(2線−4線相互変換回路)のインピーダンス不整合により発生する信号の回り込みにより、送話音声が送話者側に戻ってくることがあります。このような音声をエコーと呼びます。E-modelではエコーの大きさを示すパラメータとして送話者エコーTELR(Talker echo loudness rating [dB]を用います。TELRが小さいほど送話者エコーが大きいことを示します。

図5.4.1では、音声符号化としてG.711を用いたときの、送話者エコーの変化によるR値の変化を平均片道遅延時間 100 ms, 300 ms, 500 msごとに示しています。平均片道遅延時間が大きいほど、送話者エコーの増加に伴う品質の劣化が大きいことがわかります。これは、遅延時間が短いときには発話音声に隠れてエコーが知覚されませんが、遅延時間が長いときには発話音声とエコーとの間のズレが大きくなってエコーが知覚されやすくなるため、エコーが大きくなるにつれ品質が大きく低下します。

(図5.4.1)送話者エコーとR値との関係

(図5.4.1)送話者エコーとR値との関係

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