音声品質評価法

まえがき

近年、従来の電話サービスとIP技術との統合により実現したIP電話サービスが急速に普及しています。IP電話サービスは、音声をIPネットワークで伝送するVoIP (Voice over Internet Protocol) 技術を利用して、音声情報をリアルタイム伝送することにより実現された音声通信サービスです。平成20年6月時点でIP電話利用者数は1800万人以上にのぼります(総務省発表)。IP電話が普及した要因として挙げられるのが通信コストの削減です。また、音声通信とインターネットアプリケーションの融合による豊かなサービス創出の観点からも、IP電話のさらなる発展が期待されています。

しかしIP電話サービスには、これまでの電話サービス(PSTNサービス)における品質要因に加えて、IPネットワーク特有の品質要因もあります。また、同じ品質要因であっても従来とは異なる視点を加味する必要があることもあります。いくら通信コストが安価であったとしても、快適な通話が出来なければ電話サービスとしての価値はなくなってしまいますので、お客様に満足いただける品質でサービスを提供する必要があります。このためには、

  • サービス提供に先立ってのネットワークや端末の品質設計
  • サービス開始後の品質監視やサービス品質レベルの維持(品質管理

が重要となります。このような品質設計・管理を行うためには、IP電話サービスのQoE(Quality of Experience)を適切に評価する技術が不可欠です。QoEとは、各種通信サービス(IP電話や動画配信など)を享受するお客様が体感する品質であり、ユーザ体感品質とも呼ばれます。

本解説ページでは、IP電話サービスのQoEを決定する要因(品質要因)について説明するとともに、QoEを評価するための様々な技術について紹介します。