特集


スポーツ脳科学
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従来のスポーツ科学、あるいはそれに基づくトレーニング手法は、身体的側面に関して相当の蓄積があるが、スポーツにかかわる脳機能という側面に関しては、世界的にみてもまだまだ未開拓だ。このような状況を踏まえ、NTTは2017年1月に、横断的な研究組織である「スポーツ脳科学プロジェクト(SBP: Sports Brain Science Project)を発足させた。本特集ではSBPの取り組みについて紹介する。


アスリートの脳を解明し鍛える──NTTスポーツ脳科学プロジェクト
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◆執筆者 柏野 牧夫
◆所属 NTTコミュニケーション科学基礎研究所

スポーツの試合では、状況把握や相手との駆け引き、プレッシャー下での瞬時の意思決定をはじめとするさまざまな脳機能が勝負の鍵を握ります。しかもその大半は、本人も自覚できない「潜在的」な脳機能です。2017年1月に発足したNTTスポーツ脳科学プロジェクトでは、トップアスリートの優れた潜在脳機能を解明して勝つための要因を特定し、それに基づいて実際にアスリートのパフォーマンスを向上させることをめざして研究を進めています。


アスリートを測るスポーツ脳科学実験棟
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◆執筆者 山口 真澄
◆所属 NTT物性科学基礎研究所
NTTコミュニケーション科学基礎研究所

スポーツ脳科学プロジェクトはアスリートとの協働なしには成り立ちません。NTT研究所では、研究による新たな知見の創出と選手のパフォーマンス強化を両立し、研究者とアスリートそれぞれにメリットとなるプロジェクトをめざした取り組みを行っています。本稿では研究設備の側面から紹介します。


野球バッティングの運動解析から分かる打者の優れたタイミング調整
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◆執筆者 那須 大毅
◆所属 NTTコミュニケーション科学基礎研究所

野球のバッティングでは、投手がボールをリリースしてから打者の手元に到達するまでの時間は、わずか500ms程度しかありません。NTTコミュニケーション科学基礎研究所では、このような極めて短い時間の中で無自覚的に遂行される困難な運動を、優れたアスリートがどのようにして達成しているのかに関する脳の情報処理の仕組みについて解明しようとしています。本稿では、実際の投手−打者対戦時の運動解析技術を通じて明らかとなったバッティングの脳情報処理の時間構造について紹介します。


VRイメージトレーニングシステムの実現と野球への適用
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◆執筆者 三上 弾+1,2/高橋 康輔+1/西條 直樹+2/五十川 麻理子+1/木村 聡貴+2/木全 英明+1
◆所属 +1 NTTメディアインテリジェンス研究所
+2 NTTコミュニケーション科学基礎研究所

多くのスポーツでビデオなどを活用して試合前に相手のことを分析しています。ビデオは、試合中の選手の位置とは異なる視点から、単眼で撮影されるため、実際の試合での体験とは異なります。NTTでは、試合を阻害しない位置から撮影・計測した情報に基づいて、試合中の選手の一人称視点を合成し体験できるVR(Virtual Reality)イメージトレーニングシステムを開発しました。本稿では、本システムの概要とプロ野球チームとのトライアルによる効果検証について紹介します。

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